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迎えたかった記念日があった、そんなお話。

先日、彼との記念日だったんです。いや、記念日を迎えるはずだったんです。
というのも記念日を目前にして、私たちはお別れをしました。

私自身の気持ちの整理の一環として、この記憶を残します。

まず、私は今でも彼が好きです。きっと。ただこの気持ちが、単純な恋慕なのか、思い出への依存なのか、それが自分でも分からないんです。だから「本当に別れてよかったのか」、ずっとそんなことを考えています。

割り切れていない理由の一つとして、“彼が急に変わってしまった”というものもあります。私たちは遠距離恋愛になってしばらくして、別れました。遠距離恋愛を始める前、彼はそのことに対して前向きでした。「そんなに遠くないし、定期的に会いに行くよ」と伝えてくれていました。私は遠距離恋愛に後向きでしたが、そんな彼の考え方を知って、「私も自分にできることをしっかり頑張りながら、会える日を楽しみにやっていこう」と考えるようになり、遠距離恋愛をスタートしました。

にも関わらず、彼の態度は遠距離恋愛になってすぐ変わってしまいました。「気持ちが重たく感じている。そうなった原因が自分にあるのは分かってる。こっちに戻って優先順位が変わった。」急に変わった彼に、こちらとしても動揺が隠せなくて。頭の中には、「何で急に変わっちゃたの。」という言葉がありました。

要するに、彼は自分にとって安定した土地に戻って、「仕事に熱中したい、自分の人生を実りあるものにしたい」、そんな願望が高まったみたいなんです。色々と言ってはいますが、結局彼の人生には私は必要なかった、それだけなんです。きっと“急に”変わったわけではないことも分かっています。でも、彼と一緒にいることのできた時間、本当に幸せだったんです。

最後は電話でお別れです。終わりって、なんでこんなにあっけないのでしょうか。今でも彼が私の恋人であるかのように感じます。だって最後にバスターミナルで顔を見て、言葉を交わした彼は“私を大切にしてくれていた彼”なんです。私はあの瞬間に囚われたまま。だから私の中では、あなたはまだ私の恋人。

P.S. 大好きな私の恋人へ
あなたは私を裏切ったこともあったけど、それでも私はあなたが好きだった。
「遠距離になったら毎月1回手紙のやりとりしよう」
と言っていたあなたは、一度も手紙をくれなかった。
あなたはいつも言葉だけ。そんなことは分かってる。
優しいようで優しくない、そんなあなたを信じてた。
完璧な男性とは程遠いそんなあなたとの記念日を私は迎えたかった。
「もし本当に縁があるなら、いつかまた。」
そんな風に考えている私は、きっと甘くて苦しい記憶に囚われたまま。
ちゃんと進むから、いつかまた会おうね。

2020/07/03    Hana
ワスレナグサの花言葉は「私を忘れないで。」

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