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いつものカフェにはどんなデザインがある?

こんにちは!
片倉まりなです。

このnoteでは
「ただいま、デザイン修行中!」
〜日常に、デザインという楽しみを。〜
というシリーズの4月テーマをシェアします。

このシリーズ初めてだ!という方は、
こちらのnoteから
概要をご覧くださいね〜↓


それでは、おまちかね、
4月のテーマを発表します!

今月は...


...(ドラムロール)...


じゃん!
「カフェとデザイン」です!

おめでとーう!!


なんでカフェなのかい?

さあ、
このテーマにした理由をお話しますね。

私の自己紹介noteを
読んでくださったかたはご存知かもしれないですが、

大学在学中から、
カフェのバリスタとして長いこと働いていました。

↓市ヶ谷の無印にあるカウンターでコーヒー淹れてたこともあります


加えてプライベートでも
200軒以上のカフェを巡っていて、

デザイン事務所に入りたての私でも、
少しはみなさんに楽しんでもらえそうなポイントを
紹介できるかも?
と思いました。

去年まで
カフェしか投稿していなかった
もはやオタクレベルの私のインスタアカウントは
こんな感じ↓

本当にいろんなところ、行ってるなあ...

カフェにはどんなデザインがあるだろう?

みなさん
カフェにあるデザイン
と聞いて、何を思い浮かべますか?

わかりやすいところだと、
たとえば、
ドリンクのペーパーカップに描かれたお店のロゴマークとか
コーヒー豆のパッケージとかですね。

それから
持ち帰り用のバッグがかっこよかったり、
あ、あと、
オリジナルグッズのトートバッグが可愛かったりもします!


最近は
おしゃれなカフェたくさんありますからね。

ほかにも
デザインポイントたくさんありますよう!


もちろん
このご時世ですので、
紹介したカフェにみんな行くのだー!
ということをお伝えしたいのではなく、

お近くのカフェで
ドリンクをテイクアウトしたり
コーヒー豆を宅配してもらったりしたときに、

こんなデザインに目をつけたら
楽しいかも〜という提案のようなイメージですね。


思考の飛行を
ぜひ思い思いに楽しんでください!


さっそくひとつ、ご紹介します

今日は、
このお店を題材にして↓

お店のかなめとも言える
ロゴマークについて見てみましょう〜

こんなロゴ↓

これは私が立ち上げに関わった
西日暮里にあるジェラートスタンドなんです。

じっくり見てみましょう。
どんな印象を感じますか?


なんかフレンドリーな感じがする...?

やさしい感じがする...?

やわらかい印象かな...?


うん、いいですね、
もっと細かく見ていきましょう。


絵の線がふにゅふにゅして手描きっぽい?

あ、一筆書きなんだ!建物や木が描いてあるね...

お店の名前の文字がもこもこしてるなあ...

下のアルファベットが丸くてかわいい...


お!
かなりデザイナー目線になってきましたね!

いい調子です。


このロゴにたどり着くまで

ロゴマークを決める試行錯誤の過程が
明るみに出ることって
少ないと思うので、

ちょーっと長くなりますが、
こちらでその過程を紹介させてください。


まず私が、
お店のネーミングとコンセプトをつくりました。

それから、デザイナーの子が大量に案を出し、
その案を見ながら
私とデザイナーの子と
お店づくりを仕切っている男の子の3人で
話し合って決めていきました。


お店の名前は
「ぐるぐるジェラート」

コンセプトは
「まちと溶けあうジェラート屋さん」

お店の中身を具体的にしていくにあたって
次のようなコンセプト文もつくりました。

まぜるのは、ジェラートだけではありません。
ジェラートをぐるぐるとまぜるように、
まちのいろんな味わいを、まぜこんでいくお店です。
北海道の牧場から直送したジェラートをベースに、
そのまちで作られた食材を使ったり、
それをまちの人が食べていったり、
そんなつながりを少しずつ生んでいきたい。
まちに暮らす人や、
まちで作られたものがここでまざりあい、
ここから広がってゆく。
そんな場所を目指しています。
私たちは、
まちと溶けあうジェラート屋さんです。


ちょっと今読むと、
コピーライターとして書き直したいところもあるなあ
と冷や汗なのですが、

とにかく、
今回ロゴマークをつくるときに大事にしたいことは
こんなことだよね、
と3人で確認したのが以下です。

①かっこよくしすぎない
②ありがちなデザインに落ち着かない
③お店のコンセプトを体現している

① かっこよくしぎない

ジェラート屋さんと聞くと、
「イタリアで修行してきたパティシエが
ピスタチオやプラリネなどの本場の味を提供する」
みたいなイメージが強い
かもしれないのですが、

僕たちがやりたいのは、そういうお店じゃないよねと。

今回のお店は
駅のそばに立地しているから、
老若男女に、気軽に立ち寄ってもらいたい。

用意しているフレーバーも
みるく・かぼちゃ・ほうじ茶など、
身近な味が多い。

だから、
ロゴが洗練しすぎていては、距離を感じられてしまう。

シンプルデザインが流行りではあるけど、
あえてそうならないようにしたいね!と話しました。


② ありがちなデザインに落ち着かない。

今までのジェラート屋さんとは違うお店にする以上、
安易に"ジェラート屋さんっぽい”デザインに流れないようにしよう
とも確認しました。

他のショップデザインを偵察しながらも、
自分たちのお店ならではのデザインになるように
真似しすぎないことが
大事だ、と。

他店のサイトを見たり、
Pinterestでデザインのアイデアを集めているとですね、
それっぽいものに落ち着きたくなるんです、これが。

イマドキっぽくて
いいかなと思ってしまう。

いや、違う違う、と首を振りながら
この店らしさってなんだろう?と
模索しました。


③ お店のコンセプトを体現している

ロゴマークの第一印象は、とても大事。

そのうえで、
お店の姿勢をちゃんと深く反映できているか?
というのも、すっごく大事。

もう一度確認しましょう。

お店の名前は
「ぐるぐるジェラート」

コンセプトは
「まちと溶けあうジェラート屋さん」

ここで
最後まで迷ったもうひとつの案を
紹介します。

こちらです↓

ん〜
かわいい!

キャッチーで、グッときますね!

ぐるぐるという要素は
男の子の口で表現したんですね。

いやあ、すごくいい。

めっちゃいい。

顔って
どうしても人間、見ちゃうものなので
これは目を引くだろうな!と
3人とも拍手喝采でした。

でも、
私たちはこれを
お店のブランドロゴにはしませんでした。

これだと、
コンセプトである
「まちと溶けあうジェラート屋さん」の
「まち」要素が入ってない。

自分たちにとって
まちに根ざした店にすることは
いちばん大切にしたい姿勢だよね。

ここで
「まち」要素のないロゴにしたら
どこでそれを表現するの?と。


さんざん議論は行ったり来たりしましたが、
最終的には
一筆書きのまちのロゴをブランドロゴにして
男の子のロゴを
カップや紙袋に使うことにしました。

やっぱり
この坊やのキャッチーさは捨てきれなかった...


店頭のサインはこれにして↓


ぼうやはジェラートカップに↓


ロゴ決めるのって大変だ...

はじめて、
ロゴマークづくりに携わって
思ったこと。

それは、
ロゴマークってシンプルだけど、
過程はぜんぜんシンプルじゃない!

自分たちの大事にしたいことと
お客さんに感じてほしい印象を反映できるようなモチーフを
大量のスケッチから選んでいかないといけない。

しかも
今回は
ジェラートのフレーバーで色展開するため
黒いロゴにしたけど、

何か色を決めるとなれば
さらにステップが必要になりそうだ...

ここで紹介しきれていない議論もあって
(フォント選びとか、文字の位置とか、サイズのバランスとか...)
正直めっちゃ頭つかって疲れたけど、

僕たちはどういうお店にしたいか?
というのがくっきりしていって、
外せないステップだなとも思いました。


そういえば、
ロゴ考えてるとき、
メルカリのロゴリニューアルの記事を
noteで読み込んだ気がします。

あ、見つけました、たぶんこれです↓

ロゴデザインの本もあるっちゃあるんですけど、
決定事項のみを読んでも、取り入れづらくて...

決定にたどり着くまでが迷走していたので
こういう記事、ありがたかったです。


こんな視点でカフェを見てみる

ロゴひとつとっても、
お店の姿勢をめちゃくちゃ込めていること、
少し感じていただけたでしょうか?

東京は特に、
至るところにカフェがあり、

だからこそ、他店との違いを出すために
それぞれの店主が自分たちらしさの表現のしかた
すごーく考えているはずです。

チェーン店でも、もちろん同じこと。

いつも使うカフェの

ロゴは?メニュー表は?椅子やテーブルは?
お皿やカップは?スタッフのエプロンは?

たくさんポイントは見つかるけど、
まずは
自分の目にふっと入ったところから。

店主さんが
どんな意図を込めたのか想像してゆくの
とても、楽しいです!

合言葉は
「全部、ひとが作っている。」

これ、
普段のコピーライティングのトレーニングでも
意識しているのですが、

どこかの誰かが
一生懸命に頭と心を使ってこしらえたものなんだ、という

一見あたりまえのことを
ちゃんと思い出すと、考えがふくらんでいきます。


ただ、心地いいカフェを楽しむ、
それだけでももちろん、いいんですけどね!

でも
ちょっと奥に行けるというか、
これってもしかして
こういうことなのかな?と意識的になってみる。

考えるのって自由ですから。

デザインが美しく調和したカフェに限って
ひとが作っているということを忘れちゃうんですけど、

でも
ひとつひとつ、考えて選んできたものがここにあるんだ
という背景に想いを馳せてみると
奥行きがうまれて、楽しいんです。


ようし、それでは
デザイン修行、やっとスタートしますねえ!

私も、
「カフェとデザイン」 をテーマに
この4月、
街でいろいろ見つけていきます。

みなさんもぜひ、
日常に、デザインという楽しみを!


片倉まりなでした!

サポートしてくださるとさらに励みになります!いただいたサポートで、コピーライティングやデザインの勉強をすすめたいです。