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アライグマに歴史あり〜「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3」

あなたは、アライグマの過去に涙したことがあるか。
あなたは、今やその命を失おうとしているアライグマに、「生きろ!」と叫んだことがあるか。

宇宙の落ちこぼれ、ならず者たちが活躍する「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の3作目、
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME3」を、マリオで賑わうお子様連れをかき分けて鑑賞してきた。

今回は、メンバーのひとり、と言うかメンバーの1匹、ロケットの過去が明かされる。
ピーターの相棒として、人並、いや、アライグマ並外れた身体能力と知能で活躍し、皮肉と毒舌を絶やすことのないロケット。
そのロケットの過去。
ただのアライグマだったロケットが、いかにしてロケットとなったのか、その、壮絶な人生、いや、アライグマ生とは。
それは、聞くも涙語るも涙の物語。
あなたは、きっと叫ぶ。
泣きすがるピーターともに、アライグマに向かって、
「戻って来い!」

ロケット

後半は、もう少しも油断できない。
しっかり涙腺をしめておかないと、とんでもないこたになる。
「アベンジャーズ:エンドゲーム」以来の盛り上がりと別れが、そこには待っている。

今作は、シリーズの中でも、それぞれの活躍する姿がいちばんよく描かれている。
特に、ネビュラの成長が著しい。
あんなキャラやったっけと思うくらい、よく喋り、よく働く。
映画のテーマなどを語るのは好きではないが、ひとことで言えば、
「みんなちがって、みんないい」

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」としては、最終作。
いろいろあったようだけど、監督はジェームズ・ガン。
シリーズを見ていない方でも、充分興奮できる。

でも、できればシリーズの1作目、2作目、時間があれば「アベンジャーズ:エンドゲーム」、そして、もしディズニープラスに入られてるのなら、
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:ホリデースペシャル」も見ておくと、おまけ映像まで楽しめる。

お子様とマリオを見た後は、ぜひこの映画で大人の時間を。
今回もプレイリストはノリノリだ。

MCU、マーベル・シネマティック・ユニバースの作品も、映画とドラマでもう40作品を超えてきている。
2008年に「アイアンマン」が公開されてから15年。
そして、ぞれぞれのヒーローの闘いは、これからも引き継がれながら続いていく。
それは、もはや世界と同じだ。
僕たちが生まれた時には既に世界があったように、これからは、生まれた時にMCUがある。
そして、自分がこの世を去っても世界が続いていくように、MCUも続いていく。
だから、若い人も恐れずにMCUの中に飛び込んできて欲しい。
それは新しい誕生でもある。
まずは今を生きるように今の作品を見て、あとは歴史を学ぶように過去の作品を見ていけばいい。
誰もこの世界の最後を見ることなく去っていくのと同じように、誰もMCUの最後を見届けることはできない。
どちらも、この先が良きものであれと願うしかない。
MCUの作品を見ることは、もうひとつの世界で生きること、そういうことなのだ。

と、ちょっと大層なオチがついたところで失礼します。
でも、映画は真面目にオススメです。

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