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映画感想

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新旧問わず、映画館で観た映画の感想を書いています。 あくまでも個人の主観なので悪しからず。
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2018年5月の記事一覧

ヤクザ以上にヤクザな刑事『孤狼の血』

いやー、これは面白い!!
極道系映画で、まさか泣くとは思わなかった。。。

役所広司がもう本当に役者だなと。
『陸王』のときの優しいこはぜ屋の社長とは打って変わって、
クッソおっかねぇ刑事役。
極道ばりの凄みに、法律無視のムチャクチャな捜査の連続。
取調中に一発ヤッちゃうほどのテストステロン出まくりおっさん。

ここだけ見ると、すげークズ感あるんだけど、
実はものすごく愛のある役。
人使いは荒いけ

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とにかくテンポの悪い『のみとり侍』

これ、すっごくがっかりな映画。
江戸時代に女性を悦ばせる仕事に従事していた落ちぶれた武士の話で、
設定としては江戸時代版『娼年』のような雰囲気。
それをコミカルに仕上げているっぽかったから、
これは割と面白いんじゃないかなって思ったのだけれど。。。

話が長いというか、展開が遅くて、全体的にだれる。
そして、ウケをとろうとしているせいで、
セックスシーンが何か気持ち悪いし、テンポが悪いし、
見るの

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ドケチじーさんの独壇場『ゲティ家の身代金』

当時世界一の金持ちだった石油王ジャン・ポール・ゲティ。
その孫が誘拐されてしまい、身代金を要求される話。
実話を元にフィクションを交えた話だけれど、
今回この映画では、その身代金を巧みな交渉術で値切った
マーク・ウォールバーグが一番の功労者でした。

だから、映画を見ていて、
「あ、これはこの交渉術の秀逸っぷりを楽しむんだな」
と期待していたのだけれど、
割とスイスイ値切れてしまい、
交渉術自体に

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前作を上回る面白さ『GODZILLA 決戦機動増殖都市』

ゴジラのアニメーション映画です。
前の『怪獣惑星』より全然いいっしょ!

前作はよくも悪くもみんなで「わーっ」ってゴジラを倒しにいく、
猪突猛進な映画で、
あれはあれで悪くなかったんだけど、
そこまで印象に残らない感じだったんだよね。

ところが、今回の『決戦機動増殖都市』は、
もっと人間ドラマに焦点が当たってた。

人類の子孫?みたな種族の持っている武器から、
メカゴジラに使われていたナノメタル

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もはやキングコングな『ランペイジ 巨獣大乱闘』

気持ちいいぐらい素直な「ザ・ハリウッド」的映画。

遺伝子に影響する薬の実験の影響で、
体が大きくなってしまったゴリラ、オオカミ、ワニが、
シカゴの街で大暴れする映画なのだけれど、
とにかく動物たちのリアルな動きとド派手な映像が、
ただただ有無を言わさないほどの圧巻さ。

これだよ!こういうのを求めているんだよ、ハリウッド映画には!!

心からそう叫びたくなった。
予告だけ見ると、よくあるド派手映

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原作からは想像できないほどの大爆笑・大乱闘映画『ピーターラビット』

やばい、、、これ面白すぎた。。。
こんなに面白いとは思わなかった。。。

今年公開の映画、これを含めて63本見たけれど、
4番目に面白かったわ。

原作の絵本は淡いタッチの挿絵に、
割とおとなしめな雰囲気の文章だった記憶だけれど、
この実写はぜんっぜん違う。
原作の穏やかさはゼロっす。

なのに、これだけ面白いってすごい。。。
今回はね、原作には登場しない画家のビアの隣に、
トーマス・マグレガーと

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櫻井翔の見せ場がまったくない『ラプラスの魔女』

原作は読んでないけど、ひどい映画だったな。。。
簡単に言ってしまえば、「メッチャ頭いい人の復讐劇」。

まず、メインビジュアルを飾る櫻井翔の、
まったくと言っていいほどなかった存在感。
いる?彼、いる?(笑)
もはや福士蒼汰と広瀬すずの“能力者”の前では
アッシーぐらいしかバリューの発揮しどころがなかった。

しかも、“能力者”といっても、
体がゴムのように伸びたり、指の間から金属の爪が出たりとか

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ポーカーの怖さを知る『モリーズ・ゲーム』

ポーカーの怖さを知る『モリーズ・ゲーム』

ポーカーの怖さ、
ひいてはギャンブルの怖さ、
そしてその裏で動く大金の怖さを痛感した映画。

モーグルのオリンピック出場をかけた大会で
不運にも怪我をして選手生命を断たれてしまった
実在の人物モリーズ・ブルームが、
違法ポーカーの運営に携わり、FBIに捕まってから、
判決が出るまでを描いた実話ベースのお話。

そう、実話なんですよ、これ。

五輪並みのス

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終盤のアクションがハリウッドもびっくりな劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人』

さて、世間では安室さんなる男が
世の中のオタク女子たちの心を鷲づかみにしているということですが。

実は、人生初のコナン映画。
アニメを見ていたのも小学生ぐらいのときだから、
22年ぶりぐらいかな、動いている名探偵を見るのは。
通称『ゼロシコ』というらしい。
なんかエロいな(笑)

世界で大成功を収めている『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』。
日本の興行収入ランキングでは、これより上位にい

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単品で見ると微妙だけどシリーズ全体はよかった『デジモンアドベンチャー tri. 第6章「ぼくらの未来」』

僕はデジモンが好きです。
これが大前提。

そして、今回tri.シリーズの最終章。
これは気合を入れて見に行かねば!!と意気込んでおりました。

ただ、正直、第6章を単品で見ると微妙なんだよね。。。
前回の第5章の最後で、
テイルモンとメイクーモンが融合して生まれたオルディネモンってのが、
なんかエヴァの使徒みたいで、もはやデジモンって感じがしなくて。。。

そのオルディネモンが現実世界に行ったも

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ちょっとした幕の内弁当でしかなかった『サバービコン 仮面を被った街』

これ完全にネタバレですので、
避けたい人はそっと閉じてください。

これはだいぶ予告の印象とは違った映画。
「仮面を被った街」っていうサブタイトルがよくないと思う。
自分はてっきり、街中の人々がみんなウソつきなのかなって思っちゃって。
実際、ウソついてるのって、数人なんだよね。
それもとある犯罪のために。
そう、これは犯罪映画なのです(笑)

平和で理想的な街、サバービコン。
そこにとある黒人一家

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映像の半分が爆撃だった『ホース・ソルジャー』

9.11テロ事件。
そのアメリカによる最初の報復を描いた映画である。

ちょっとネタバレしてしまうので、
避けたい方はここでそっと閉じてください。

基本的にはドンパチしまくる戦争映画なんだけど、
何といっても空爆の威力がすごすぎる。
上空9,000メートルから落とされる爆弾による攻撃のチート感。
制空権を握っている米軍の強さは計り知れない。

ただ、いつでも撃てるわけではない上に、
もともとの兵

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サイコパス揃いの『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』

これは衝撃的な映画。

アメリカで初めてトリプルアクセルを成功させた
トーニャ・ハーディングというフィギュアスケート選手が、
ライバル選手に暴行を加えたというスキャンダルの真相を描いた作品。

今から24年前ということで、一応僕は1バリバリ小学生やってたけど、
この事件および、トーニャ選手のこともまったく知らず(笑)

いやしかし、これは想像を絶する映画だった。
スキャンダルの真相は映画を見ていた

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速水もこみちがうらやましすぎた『となりの怪物くん』

原作を知らない分、こっちの映画は楽しめました(笑)
まあ、これも高校生の青春純愛映画なので、
若いっていいなあっていう感想がメインなのだけれど。

これはさ、土屋太鳳のガリ勉キャラと、
菅田将暉の本能に素直なキャラのバランスがいいなって。
漫画原作なら、これぐらい両極端で、
「こんなん絶対ありえないだろwww」って思っちゃうぐらいの、
ぶっ飛びようというか、非現実感があった方が、楽しめる。

速水

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