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庭仕事の効用

私は、平凡な庭付きの戸建てを買って庭仕事を始めてから3年くらい、ガーデニングの仕事を始めて10か月くらいのまだまだ新人ガーデナーです。

そんな私ですが、庭は私の人生に大きな影響を及ぼしていることを感じます。とりわけ【庭仕事する】ことについて述べると、ただ庭を完成させて、鑑賞する以外にも、そのプロセス自体にたくさんの効用があることが分かってきました。今回は、ほんの一部かもしれませんが、庭仕事の効用について書いてみたいと思います。

体が整う

庭仕事はしゃがんだり、立ったり、掘ったり、耕したり、抜き取ったり、動きがバラエティに富みます。まとまって走るとか鍛えるではないけど、ちょこまかちょこまか動きます。そんなの大した運動にならんと、なめてはいけません。雑草取りひとつとっても、慣れないうちはすぐ腰がいたくなったりします。これは体を鍛えないとできない仕事かもしれない、整体行こうか、体の使い方を習おうか。。。と何度も思いましたが、これは逆でした。体を整えてから庭仕事をするのではないのです。庭仕事が体を癒やし、整え、使い方まで教えてくれます。気がつけば、数時間平気で雑草を抜くことができるようになりました。誰かに方法を習ったわけではありません。不思議なことですが、庭仕事をしているうちに、勝手にそうなります。庭仕事は運動ではありませんが、庭が今日やるべき庭仕事、動きや動かし方、全てを無駄なく教えてくれます。


気が下がる

私は気功やヨガを習ったことがあり、「気が上がる」、「気が下がる」という表現をよく聞きました。体の楽に動ける状態として「上虚下実」という、上半身の力は抜けてみぞおちがゆるみ、下半身(丹田)に気が満ちている状態があります。現代社会は情報が多く、何かと頭で処理しがちで体も動かさないので、のぼせたようになったり、逆に無気力になったりしがちです。その状態でリラックスしようとしてもなかなか難しいし、結局血で血を洗うようにいろいろと考えてしまうのですが、庭仕事をすると一発で気が下がり安定するのです。庭仕事をしながら感じる風、太陽、植物達、これらももちろん要因だとは思うのですが、恐らく土に触れるのが最も大きい要因である気がします。土に触れることで、すっと安定した気分になります。何故か??野生的に母なる大地を感じる、体は土が根源であることを知っているからではないでしょうか?
科学的根拠をおさえているわけではありません(文献を探せばあるかもしれませんが)。いや、エビデンスがあってもなくても、科学的根拠があるからいいと思うものが、自分にとって本当にいいものかどうかは結局のところ分かりません。根拠を知るのもいいですが、とにかく経験して、根拠を体感してみることをおすすめします。

庭と関わろう

もしベランダでも小さな植え込みでも、庭があるならば、ただ鑑賞するだけではなく、庭仕事をして積極的に庭と関わってみることをおすすめします。時には、お世話をし、時には見守る。分からないこと、うまくいかないこと、汚れること、これで大丈夫なのかと不安なこと、めんどくさいこと、、、最初は戸惑うことが多くても、徐々に庭仕事はおもしろくなっていき、ある時たくさんの効用にふと気が付きます。鉢植え一つ、プランター一つから始められる庭仕事をやってみませんか??
私は、ガーデナーでも、庭師でも、ランドスケープデザイナーでも、プロに任せて終わりではなく、庭主さんと一緒に庭に関わっていきたいです。
土に触ろう!

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