すきな本 「13歳からのアート思考」
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すきな本 「13歳からのアート思考」

まるまる

まるまるです。


ずっと、アート作品の楽しみ方がいまいちわからなかった。

美術館に行くことはわりとすきだ。
話題の特別展が開催されているとき、旅行をした先に有名な美術館があったときなど、そんなに頻繁ではないけれど年に何回かは足を運んでいる。

でも、特段美術的な知見を持ち合わせているわけでもなく、作品自体というよりは、いつもと違う場所へお出かけをするわくわく感を楽しんでいた。
目玉となる有名作品の前で「おお、本物だあ!」と、説明書きをふむふむと読み、他の作品に至っては「美術的価値を理解しています」風な表情を顔面に貼りつけてなんとなく眺め、「あ〜いい時間だった」とその場をあとにしていた。
持ち帰るものは「実物を見た」という事実だけだった。

そんな感受性の乏しい私が、「もしかしてアートってものすごい力を持っているのでは。」とようやく思い始めたきっかけが、2020年東京・上野の国立西洋美術館で開催された「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」で、ゴッホの「ひまわり」を見たときだった。

日本初来日だった「ひまわり」は、展覧会最大の目玉作品。
初めてその作品を目にしたとき、これでもかと塗り重ねられた絵具の凹凸や、鮮やかな、でも複雑な黄色と緑や、そういうものからなんとも表現しがたい力強さを感じて、初めて食い入るように作品を見つめたのだった。

私に感じとることが出来なかっただけで、今まで素通りしていた作品にも同じように力があったのではないか。考えてみれば、アートの見方・楽しみ方を教わったことは一度もない。
そんなことは教わるものではないんだ、それぞれが自由に感じればいいんだ!と言われてしまえばそれまでなのだけれど。そうは言ってもねえ。。


そんな体験があったので、ビジネス書や自己啓発本の類はあまり好きではないのだが、「13歳のアート思考」は目に留まり、手にとった。

じっと動かない1枚の絵画を前にしてすら「自分なりの答え」をつくれない人が、激動する複雑な現実世界のなかで、果たしてなにかを生み出したりできるでしょうか?

この本では、20世紀に生まれた6つのアート作品を通じて、「自分なりのものの見方・考え方」を提示している。
アート思考とは「自分の内側にある興味をもとに自分のものの見方で世界をとらえ、自分なりの探究をし続けること」
これはなにもアートの世界に限ったものではなく、変化があまりにも激しく見通しがたたなくなってしまった現代では、アート思考によって「自分なりの答えをつくる力」は必須なのだと。

読後、「私は今までに、自分なりの答えをつくったことはあったのだろうか。」と考え込んでしまった。
ゴッホの「ひまわり」を見たときさえ、なぜこんなに魅力を感じたのか、自分の頭で突き詰めて考えようとはしなかった。
それは日常の中でも同じだ。美術館でアート作品と対峙したとき、自分で見て考えている人は、普段から同じようにしているはずなのだ。

自分の答えをつくることは、きっと想像以上にエネルギーがいるけれど、そこから目を逸らさないようにしよう。
自分の興味が向かう先を追い求める人生は、シンプルに楽しく、面白いはずだ。

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