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酒場からのマーケット2022 12月16日

日経平均27527 NYダウ32920 wti原油74.50 ドル円136.68
前週比▼374 ▼576 2.91 0.13

日経平均は1%以上の下落でした。
▼58 112 201 ▼104 ▼524の1週間でした。
27842 27954 28156 28051 27527の推移です。

5日移動平均線は▼1.35%で25日線は▼1.59%となっています。

これが年末最大のイベントであった米国cpiとfomcを受けた日本株の動きです。
当然米株に連動しています。

cme日経先物は▼262円の27265円となっています。

欧米株は元より世界の市場は同時に下を向いたのです。
ドイツ DAX 13893。

5日移動平均線は▼2.36%で25日線は▼2.67%となっています。

フランス CAC 6452。

5日移動平均線は▼2.13%で25日線は▼2.14%となっています。

短期的にはこれの方向性で動くのでしょう。
これから閑散相場に入りますので、さあ年末高だと思っている方は極小でしょう。
12/14木曜日までは居たでしょうが。

どこ迄下がるのかを警戒している方がマジョリティーだと思います。

これは市場のセンチメントです。


多くの市場関係者の発言内容は、目まぐるしく違う様な週間でした。
特に水曜日・木曜日と金曜日では市場の動きの変化で真逆の解説が出てきました。
公に発信しているコラム等は残っていますから、どうしようもできないでしょう。
仕様がないとも言えますが、何とも言えない所です。

*12/13発表の12月cpiは市場予想の前年比7.3%より低い7.1%と出てきました。
これはある意味サプライズでしょう。
物価は想定より下落していたのです。
朗報です

2022年 米国cpi消費者物価指数。
1月7.0 2月7.5 3月7.9 4月8.5 5月8.3 6月8.6 7月9.1 8月8.5
9月8.3 10月8.2
 11月7.7%→12月7.1%
2021年
12月7.0←11月6.8 10月6.2 9月5.4 8月5.3 7月5.4 6月5.4 5月5.0   4月4.2 3月2.6 

*7月をピークに米国の物価は減少し続けています。
値的には前月より0.6ポイントも低下していますが、前年が上昇して発射台が上がっていますので、そこの所はチェック点です。
この7.1%の上昇率は1年前の値と同値になってきたとも言えます。

やっとFRBの金融政策が効いてきたのでしょう。
3月0.25 5月0.5 6月0.75 7月0.75 9月0.75 11月0.75。

前月比では0.1%の上昇となり10月の0.4%よりも減少しました。
1ヶ月単位では変化がなかったと言っても差し支えありません。
コアcpiは前月比0.2%の上昇となり、対前年では6.0%となっています。

ガソリン、光熱費、医療サービス、中古車価格はいずれも下落し
外食は穏やかになり新車価格は横ばいであったとの解説です。

バイデンはホリデーシーズンと新年を前に喜ばしいニュースが飛び込んできた。
物価はなお高く、やるべき事はあるものの、状況は改善しており正しい方向に向かっていると発言しました。

NYダウは、いきなり700ドルも上昇しましたが、翌日にfomcの発表がありますので、警戒の力が増して徐々に下落していき前日比105ドルの上昇で終えたのです。
前日に先回りをして528ドルも上げていた要因もあるでしょう。

いつもの短期的な利ザヤを狙ったAiコンピュターが動かしました。
天下のNYダウが仕手株の様に上下したのです。

NYダウは528 105 ▼142 ▼764 ▼281の1週間でした。
NYダウ 32920ドル。

5日移動平均線は▼1.62%で25日線は▼1.95%となっています。


*そして12/14にFOMC 連邦公開市場委員会を迎えたのです。

市場予想通りに全会一致で0.5%の利上げを実行しました。
これでFF金利の誘導レンジは4.25%~4.5%となったのです。
利上げペースは引き下げられました。

*この政策金利はリーマンショック前の2007年以来15年ぶりの高い水準です。

注目の2023年末の予想中央値は5.1%と出てきました。
2024年度は4.1%となっています。

3ヶ月前の値よりは0.5ポイント引き上げられました。

ドットチャート。

19人の政策委員の内10名が5%~5.25%で5名が5.25%~5.5%となっています。

パウエルは現在進めてる積極的な利上げは終了に近づいていないとの見解を示しました。
来年1/31~2/1に開かれる利上げ幅は今後入手するデータ次第だと発言しました。
インフレ率が持続的な形で2%へ低下していると委員会が確信するまで、利下げが検討する事はないと見ているとし、物価安定を回復させるには、景気抑制的な政策スタンスをしばらく維持する必要がありそうだ。
と述べました。

労働賃金の伸びが不明な点はサービス部門のインフレが収まっていないと普通に考える部分なのでしょう。

パウエルの発信内容は直近のそれと全く変化はなく、今回の金融政策の内容も事前に伝わっていた内容とほぼ同じであったと言えます。
市場ではタカ派との言及がありましたが、ターミナルレートの5%はいくらでも聞いた値でしょうに。

この提示された各指標で当然市場は動き、解説されますが、3ヶ月前もそうであった事の認識は必要です。
*FRBは物価上昇を何回も見誤っている訳ですから。
半年前には11月は中間選挙で利上げはないと言っていたのです。
3ヶ月前でも金利は4.6%で打ち止めだったのですから。
ここは引き続きチェック点です。

市場からは、2023年後半には利下げを行うという論建も以前より腑に落ちませんでしたが、それを幾度と聞いたことでしょうか。

どういう統計で出て来るのかは存じませんが、フェドウオッチの値も眉唾物だと感じています。

うがって洞察しますに過去もずっとそうですが、株屋系の皆さんは、ビジネス的にも耳障りの良い解釈やコメントの重視なのでしょう。
そもそもマーケットに参加してもらわなければなりませんから。
個別銘柄の株価予想など顕著に出ています。

大川氏の様にネガティブ過ぎるのもいかがなものだとは思いますがw。

fomc後に各連銀総裁が様々な場面でコメントを発信しました。
ウイリアム・デイリー・メスター各連銀総裁からです。
詳細はハショリますが、おおむねは、インフレを鎮静化させるには時間がかかる事と市場が楽観的な理由が分からない等々でしょうか。

*とにかくfomcは来年に政策を反転させるとの市場の見解を退けました。
来年の政策金利の見通しで利下げは無いとしたのです。


*そして最も重要な事は、この金利水準で実体経済がどうなるのかという予想値です。

*2023年のGDP成長率を前回9月の1.2%成長から0.5%へ大幅に下方修正してきました。
失業率は4.3%から4.6%に上昇させてきました。

世界一のシンクタンクと言われているFRBが直近の様々な統計を鑑みて発信した訳です。

*これが一番の注意点です。

マーケット的にはfomc当日のNYダウは、いきなり400ドルの急落後に142ドルの下落で引けました。
市場は材料出尽くし等と発信していましたが、これは今後大きな局面だったのです。

*5%の金利で0.5%しか成長しないという事をです。

そもそも、これで株式を買うでしょうか。

今迄もそうでしたが、更に一般人的には普通に貯金をするのでしょう。

大幅に株価が下落すれば株を買うでしょうが。
債権を買える方は債権を買うのでしょう。

翌日の小売売上高の指標、前月比0.6%減少を見て株価は大幅下落しました。
根本的な内容はソフトランディングではなくリセッション景気後退入りという事です。
景気停滞という言葉が適切かもしれませんが。
スタグフレーションという内容がどうかは分かりません。
高インフレが同時進行してという意味であればそうですし。
言葉のニュアンスの所でしょう。

今後の動向に注目です。


*いつもの10年債利回りを見ておきましょう。
米国10年債利回り 3.488%

米国10年債利回り 週足。

前週は3.586%でしたので、引き続き下落となっています。
2年債は4.183%となっており前週は4.342%でしたので同じく下落となりました。
最重要イベントの発表で債券は買われたのです。

4.183%-3.488=0.695%
前週0.756%より逆イールドの差異は減少しています。

これが何故なのかは不明です。
10月後半から継続して急落しています。
FRBの資産縮小政策である、毎月の950億ドルが関係しているのかもしれませんし、関係ないのかもしれません。
とにかく債券市場では米債は買いなのです。
これは教科書通りに急に跳ねるかもしれませんが。
既に金利と株価との連動はされていません。

ドル円 136.68ドル。

ドル円 週足。

足元では為替のプロも、日替わりで上下に動きますので、よく分からないというのが本音の様です。

前週に引き続き理屈が通用しないと言っても過言ではない展開です。

今後の動向に注目です。


*来週のマーケットは、消費者信頼感や住宅着工系の指標は出てきます。
これでインデックス系に影響が出ることは普通はないのですが。
市場参加者、売買高が少なくなってくる所での展開です。

12/20日銀金融政策決定会合はスルーでしょう。

12/16ロシアの大規模攻撃は注意です。
ウクライナは全土が緊急停電との報道です。

日経平均週足。27527円。

閑散に売り無しと言いたい所でしょうが。
閑散で大幅下落の覚悟は必要です。
この状況下で株式投資をクリスマス前に年末前に行う方も少ない訳です。
理屈なく強烈な下落には注意です。
理屈なく強烈に上昇してきたのですから。
自律反発はあるでしょうが。

日経平均 9月末 25937円 10月末 27587円 11月末 27968円。 
NYダウ 9月末 28725ドル 10月末 32732ドル 11月末 34589ドル。
2020年 終値27444円 2021年終値 28791円。
2020年 終値30606ドル 2021年終値 36338ドル。
 

2022年の全マーケットの終値が決まります。
あと10立会日です。

どうなるでしょうか。
注目です。

文章は頭を使います。想像力も鍛えられます。どう伝えるのが良いのか。場数を踏めば何事でもレベルは上がると感じます。時間がかかるのがしんどい所です。大昔作文はどうやったのでしょうかw。4649お願いします。