セレニカとデパケン
先日東和薬品がバルプロ酸Naの販売名称を変更した。
バルプロ酸 Na 徐放 B 錠 「トーワ」がバルプロ酸ナトリウム徐放錠 A「トーワ」に変更……。
局方の収載にバルプロ酸ナトリウム徐放錠Aが加わり、バルプロ酸ナトリウム徐放錠Bとの区別をつけるための名称変更である。
東和薬品が元の販売名称を徐放B錠としていたのは1 日 2 回投与(Bis)の徐放錠だからだ。
局方収載がバルプロ酸ナトリウム徐放錠Aなのに徐放B錠はややこしいという指摘を受けての名称変更だ。
では、バルプロ酸ナトリウム徐放錠Bはどの製剤に該当するのか。
バルプロ酸Na徐放錠にはセレニカR錠とデパケンR錠の両先発が存在する。
バルプロ酸Na徐放錠AはデパケンR錠、バルプロ酸Na徐放錠BはセレニカR錠が相当する。
ここで、デパケンとセレニカの違いについて…。
デパケンR錠は1日1-2回投与、セレニカR錠は1日1回投与という製剤的な区別がある。
セレニカR錠を分2で投与する処方が来たら疑義照会が必要になる。
つまり、バルプロ酸Na徐放錠Aと来たらデパケンR錠、相当する後発品はバルプロ酸Na徐放錠A「メーカー名」となり、バルプロ酸Na徐放錠Bと来たらセレニカR錠となる。
そして、セレニカR錠の後発品に相当する医薬品は存在しない…。
セレニカR錠の処方が来て、バルプロ酸Na徐放錠A「メーカー名」を調剤するのは間違いなのである。
しかしこれ、返戻が来ない場合もあるらしいと聞き、メーカーに問合わたところ、セレニカとデパケンは製剤的な区別があるものの、保険上は同じバルプロ酸Naなので通ってしまうことがあるようだ。との事。
てことはだ。
レセコンをいじってみれば、まあ、なんということだろう。
セレニカR錠からバルプロ酸Na徐放錠が変換できてしまった。
試しにニフェジピンCR錠をL錠に変換して入力できるかやってみる。
出来た。
このレセコン、おバカだ。
何事も機械任せではいけませんね、というお話。
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