英語の文章を要約する
今日は、英語要約について
・要約する時に意識したこと
・実際の勉強法
の2つを書いていきます。
要約の際に意識したこと
①文章の流れを捉える
英文は原則的に1段落に1トピックが含まれます。そして、トピックは段落(パラグラフ)の初めはまたは最後の文に登場します。それらを取り上げていくことで大まかな流れを把握することができます。英文の流れが把握できていれば、日本語で要約する際にも流れの良い要約を作ることができます。論述試験ですので、「読みやすい」文章にすることも念頭に置いておく必要があります。
また、パラグラフによっては補足的な内容で本筋に関係ない部分もあるので、読みながら記述に含める優先順位を考えるのも大切です。
②要約のテーマを決める
分量を指定字数以内に収めるために何を中心に要約するか決めます。私は題名や繰り返して説明される事柄、何度も登場する単語(” ”で括られる単語など)に関連させてテーマを決めていました。
③筆者の主張を正確に捉える
過去問を見る限り京大の特色入試では与えられた英文について「筆者の主張をまとめなさい」という問題が出されていたので、この部分は強く意識しました。
・詳しく説明されている
特に、対比・抽象化(もしくは具体化)・繰り返しが用いられている場合は注意深く読むようにしました。その前後に筆者が最も主張したいことが書かれている場合が多いのです。
・一般論とは異なっている
わざわざ一般論と異なることを書いているということは筆者がその一般論に対して論点があると感じている場合がほとんどです。逆接の単語やactuallyなどに注目していました。
④英語から日本語への変換
これは文字数と関係するのですが、日本に特有の単語(歴史・文化系の文章に多い)が英語で書かれていてそれを直訳したものを要約に使用すると膨大な文字数になってしまいます。
実際に読んだ文章の中から紹介してみます。
この部分をなんという日本語にしますか?私の答えは「末法思想」です。日本に関わる文章内でのBuddhistと1052からこの単語を導き出します。
このようなある種行間を読むとも言える作業のためには知識が必要で、さまざまな文章に触れることはこういった知識を蓄えることに役立ちます。文章の背景にあることを感じながら要約できるとさらに良いものとなるはずです。
⑤読みやすい日本語か確認する
英文和訳の問題ではなく、日本語での”要約”なのでぎこちない文章にはならないようにいつも心がけていました。そのために上の①〜④が重要です。
実際の勉強法
私が実際に要約練習に使用した本を2冊紹介します。本を選んだ基準としては「楽しく読めるか」です。いやいやの勉強ほどストレスになるものはありませんから。
・『英語で伝えたい日本の世界遺産』
上で引用したものです。The Japan Times紙に掲載された記事と、一部UNESCO文書の中から文章が収録されています。詳細な日本語訳と語注も付いており、自分の要約を見直す際にも役立ちます。
文章自体はそれほど長くも難しくもありませんが、それぞれに題名がついているので要約のテーマも決めやすいです。
・『東京大学教養英語読本Ⅱ』
トピックの多彩さが特徴です。また、語注や絵図が充実しており、教養を培う読み物としても有能です。東大の授業で使用されている教科書らしいので難関大学入試対策としてちょうど良いレベルだと思います。こちらも題名がついているのでテーマの参考にしました。
これらの本を利用して要約練習を行いました。時間は大体30〜40分くらいで、特色入試と同じ400字要約です。
①英文を読む
②各パラグラフを要約する
③下書き
④清書
⑤学校の先生に添削してもらい、議論する
の順番です。初めは辞書を使いながら英文を読み、直前期には辞書なしにしていました。
要約練習に使っていたノートはこちらからご覧いただけます。
本日はご覧いただきありがとうございました。
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