「赤い」ランドセルは、イヤ!絶対!

女の子は『赤いランドセル』って、だれが決めたの?

いまでこそ、ジェンダーで色をわけることはほとんどなくなってきましたが、
私の小さい頃は、まだまだ性別によって特定のイメージがある時代でした。
寒色→男性、暖色→女性、中間色→どっちもOK が当然だと思われていたし、そうであることを求められていたように思います。

もちろんランドセルも今のように、水色や紫、オレンジなどカラフルな色はなく、「男の子は黒!女の子は赤!」というのが当たり前の時代でした。

ランドセルを買ってもらえるって、家族にとっても本人にとっても、スペシャルなイベントですよね。そうして、祖母につれられた百貨店で、他の女の子と同じように、赤いランドセルに誘導される私。そこで私は猛抵抗するのです。

「赤」は絶対いやだ!

アスパーガールはジェンダーレスなの!?

ルディ・シモンさんの著書『アスパーガール:アスペルガーの女性に力を』でも触れられていたのですが、アスパーガールには中性的な人が多いそうです。
社会的な性差に敏感といえばいいのか、疎いといえばいいのか、「男らしい」「女らしい」という世界観がなかなか理解できません。

「男らしいとされるもの・こと」「女らしいとされるもの・こと」の違いは認識できるけど、「なぜそうしなきゃいけないのか」が納得できず、そのままを受け入れるということが困難なのです。

「女の子だからお手伝いしなさい。」「女の子だからお行儀良くしなさい。」
「女の子だから脚を開いて座っちゃだめ!」「女の子だからお泊り禁止。」

なんでわたしだけだめなの?
お兄ちゃんはいいのに?

色の呪縛。

ランドセルは結局、当時としてはギリギリあった「赤」じゃない色、「ローズピンク」になりました。ローズピンクも女子じゃん、って感じですが、当時の私としては「赤」じゃないことが重要でした。

だって、「赤」って女の子の色なんだもん。

当時の私の好きな色は、「きいろ」でした。きいろは、男の子でも女の子でもないからです。でも「きいろ」のランドセルはありませんでした。かといって「黒」は買えませんでした。「ベビーピンク」は女の子すぎて嫌でした。そうして行きついたのが、「ローズピンク」でした。

小学校にあがっても「赤」は苦手でした。
入学式のお洋服は、まっ水色のツーピースでした。
普段使いの雑貨やお洋服も赤じゃない色を選びました。
小学校4年生の時に買った習字道具も、迷わず黒を選びました。
同学年の女の子の中で、唯一わたしだけが黒い習字道具でした。

「男の子」「女の子」で決めつけられるのが嫌いなのに、
「男の子の色」「女の子の色」にいちばん囚われていたのはわたしでした。

ジェンダーカラーの呪縛がとけた瞬間。

そんなに「赤」が嫌いだったわたし。
ですが、今は身の回りは赤がいっぱいです。

手帳カバーもiPhoneカバー、お気に入りのmarimekkoのバッグも
きづけば赤を選んでいました。
特に最近、赤の気分なのか、ハマっています。

「赤」にこころを許したきっかけは、単純なことでした。

いやいやながら、母の趣味で赤いセーターを着ていた日のこと
「赤が似合うね。」
と言われたのです。
本当に、ただそれだけなのです。

「男の子だから」「女の子だから」「○○だから」という社会的に固定された概念じゃなくて、「似合うから」という【固有価値】な理由が、とても新鮮に感じました。

その瞬間のことは、15年以上たった今でも鮮明に覚えています。

その日から、「色」ってもっと気軽なものでいいんだと思えるようになって、赤とも上手に付き合えるようになったのです。

色のジェンダーフリーな社会

2000年頃から、色のジェンダーフリー化が急速に加速したように思います。
女の子が黒を着ても、男の子がピンクを着ても、ふつうな時代がきました。
これは、とてもハッピーなことです。

ジェンダーでスキな色を差別されなくてすむんです。

これはLGBTの問題とか、ファッションの多様性とか、きっかけはいろいろあったんだろうなと思うんですが、ジェンダーで色を認識しない時代が来たことは、LGBTの人やファッションが大好きな人だけじゃなくて、アスパーガールにも大きな光になったと思います。

だって、スキな色のランドセルを選んでいいんです。

いまやランドセルはとてもカラフルです!
男の子向け、女の子向けの製品もあります。
気にならない子はそれでいいんです。
でも世の中には、「○○向け」という言葉が気になる子がいます。
当てはまるものが選べない子です。

だから、ユニセックスなデザインはとても重宝します。
「男の子だから」「女の子だから」って気にしなくていいんです。
男の子で赤でもいいじゃないですか。戦隊もののレッドみたいでかっこいい!
女の子で黒でいいじゃないですか。ココ・シャネルみたいでかっこいい!

こどもの感性、そのままで素敵だと思います。

もちろん、ジェンダーフリーになったとはいえ、色の持つパワーはあります。
色の専門家じゃないから詳しくありませんが、人や場所の印象をつくったり、精神的な部分に影響を与えたりするパワーがあるらしいです。
同じ色でも、彩度や明度によって、全然違ったりします。

とても興味深いです。

そんな奥深い色の力と上手につきあいながら、ジェンダーフリーになった色という世界を、たくさんの色を纏って、楽しんで生きていきたいです。



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1989年生まれ女子。25歳でアスペルガーの診断をうける。「女の子のアスペルガー」の笑いと涙のエッセイ集。