後日談

前回、花火大会に行ったのに花火を見なかった話を書きましたがその後日談。実はあの後にもう一度だけ彼と一緒に花火大会に行く機会があった。

今度こそは一緒に花火が見られるかもしれない!と単純な私はテンションが上がり、「別に行ってもいいけど」なんてちょっと怒ってるけど行くよアピール。笑。

そして迎えた当日。またまた30分遅刻してきた彼。お前は毎回遅刻してきて、学習能力ってもんがないのか~!!今回は少し遠い所での花火大会だったので、移動時間を含めるとあまり余裕のない時間になってしまっていた。それなのに「お腹すいた~。何か飯でも食おう。」と呑気な事を言ってくる。この人とは一緒に花火は見られない運命なのかもなぁ…と思ってその時に、花火を見ることは諦めた。無駄に着飾った浴衣姿が悲しくなる。笑。

居酒屋に入りビールを注文。夏に飲むビールって、何でこうも美味しく感じるのだろうか。飲みながら、「もう花火大会間に合わないし、結局行けなかったね。」と言うと「え?まだ間に合うやん。行こう!てか行くやろ。」と言われた。いやいや、どう考えても今から移動してって考えたらギリギリか、もう始まってる時間帯。この人には時間の概念てものが無いんだろうか?5分くらい行く行かないのやり取りをして結局「せっかく浴衣着てるんだから行こう!」の一言で行く事に。

急いで電車に飛び乗って、目的地の駅までが長く感じた。(実際、長かった。)駅に着いたら凄い人。歩くのも大変なくらい。幸いまだ花火大会は始まってないみたいだけど、いつ始まってもおかしくない。身動き取れないままなんて嫌だ~!せっかくだから花火を見させてくれ。笑。

何とか駅を出られて路上についた瞬間にドォォォンと花火の音が聞こえた。「あっ、始まった。あっち。」音のする方に向かって歩いて行くと建物の隙間から花火が見えた。み、見えた~!隙間からだけど見えた!!どんどん歩いて行って正面で花火が見えた。道路だけど、立ち止まれないけど見えた。

コンビニでビール買って路上で飲むなんて、この日初めてした。急いでスマホを取り出して、花火のタイミングに合わせて2人で写メを撮る。なかなかタイミングが合わなかったけど、数枚は花火と一緒に2ショットが撮れた。全てはこの為だった気がする。ここまで長かった。笑。写メを撮った私が言う。「もう帰ろ。」目的を達成したと思ったら、急にこの人混みも歩きにくい下駄も汗で張りつく浴衣も嫌になってしまった。一刻も早く脱ぎたくなった。

こうして、2度も中途半端に私達の花火大会は終わった。笑。だけど、毎年夏が来ると何となく思い出してしまうくらいには印象的な夏だった。


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夏の思い出

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