まるがも

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28歳。登山や山スキー、自転車が好き。ゲイ。フラフラ非正規労働。自分の気持ちの整理ついで、徒然に書いています。植物生態学専攻。

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    27と33の男同士の恋愛の話

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2019年9月25日の日記 「徹夜で釣りに行きませんか?」

「先輩、徹夜で釣りに行きませんか?」 という誘いを、大学の後輩から受けたのは3週間ほど前の事だった。卒業して遠くに住んでいる後輩が、9月の3連休に大学へ遊びにくるらしい。僕は今、実家に戻ってきて、その大学へ通える範囲にいるので声をかけれてもらえたようだ。優しい後輩に頭が下がる。 なぜ徹夜なのかはよくわからなかったけれど、「普段からそうやって遊んでるのか」と思って深くは聞かなった。寝ずに遊ぶなんてしばらくやっていないし、僕は8月末から働いていないので、ちょっと無理な遊びも気

    • 32歳の未来

      僕の好きなライターさんが、 エッセイなんて心が丸くて表面がツルツルしてる時じゃ無いと書けない (うろ覚え) みたいなことを以前に書いていた。確かにそうだなと思った。 最近はなかなか落ちついて文書を書こうという気持ちになれなかった。 のんびりと音楽を聴くような心持ちでもなかった(のんびり音楽を聴くからのんびりするのかもしれないけれど)。 目の前を季節が流れているのを、ただ眺めていた。 自分が、その流れる季節の中にいないことが、不思議な気分だった。 本当に、「季節を見ている

      • 北のアルプ美術館

        かつて住んだ地域に「北のアルプ美術館」という小さな美術館がある。北欧を思わせる洋風な建物で、四角い白い窓が並び、煙突が屋根から出て、庭には白樺の木が風に揺れている。少し豪華な個人宅にも見えるし、または美術館というより、記念館のようでもあり博物館のようでもある、そんな建物だ。 1953年から1983年の間に発行されていた「アルプ」という山の文芸雑誌を所蔵し、著者である串田孫一の作品や執筆道具などが展示されている。思慮深さを感じさせる穏やかな文章と、それに添えられている柔らかな

        • くだらない話

          先日、iphoneを開くと「一年前の今日の写真」が表示されました。その写真は僕がワーホリから帰国する際、羽田空港の上空を飛ぶ飛行機から東京の果てしない灰色の街を撮った写真でした。そうだ、現地の友人に向けて、インスタグラムに英語のコメントと共に投稿したんだった、と思い出しました。この一年、バイト中に何回も使ってきた「少し前に帰国して」というセリフも、流石に使えないよね、と思わず苦笑いしそうになりました。 3月頭から昨日まで、しばらく関東に住む友人宅にいました。都内ではありませ

        2019年9月25日の日記 「徹夜で釣りに行きませんか?」

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        記事

          センチメンタリズムは夢見る自分の明日を見るか

          数週間前まで「春の兆しが感じるな」と思っていたのですけれど、もう「兆し」ではなく、すっかり春の陽気になってきました。バイト先では、この間まで窓の外に降る雪を見ながらお客さんと話をしていたのですが、今では扱う食材が、セリやふきのとうなど、早春の食材に変わってきています。あぁ、もう季節が一周したのですねと、穏やかな空を見上げながら、その柔らかな日差しを少し恨めしく思います。返済を止めていた奨学金の返済開始がそろそろ始まるな、こんなバイトばかりしている場合ではないよな、と思うと同時

          センチメンタリズムは夢見る自分の明日を見るか

          ゲイに関する本が読めなかった話

          先週、恋人と別れた。6年半の恋愛を終わらそうと言い出したのは僕であり、様々な視点から考えれば「どれほど恩知らずなのか」と言われても仕方がないのだけれど、いずれにせよ、僕らの恋愛はここで終わりとなった。その話は、また今度書くとして。 半月ほど前に本を読んだ。タイトルは「二人で生きる技術(大塚隆史)」と言い、新宿2丁目にゲイバーを持つ著者がその半生を綴りながら、パートナーとの関係を維持していく「技術」について触れていくものだった。インターネットもない高度経済成長期に青春を過ごし

          ゲイに関する本が読めなかった話

          おもい出話。

          Youtubeを開くと、ビジネスで成功してるらしい人がスーツで稼ぎ方の話をしている。誰かのブログの脇には「3ヶ月でWEBデザイナー」という広告が至るとこに貼られ、Twitterでは僕の高校時代の友人がマーケティングとコンサルティングの話を投稿している。 いつから、インターネットはこんなに煽ってくるようになったんだろうか。いや、僕がそれらしい年齢になって、それが「煽っている」と認識し始めただけなんだろうか。ニコニコ動画で青春を過ごした身とすれば、ボーカロイドの新曲を聴き、誰か

          おもい出話。

          季節の挨拶 南から北へ

          そちらはまだ肌寒いのでしょうか、それとも意外と暑いのでしょうか。この時期は、その日の天候によって体感気温が大きく変わることと思います。まだフリースも手放せないでしょう。体調には気を付けてください。 僕は元気です。久しぶりに北緯35°まで降りてきて初夏を過ごしています。猛烈な湿気にうんざりしつつも、夜になれば空気全体が震えるような蛙の大合唱を聞き、夕立の様な通り雨や遠くに見える入道雲、そして時々やってくる雷を見るたびに「あぁ、これが故郷の初夏だったな」と思い返しています。今こ

          季節の挨拶 南から北へ

          梅雨 6年ぶり

          本州で梅雨を過ごすのは6年ぶりなんだな、と傘マークが並ぶ天気予報を見ながら思った。湿気をたっぷり含んだ生ぬるい大気は僕が覚えていたよりも遥かに重く、僕に纏わり付く。夜になれば数え切れないほどのカエルが鳴き、その大量の声が集まって一つの声に聞こえてくる。そうだそうだこれが梅雨だ。覚えているつもりだったけど、結構忘れていたみたいだ。この重い空気にすら、懐かしさを一瞬感じだ。すぐに嫌気がさしたけど。 せっかく地元に帰ってきているのに、あまり友人たちには声を掛けて会ってはいない。「

          梅雨 6年ぶり

          積み上げられた思い出

          部屋に入った時に僕を待っていたのは、僕が今まで積み上げてきた「僕の歴史」たちだった。 5月の上旬、カナダから帰国し実家へ帰ってきた。できればすぐにでも一人暮らしをしたかったけれど資金も先立つものもないので、ここに身を寄せる他ない。僕の恋人ともそう遠くない距離なので(近くもないけど)、週に一回会うくらいには問題ない。ただ僕は自分の車を今持っていないので、恋人に来てもらうか、父親から軽トラを借りて会いにいくしかないのだけれど。 日本に帰ったら、何か新しい分野を勉強し直そうと思

          積み上げられた思い出

          ただいま、今までとは違う日本

          5月上旬、日本に帰国し、実家までの帰路の中、車窓から見えた風景は「日本だ・・・」という、ごく当たり前の感想だった。きっと、僕は何が日本らしさなのかを、この30歳になるまでわかっていなかった。まるで別の日本に来たかのような気持ちになった。 人々の会話のトピック、何に不満を感じるか、街中の建物、ポスターや雑誌の体裁、テレビ番組の話題、お店の看板、規制の多さ、そして街の角々にある神社や寺。 それと同時に、自分がゲイであることを急に悲しく感じてしまった。つい先まで、同性が手を繋ぎ

          ただいま、今までとは違う日本

          久しぶり。やっと帰るよ。

          手紙を書こうと思った。今まで、何回か手紙を出したけれど、LINEでありがとうと言われるだけで君からの手紙での返事は無かったなと思う。それでも、最後に何らかの形で手紙を書こうを思った。 やっと帰国日を決めた。空港まで迎えに来てくれるみたいでありがとう。結構遠いのに。おかげで、自宅で隔離生活を送れるから助かるよ。ホテル代、2週間も払えるほど残金がないからね笑 実は最後に本当の手紙を書こうと思っていたんだ。帰国日まではあと一か月ほどあるけれど、この小さな町から本当に手紙を出すと

          久しぶり。やっと帰るよ。

          季節が一周した

          何も書かないまま半年が過ぎていた。書かなかったというか、書けなかった。シェアハウスに住んている僕にとって、一人でのんびり何かを考える時間が以前よりもほとんどなくなってしまったからだ。もちろん、部屋に籠れば一人だけれど、ドアの向こうではシェアメイトが歩いているし、いつも誰かの気配を感じてしまう。けれど、今日はなんだか心が落ち着いて久しぶりに何かを綴りたくなった。 前にnoteを書いたのが春先であったのに、もう街には雪が降り、一日中氷点下の日も珍しくなくなっている。実に目まぐる

          季節が一周した

          予想もしない物に飲まれていくんだろう

          日本からポストカードが届いた。4月8日のことだった。差出人は、僕が北海道で働いていた時の先輩だった。実はこの先輩には2月の頭に、僕の方から手紙を送っていたので、返信と言うわけだ。このポストカードの消印は3月14日。カナダから北海道まで片道ほぼ一ヶ月の郵便である。なげーなーと思うと同時に、届くだけマシか、とも思う。先輩に「手紙届きました」とメッセージをスマホで送る。すぐに既読がついて返事が来た。わずか数十秒のことだ。はるばる届いたポストカードを手にしながら、変な感じがするなと思

          予想もしない物に飲まれていくんだろう

          浮かれた町で

          降りやまない雪が降っている。窓の外をみると屋根に厚く雪を載せた家や、除雪車で寄せられた雪の山が並んでいて、町全体が雪に埋められているようだ。 カナダの田舎町に来て一か月。だんだん知り合いも増えてきて、スキー場を滑っていると声をかけられることも出てきた。ただ、人の顔を覚えるのが苦手な僕は(特に白人男性は皆同じ髪型なので余計に)、毎回「僕の後ろの人に手を振っているのか?」と振り返ったりしている。英語の下手な僕にも、ちゃんと会話のレベルを合わせてくれる人が多くていつも助かる。

          浮かれた町で

          外国人:僕

          およそ三週間前からカナダに来ている。たまにnoteに書いていた「ワーホリ」というやつである。およそ一年半前に「とりあえずワーホリを目標にしてしばらく生きていこう」と決めて、ついにその時が来てしまった。出発直前、いろんな人から「ワクワクするよね」と言われたけれど、全くワクワクはしなかった。どちらかというと「やっていけるんだろうか」という大きな不安感に包まれていた。住む場所も仕事も決まっていない。いきなり外国へ行って暮らしていけるのだろうかという思いが大きく、いっそ日本にいたほう

          外国人:僕