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#3 正しい光

こんばんは。MARLです。
GW一瞬で終わってしまいましたね…。さびしい。

前回の記事は色々な人に読んでいただけたようで、
Twitterやインスタで読んだよ~という声ももらえて、
書いてよかったなと思いましたね。

今回のテーマ


今回は「正しい光」というタイトルにしてみましたが、
あまり考えずに書き始めている午前1時です。(眠い)

仕事やプライベートで、商業カメラマンやビデオグラファーの方にお会いすることがあるのですが、私のようなアマチュアと、プロの方々の違いがいくつかあるなと最近考えていて。

特にtakeというよりはmakeするような、例えばスタジオ撮影の時などに、プロはやはり違うなぁと感じることがあります。

そのひとつは「一貫性」です。

私の場合は「こんな感じかなあ?」「なんかちょっと暗いかも?」「もうちょいライト近づけようかな?」くらいのアバウトな感覚で撮ってしまうことが多々あるので、再現性がほとんどありません。

一方で、プロでやっている方々はプロセス、アウトプット(その場で見ている画は最終形ではないけれど)が一貫している。「昔のこの写真ぽい感じで撮れます?」と例えば依頼をしたとしたら、それを再現できる。これはかなり大きい差だと思う。

(今この記事で書いているのはアウトプットが出るまでのプロセスに寄った話だけれども、この「一貫性」というのは、もっと重要な部分 ー 写真で何を表現したいのか ー という部分でも重要な要素だと思う。)

プロセスという部分で、今年から意識して変えてみたことがあるんですが。それは"スタジオ撮影時に機械的に「正しい光」というのを認識・計算できるようにする"こと。

今日はそういう光の話を素人なりに書いていこうと思います。

突然ですが、みなさんは単体露出計は使う派でしょうか?

ちなみに私は最近までまったく使っていませんでしたが、今年からスタジオ撮影の時は使うようにしています。

たぶん結構多くの人が「カメラに露出計ついてるのになんで必要なの?」「グレーカードでよくない?」と思っていると思います。私は実際そう思っていました。

こんなことありませんか?


スタジオ撮影でライティングをするとき、特に多灯でライティングするときに露出がパッと合わなくてモデルさんを待たせてしまうことってありませんか? 私はめちゃめちゃありました。

気まずいんですよね。あの時間。

カメラ内部の露出計(反射光式)だとレンズを向けた箇所(被写体)によって測光結果が変わってくるんですよね。明るくなったり暗くなりすぎたりして露出補正を何度もすることになる。面倒。

私は面倒くさがりなので、多灯ライティングの時に「正しい光」(適正露出)をパパっと取れるようにできないかなあとずっと思ってたんですよね。

何人かのカメラマンに聞いたところ、「昔は単体露出計を使っていたけどもう体で覚えた」とか「単体露出計おすすめだよ~」と言うわけですね。

まあ買うしかないですよね。

ババン。私が持っているのは ↓のセコニックのL-478Dという製品。

ライトマスタープロL-478D
https://www.sekonic.co.jp/product/meter/l_478d/l_478d.html

この露出計は反射光式(カメラ内部と同じもの)だけではなくて、「入射光式」の測光もできて、これがめちゃめちゃ便利。

単体露出計って何?

かなりざっくり書くと、上についてる白い球(光球)をモデルの顔の前でかざすと、被写体に当たる光を測定して適正露出を教えてくれるというスーパーマシーン。(おおげさ)

ISO400でF5.6で撮りたいな~と思っているとして、これをかざすと今のライティングの状態で適正露出になるようなSSを教えてくれるというもの。

この露出計が最も便利なのは「光と影のバランスが数値でわかる」ということだと感じる。

例えばモデルさんのハイライト部分とシャドウ部分の光量の差だったり、被写体と背景の光量の差がわかる。

なんとなく感覚(というか適当)でやっていた露出を数値で把握してコントロールできる。これって大事なことだなって思う。自分の感覚を磨くことができる。素敵。

細かい技術的な内容は色々な専門家の方がWEBや書籍で書いているので、ここには書きません。(というか書けない笑)

いちおう参考動画として個人的に好きなHISSY STUDIOさんの動画を置いておきます。

スタジオ撮影で使ってみた。

スタジオ撮影時のヒトコマ。実際はモデルさんは持たない。(Galaxyで撮影)


つい先週の日曜日に、都内某所の素敵空間で撮影してきたんですが、ここでも使ってみました。

2灯でライティングしていたんですが、う~ん便利。
適正露出はパパっとわかるし、なんとなくこれかざしているとプロ感でません?でちゃうな~プロ感。(出ません)

以下、撮影写真を何枚か貼りますね。

α7RIII + FE35mm F1.8
α7RIII + FE35mm F1.8
α7RIII + FE50mm F1.2GM

ここから少し違うスタジオ(上のフロアより少しダーク)に移動。

α7RIII + FE35mm F1.8
α7RIII + FE35mm F1.8
α7RIII + FE50mm F1.2GM
α7RIII + FE50mm F1.2GM


笑顔がかわいいモデルさんも好きなんですが、個人的にはアンニュイな表情やポーズもできるモデルさんも好きですね。

結局このタイトルはなんだったのか?


この記事のタイトルをけっこう大それたものにしたのは理由があり。

単体露出計は確かに便利なんですが、

機械的に単体露出計が「これが正しい光だよ。適正露出だよ。」と教えてくれたとして、それをその通りに撮る必要はまったくないんですよね。

自分にとってこれが正しい。自分らしい。と思える光が「正しい光」だと思う。私はそういうスタンスで撮っていきたいです。

最後に、個人的にかなり大好きな写真家のイルコ=アレクサンダロフさんが、写真集 "LIGHT IS THE KEY" でこう書いていました。

撮影された画像は、目で見ている世界とは別世界。光を自由にコントロールできれば、どんなシチュエーションでも自分オリジナルのアート作品に仕上げることができる。

イルコ=アレクサンダロフ
"LIGHT IS THE KEY"

それではこのへんで。
おやすみなさい。

MARL
2022.05.17




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