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書籍 苦しかったときの話をしようかを紹介

はい、今日は森岡毅さんが書かれた著書「苦しかったときの話をしようか」について紹介します。

著者の森岡さんは大学を卒業後P&Gに入社、その後、低迷していたUSJへ入社。見事に再建をし、マーケター集団「刀」を設立。

普通の働き手から見て、遠い存在のように思えますが、本の中では一人の父親としての顔をのぞかせています。


私はこの本を読み、紹介するときになんとなくハウツーを紹介する感じにしようかと考えていましたが、どうもしっくりきませんでした。

何が原因かもよくわからない中、ずっと考えていた時にひらめきました。


この本の強み最大の特徴は親目線であり、一流のビジネスマンの目線で書かれ、子供への愛情が詰まっている稀有な本であるということです。

本の全体の構成としては父親である森岡さんが就活を控える娘に自身のこれまでの仕事の経験や父親として伝えきれなかったことを伝えるために文章にまとめられています。

実際、就職術や転職術がまとめられている本はこの世にあふれています。

そこに加えて父親としての目線が加わり、この本の希少性が上がっています。

しかし、この掛け合わせなら、なんだか他にも書ける人がいそうなものですが、私はそう思いません。

なぜなら、この本は本気で娘のことを思い、書かれている熱量が感じられるからです。

これは論理的に紹介ができないのでもどかしいのですが、少し説明するとすれば厳しい言葉が並ぶ中で読者に目線をきちんと合わせている部分が節々にあるのでぜひ読んでいただきたいです。

私が特に胸打たれたのは第5章の森岡さんの社会人デビューとは何かという部分

森岡さんはこれに対し、「それまでの集団でそれなりにできていた自分が、新しい集団の中では一番できない人間になること」と書いています。

それの対策として、できない自分との向き合い方、最初から肩の力を抜き、何ができないかより昨日と比べて何ができるようになったかについて向き合うことが書かれています。

ビジネスマンとしてかなりマッチョな森岡さんが書かれるからこそ説得力が出る部分だと感じ胸打たれました。

私も早く何者かになりたいという焦りで肩がガチガチに固まり、いい結果は出ませんでした。


正直、就職や転職は家族全体では一大事で元気な状態で安定を望む両親としては積極的な姿勢だけでは中々うまくいかないことも知っている分、反対されることが多いと思います。

それをわかっている自身も相談するのが億劫になり、何も行動ができずにいる自分にも嫌気がさす、そんな堂々巡りが続き、何も行動ができない。

そんな人にこの本はフラットな視点を与え、勇気を与えてくれる名著だと思いました。



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