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「ありのまま」を受け入れたい。

そばに居て、にこにこ笑ってくれるだけで「ああ幸せ」と思える、ありのままの飾らないその人が大好きなのに、ときどきそれだけでは満足できないときがあったりします。
「もっとこうしてほしいのに」「全然分かっていない」「わたしが言ってること伝わってない」…気付くと、自分も相手に対してできていないようなことを要求していたりしていて、ああわたし最低…と落ち込むことも。

あなたが変わらなくても、どんなことも受け入れられる優しさと強さを持ちたいという気持ちはあっても、なかなかできないこの辛さ。「ありのまま」の存在を受け入れるとは何なのでしょう。

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わたし自身、「変われ!成長しろ!」と言われたり、行動を制限されたり強制されるのが苦手です。納得できないことに対してそう言われたとき、まず飲み込むとか、まずやってみる、ということが納得せずにはできないのです。
だから、相手にもそういうことは強制したくないし、無理しないでほしいし、自分が好きになったありのままの相手で居てほしいと思います。

成長してほしくないわけではなく、「自分が変わらなきゃいけない」と強迫観念に駆られるような追い込み方はしたくないな、と思うのです。
だって、がんばっていても、がんばっていなくても、好きな人には変わりありませんから。

ただ、「ありのまま」を受け入れるというのはなかなか頭で分かっていても納得いかないこともあります。
もちろん根底にあるのは「好き」という気持ちだと思いますが、「好き」だったらなんでも飲み込めるとは限りません。譲れない部分があったり、自分の決めたことを大切にしたいと思うことだってあります。
そこで、「お前の気持ちはどうでもいいからとにかく従え!」という相手であれば、それは服従させたい、支配したいだけで、「俺色に染まれ」的な圧力を感じますよね。逃げ出したくなります。どんなに好きでも、思想や行動は誰のものでもなく、個人の自由です。

されると嫌だと分かっているつもりでも、「こうしてほしい」という思いを押し付けてしまうことで、相手の自由を奪ってしまいそうになることに、わたし自身ごめんなさいと思います。

結局、どちらか一方が折れて全部許してあげるのではなく、それを相互で受け入れ合うことが必要になってきます。「許してあげる」となった時点で、対等な関係ではなくなってしまっています。妥協点を探り、2人で納得のいく道を見つける。誰かと長い時間を重ねるというのは、「こうしたい」「こうしてほしい」のすり合わせの連続なのだと思います。それもこれも、「好き」の気持ちが根底にあって思いやる気持ち、尊重する気持ちがあってこそです。

ちなみに「個人を尊重する」というのは、日本国憲法の第13条で示されています。この権利を侵すことは、人権侵害にあたります。

日本国憲法 第3章 国民の権利及び義務
第13条 [個人の尊重、生命・自由・幸福追求の権利の尊重]

すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

当たり前の「個人の尊重」ができないために、相手を束縛してしまったり、愛するあまりストーカーしてしまったり、支配したいためにDVに及んだり、犯罪にまでエスカレートしてしまうこともあるのです。

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わたしたちは毎日、さまざまな情報を視覚や聴覚から得ています。
スマートフォンを見て、テレビを見て、街を歩けば看板やサイネージが目に入り…車に乗れば音楽やラジオが聞こえてきます。人と話せばそれも情報です。

いわば毎日アップデートされインプットされ続けているわたしたちです。どんどん進化し続け、情報を吸収し、誰かに何かを影響され続けています。

その影響に左右され、変わっていくこともあれば、変わらないものもあります。例えば、好きな人が好きなものは自分も興味を持つように。同じものを飲んでみたくなってコンビニで買ってみたり、聴いていた音楽を真似してみたり。本を読んでその思想に陶酔したり、心を入れ替えてみたり。また逆に、どんな大切な人ができたとしても、家族の存在は変わらずに大切ですし、自分の時間も大切で、確保したいと思うこともあるでしょう。

周りの情報や環境に影響されて変わっていく相手のことも受容できること。
どんなに近くに居ても、どこを見ていて何を感じるか、何を思うか、着目するかは千差万別です。思考をたどること、思考をトレースすること、どちらも、今のテクノロジーを駆使してもまだ無理でしょう。価値観も、生き方も、考え方も、人それぞれ。だから、違いを受け入れる必要があるんですよね。

自分と相手は違うということをまず受け入れて、
ありのままの存在と、ありのままから進化し変わっていく未来も受け入れる。
簡単なようで難しい、でもシンプル。そして大切なことです。

ありのままのあなたが、伸びやかに個性や能力を発揮できるように。
あなたが変わってもいい、変わらなくてもいい。それらを全部、受け止められる優しい人になりたいです。

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実は何も考えていない人ほど、ありのままの個人を純粋に受け入れてくれたりするんですよね…。悔しいけれど心の広さに完敗です。笑
こんなに言語化するまでもないのです、本当は…。

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