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いろいろあるけど概ねいい感じなのでがんばりたいものだという話

人は欲張りな生き物なので何かがうまくいくともっと欲しくなってしまうし、資本主義はそんな人間のメカニズムにうまくはまって肥大化してきたわけだけれど、個としてそういうものに支配されるのはあまり胸を張れる感じはしない。

「儲けたい」というシンプルな理由で起業している人がご自身の事業を説明するときに「いやぁ、僕らはただ儲かりそうっていう汚い気持ちだけなんで」みたいにおっしゃることがある。

「社会的なことは美しいこと」「自分が儲けようとするのは汚いこと」みたいな言語化されない空気が流れているからなのか、儲からなそうな事業をやっている私たちへの配慮なのか。おそらく両方なのだとは思う。

儲けようとすること自体が悪いことではない。むしろ、わざわざわけもなく儲けないことを選ぶ自虐性には違和感がある。現代の社会システムの中にいる以上、儲けることで生きやすくなるのは間違いない。ただ、「汚い気持ちでやってる」と思いながら仕事をするのは苦しいだろうなと思った。

その人は「お金持ちが生きやすい」というシステムの中にいてお金持ちになることを渇望しながら「社会的にいいことをすべきであり、自己利益だけを追求すべきでない」という倫理の中にいて、さらに「自己利益を追求することは社会善を追求することと両立しない」という錯誤の中にいるのだと思う。

システムと倫理の矛盾、そして欲望と錯誤によって問題は複雑になる。システムの不完全さ、倫理の集合的誤謬、個の認知の限界、制御不能な欲望、そうした「私たちの力の及ばないもの」に直面するのは苦しい。

それでも、力の及ぶものを増やしていくこと、力の及ばないものを手放していくことによって、私たちは生きている実感を得ることができ、絶望よりも希望を持ちながら前に進んでいくことができるのだと思う。

世界の矛盾が急に解消することも、自分が急にスーパーマンになることもないから、ただただ毎日の積み重ねとして前に進んでいくことができたら。

cotreeは今、事業として成長し続けている。業績もよくなってきたし、新しい希望もある。チームも一人一人が本当に頑張っているし、みんなが支え合っていて配慮のある素晴らしいチームだ。でもやっぱり理想形とは程遠くてやるべきことはたくさんあるし、私自身もどうやったらもっとうまくできただろうと反省する日々だ。

前に進みたいと願うほど「制御不能なもの」が大きく重たくのしかかってくる感じがするけど、その中でも解像度を高め、制御可能なものを見極めながら軽やかに生き延びて、気づいたら結構世界変わってない?みたいな感じでみんなで笑えたらいいなぁ、と思う。

みんな本当に頑張ってるし本当にえらい。毎日思うようにいかないことも悩むことも苦しむこともあるけど、「私たちはこれを選びとっているのだ」という手応えだけは失くさないでいられるといいし、「私たちはこんな価値を生んでいる」と誇れる仕事をしたいし、失敗をしたとしても「チャレンジしてよかった」と思えるような選択をしたいし、今のところ私たちはそれなりにいい線いってるんじゃないかなぁ。

でも、もっとよくできる。どうやったらうまくできるか、と考え続けてる私たちは、やっぱり欲張りな生き物なのだと思う。

何を言いたいかというと、いろいろあるけど、概ねいい感じなのでがんばろう、ということです。

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スタートアップ x カウンセリング/コーチング。 京都大(教育)→ゴールドマン・サックス(株式アナリスト) →CoachEd(コーチェット)/cotree代表取締役/NPO法人Soar理事/エグゼクティブコーチ/システムコーチ。Twitterもぜひ@marisakura
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