歳を取っても人間性は変わらない『ピンカートンに会いに行く』

これは笑うしかない(笑)
主人公は10代の頃にアイドルをやっていたものの、
メンバーの不仲により解散。
20年後、ひとりの元ファンの音楽会社社員を発起人として、
再結成ライブに向けて奔走する話である(笑)
自分は当然芸能生活なんてしたことないけれど、
彼女らの生き様にはいろいろ、共感できるところがある映画だった。

20年も経つと、仕事やら家庭やらで、
生活環境はみんなバラバラになるんだけど、
若い頃の人となりが、歳を取ってもほぼ変わってないんだよね。

特に主人公の内田慈の役なんかは、
素直じゃない性格と口が悪いのが災いして、
メンバーへの呼びかけでもてんやわんやするんだけど、
彼女自身は、口では「今さら再結成なんて無理」、
「頭わいてんじゃないですか?」とギャーギャー言ってるものの、
未だにひっそりと芸能活動をしていて、一番未練がある役どころ。

素直に「やります、がんばります」って言えば、
もっと楽しく、スムーズに事が運ぶのに、
なかなかそうは行かないのが、30過ぎという年頃ゆえか、
それとも芸能界にいることで自分が特別だと思っているゆえか、
それはパンピーの自分にはわからないけれど、
素直に自分のやりたいことを受け入れられないのは共感できた。
「ガツガツしていると思われなくない」とか、
「この歳になってこんなことして失敗したらかっこ悪い」とか、
そんなことを考えてしまって躊躇してしまうこともあるから、
まあ、彼女が同じ理由かどうかは知らないけれど、
同世代としては、なんかわかるなあ、と。

そんな彼女の必死というか、泥臭いというか、
なんだかんだ言いながらも前に少しずつ進んでいく過程は、
観ていて滑稽でありながらも、自分に重なる部分もあって、
面白く感じられる内容だった。

そして、松本若菜が綺麗すぎた(笑)

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