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ベンゾを飲んで生きていくという選択肢

今回は
わたしが知り合った
Nさんという女性の話を紹介させてください。

本人に承諾は得てます。

Nさんは30前半、
とても美しく歌手をされてる方です。
歌手名をネットで検索したら、
出てきて驚いたものです。

彼女には
夫と幼稚園に通うお子さんがいます。

彼女とは
とある
「ベンゾ減薬断薬」のSNSグループで知り合いました。

お互いそこはもう抜けてますが、
個人的に
繋がってました。

芸能界というところは、
かなり厳しくストレスが強い世界らしいです。
パワハラも日常茶飯時。

そんな中でも、
人前で歌わなくてはいけない。

「不安」を抑えるために、
「抗不安薬」を飲むようになったようです



彼女の
「ベンゾジアゼピンを断薬したい」
という意思は、
相当な強さで揺るぎないものを
感じました。

わたしが出逢った人達の中でも、
かなり
その意思は強い部類の人でした。

2,3種類の抗不安薬を飲んでいたようです、
最後に彼女に残ったベンゾジアゼピンは


メイラックス一錠


意志の強い彼女ですが、

メイラックス減薬で、
かなり強い離脱症状が出るようで、
大苦戦してました。

特に彼女にとっては
「不眠」が辛かったようです。

時々
相談に乗ってました。

彼女とは
LINEやインスタでやりとりをしてました。

ある日、
夜遅く突然
電話がかかってきました。

彼女は
号泣してました。

ベンゾなんかやめたいのに、
飲みたくないのに、
離脱症状に耐えられない私はダメな人間だ。
情けない。
もっと酷い離脱症状を耐えて断薬してる人は
たくさんいるのに情けない。



号泣してました。

2時間以上
夜中の2時過ぎまで電話で話してたでしょうか。

ほとんどは
彼女の話を聞いてました。

私は
基本は
向精神薬は飲まない方がいい!


という
考えです。

でも
私は言いました。

「メイラックス一錠くらい飲んでいても
平気だよ!
飲んで元気に明るく子供と遊んで
暮らすのが1番だよ」


減薬をやめて、
メイラックス一錠を飲むことを
強く勧めました。

聞けば
離脱症状やら
減薬のストレスで

家事も育児もろくにできず、
夫とお母さんにしてもらい、
伏せってるようでした。

幼稚園のお子さんは、
お母さんが具合が悪い、


察してるのでしょう。

何も弱音は母親に言わず、
なにか要求があっても、
母親の彼女には言わず、
お父さんに言うようでした。

子供が幼稚園児。
1番大切な時期です。

その時に
1番大切なのは、

お母さんが明るく元気で楽しく
子供と接してあげること!

一緒に遊んであげること!

だと
伝えました。

それに彼女はまだまだ若い。

メイラックス1錠くらい飲んでたって、
どってことない


言いました。

それこそ
私みたいに、
子供が大学生になって落ち着いて、
アラフィフあたりに、
また減薬断薬すればいいよ!

言いました。

そのかわり
一生は飲まない方がいい。
歳とってからの断薬は厳しい。


ことも伝えて。

号泣してた彼女ですが、
2時間近く話して、
やっと落ち着いたようです。

その後、
インスタで
夫とお子さんと幸せそうに
微笑んでる彼女をみて、

「メイラックスを飲みなよ」

言った自分の選択は
間違ってなかったと安心しました。

誰彼にも
一様に
「減薬断薬した方がいい」
なんていう
偏った考えはもってません。

まぁ
身体のためには、
飲まないのが1番なのは確かですけどね。

この
話には後日談があります。


かなりしばらくしてから、
彼女に
「元気にしてる?」

連絡しました。

彼女、
こう答えたんです。


「メイラックスの減薬も頑張って
進めてます」

って。

拍子抜けしました(笑)

あれ??

2時間もかけて、
「メイラックスを飲んで
 元気に子供と接するように!
 今あなたに1番大切なのは
 減薬断薬でなくて、
 お子さんと楽しく元気に接すること!
 育児が1番大切な時」


話したのに、、、、

彼女は素晴らしい人です。

やっぱり
「ベンゾをやめたい」

いう意思が強い。

でも、
自分を見失うような減薬はしない。


自分なりに着地点を見つけたのでしょう。

彼女が飲んでる薬は

たったの
メイラックス1錠

まだ若い。

余裕でそのうち断薬に自然と至るでしょう。


彼女は
インスタで本名と顔写真や動画を出して、

「向精神薬を簡単に飲まないで!」

アピールする活動をしてます。

若い人のアピール方法は、
もはやインスタなのかもしれません。

美人さんなので、
アピール度も抜群です。

もう少し
体調が良くなったら
歌手活動も再開する予定らしいです。


関西の方で、
私の住まいからは離れてますが、

彼女が歌うステージを
いつか見に行こうと思ってます。

「薬をやめたい、やめる!」

いう強い意志を持ってる人は、
どんな状況でも
それなりの方法を見つけて
やめると私は感じました。


彼女は
減薬が進まず辛いときも
一切「言い訳」
を言う人ではありませんでした。

離脱症状が出ることも、
受け止めてました。

同じ
精神科の先生に

「離脱症状が出ることは悪いことではない、
 当然出るべき症状。
 我慢しすぎるのは良くないけど、
 うまくその波を乗り越えて
 がんばってね」


お互い言われたのです。

精神科医は「頑張って」

言わないと思ってました。

「教科書的にタブーな言葉」
らしいので。

でも
わたし達は嬉しかったです。

「頑張って!
 離脱症状は治るから」


プロの医者に言ってもらえたのですから。


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