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ユーザーインタビュー/テストをチームにインストールする <ユーザーインタビュー編>

みなさんのチームでは、ユーザーインタビューやユーザーテストを行なっていますか?また、どのように行なっていますか?
私のチームでは最近、ユーザーのインサイトを探るインタビューや、本開発前にユーザーテストで確認することを始めました。
今まで無かった文化を新たにチームにインストールすることはとても大変ですが、長い目で見て、サービスとチームが成長するために少しずつ始めています。
その中で実践したことを、今回の<ユーザーインタビュー編>と次回<ユーザーテスト編>にわけて書いていきたいと思います。

ユーザーインタビュー/テストをチームにインストールするために、大切なこと
1・インタビュー/テストの目的をチームで共有すること
2・とにかくチームメンバーにユーザーの声を触れさせる、体感させること
3・なるべくコストを低く、小さく始めること

<ユーザーインタビュー編>どのようにやったか

・目的についてチームで共通認識を持った
・インタビューは仮説をもって計画した
・被験者は社員やアルバイトからリクルーティングした
・超簡易的なセッティングで行なった
・ファシリテーターはチームの得意な人に頼んだ/デザイナー以外も同席した
・得られたユーザーの声、発見した課題についてチームで共有しあった

目的についてチームで共通認識を持った

もともとテーマとそれに付随するKPIがあり、そこに向かうまでの手段としてインタビューを行いました。
なので今回は、テーマ(ex.登録初日男性ユーザーの体験向上)において解決すべき課題を発見し、施策に落とす目的でインタビューを行いました。

弊社の他チームの失敗談として、過去ユーザーインタビューを行ったが、そこで得られた情報はチームメンバーの間で既出のものばかりでうまく活用することができなかったため、トラウマになりインタビューを行わなくなってしまったという話がありました。
この失敗を起こさないためには、目的を意識してインタビューの計画をすることが重要だと思います。

インタビューは仮説をもって計画した

「どんなこと聞く〜?」と盛り上がる前に、チームで事前にテーマについて事実と仮説を洗い出して整理しました。これによって各々が持っている知識やデータ、それから思い込みや偏見も明らかにできます。
ここで出た仮説を持って、インタビューを計画しました。

被験者は社員やアルバイトからリクルーティングした

被験者のリクルーティングは毎度頭を悩ませます。外部に頼めばお金がかかるし、リアルユーザーを呼ぶにもコストとドタキャンの不確実性が懸念として上がります。今回私自身の裏目的として、「インタビューを小さく成功させ、今後も繰り返せるようにする」というのが心にあったので、被験者は社員やアルバイトの大学生からリクルーティングしました。
ただし、ターゲットからずれないようにするため、事前にアンケートに回答してもらい、そこからさらに話を聞きたい人に協力をお願いしました。

超簡易的なセッティングで行なった

インタビューのために用意したのは以下のものです。

・被験者のネームプレート
・お茶やお菓子
・ホワイトボード
・iphone ×3(録音用、実演用、録画用)
・録画用iphoneを固定する器具(こういうやつ
・録画を映し出すためのMacbook ×1

15分で完了できるほど簡易なセッティングを行いました。
以前、中継部屋をセッティングした際にまれに機材トラブルが起きたため、今回は中継をせずに簡易的な環境で行いました。

ファシリテーターはチームの得意な人に頼んだ/デザイナー以外も同席した

チームにファシリテーターが得意なエンジニアがいたので、インタビューを円滑に進めるために重要なファシリテーターの役割を受けてもらいました。ファシリテーター(エンジニア)、デザイナー、それから入れ替わりで事業責任者やディレクターに参加してもらい、チームから毎回3人同席しました。

得られたユーザーの声、発見した課題についてチームで共有しあった

ユーザーの発言の書き起こしや撮影した実演動画はチーム内で共有し、同席者以外もユーザーの声に触れられるようにしました。
また、最初の仮説と、ここで発見したユーザーの抱える課題をサービスの利用フローに沿ってマッピングしていき、チームで議論しやすいようにしました。

今回、デザイナー以外の職種の人にもインタビューに参加してもらうことで、ユーザーの生の声を直接感じさせることができ、その後の議論や施策の決定もスムーズになりました。
また、初めから大きなことをしようとせず、「インタビューを小さく成功させ、今後も繰り返せるようにする」ことを意識して進めた結果、事業責任者やチームメンバーの負担を少なく抑えながら、プロダクトに貢献する効果を得られることができました。

ユーザーインタビュー/テストをチームにインストールするために、大切なこと
1・インタビュー/テストの目的をチームで共有すること
2・とにかくチームメンバーにユーザーの声を触れさせる、体感させること
3・なるべくコストを低く、小さく始めること

次回は「ユーザーインタビュー/テストをチームにインストールする<ユーザーテスト編>」で、ユーザーテストについて書いていきます。

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