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過去のこと『業界知識無しで、出版業界のお仕事をスタートした頃の話』

本がどうやってお店に届くかすら知らない状態で出版社デビュー

さて入社したのがGW直前、いわゆるGW進行(当時は知りませんでした)というタイミング。

当時はまだギスギスした雰囲気では無く、アットホームな雰囲気での出版社勤務をスタートしたのであります。


そこで最初の業務の流れを教えていただいた、センパイから本が本屋さんへ届く流れを教えてもらい、読者さんが直接買う場合や、本屋さん以外への直販店での購入ルートもあるということなどを初めて知りました。


実際のところ、売った本が3割近く返品されてくるのも知りませんでしたし、売った本の代金が翌月、翌々月に全て入金されるわけでも無かったなんて当然ですが知る由もありません。


はい、殆ど出版業界について勉強せずに入社してますから・・・。


何も知らなかった出版物のお金の流れ

専門店さんへは、注文があったらその本を倉庫からピックアップ、受注頻度にもよるのですが月に一回の集金日に納品と返品受け取り、その他適度な間隔で在庫チェックなどで伺っておりました。
新刊が出る時は問屋さんへの納品、数がまとまって直送出来る最低単位の受注部数があれば販売店さんへ直送しておりました。


そちらは、納品した月の締め日に納品分、返品分を計上し請求書を発行、翌月の支払日に入金してもらったり、集金に行ったりと割とキッチリしていました。

本屋さんへの納品分についてはなかなか複雑怪奇・・・、後で知ることになるのですが正直少しでも売れ行きが悪くなったり、発売が減ると一気にダメになるよね・・・って、これも少し経ってから気がつくことになります。

例えば3月15日に納品した新刊。
雑誌にしろ書籍にしろ納品部数x定価x掛け率の金額が請求となり、3月25日にその月の請求書でその金額を計上します。

で・・・それがいつ入金されるかっていうと・・・数か月先であったり、時には1年後だったり、下手したら次の新刊が出たら1つ前の新刊分を払うとか・・・だったり、なかったり。

いやいや、多少なりとも経理やった経験があったんですが、そんな取引条件があるなんて・・・ビックリした記憶があります。
まあ本って返品可能なんで(全てではないですけど)、翌月に全部払ってしまってから、結局1冊も売れず(実際はなかなかそんな事ないですが)に返品されたら・・・ということもあるのかな・・・と思ったりしてました。

まあそのシステムが今になって、どうもこうも行かなくなってしまってるのかなとか思いますが・・・

売れて無くて(本屋さんに並んだだけ)で、売上が立つということ・・・
買切という扱いで、返品が無ければそれで良いんでしょうけど、殆どの本って返品できましたし、発注する側も受注する側も返品ありきで仕事するという・・・緩~い営業、販促してましたね

まあ今考えればおかしな話だとは思うんですけどね

ホント、何にも知りませんでした (汗)
それでもそれなりにやっていけたのは優しくて、かつ厳しい本屋さんにいろいろ教えてもらえたからなのかな・・・とか。

最近はそんなこともう無いんでしょうけど。

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