人生初!Designship2024に参加して:コミュニケーションデザイングループ所属のデザイナーとして
Designshipへの初参加
現職が初めての事業会社所属のデザイナーであるため、今回人生初のDesignshipへの参加でした!
スポンサー枠で入場することも新鮮で、右も左もわからないまま参加しました。が、周りがみんなデザイナーであり、デザインが好きな人なんだなと思うと感動というか、なんとも言えない感情になりました…!
結論を先に言ってしまうと、私はDesignship初参加をとても楽しめたし勉強にもなり、かなり満足度の高いものとなりました!
自社のブース・ノベルティを担当して
まずは今回の参加で最初に関わった部分である
自社ノベルティについて書こうと思います。株式会社タイミーは、PLATINUMSponsorとしてブースを出展させていただきました!
ノベルティ
今回先着順で配布したサコッシュと、タグラインのステッカー制作を担当しました。 デザインのイベントということで、FigmaとIllustratorをモチーフにデザインし、社内のデザイナーには大変好評で嬉しい限りでした!(会場でもらっていってくれた方の評判はまだ見られていないのでエゴサしようと思います笑)
スケジュール的にかなりタイトだったのですが、デザインしていてとても楽しかったので全く気にならず満足いくものが作れて良かったなと思っています。次回デザインできるのであれば事前準備をもっと早く開始できるといいなと思いました…!
企画
1日目は「あなたにとって豊かな時間とはなんですか?」というのを付箋に書いてボードに貼っていただくというものでした。想像以上にたくさんの付箋を貼っていただき嬉しかったです!
やはりデザインイベントなので、「デザインしている時間」や「創作している時間」というようなものも多く納得でした。また、「動物と一緒に過ごす時間」という言葉もあり愛犬家としてはとても癒されました。
個人的に一番印象に残ったのは「今」と書いている方でした。「今」が豊かな時間になっている方はとても充実しているのを感じられて少し羨ましく、目標にしていきたいと思います。
2日目は「スキマバイト、お願いできませんか?」という文脈で「あなたのオリジナルタイミンを描いてください(お絵描きバイト)」か「Designshipの思い出をタイミンと共に撮ってきてください(写真撮影バイト)」を実施し、プレゼントorガチャを回せるという企画でした。
どちらのスキマバイトの内容も見ていて楽しく、特にさまざまなデザイナーさん、時にはライターさんや学生さんなどさまざまな方の描くオリジナルタイミンを見ることができたのはとても楽しかったです!みなさんかわいいタイミンを描いてくださりありがとうございました!
さまざまな会社のコミュニケーションデザイナー
事業会社の出展しかないので当たり前かもしれませんが、さまざまな企業のコミュニケーションデザイナーとお会いすることができました。今まで制作会社でデザイナーとして働いてきた身としては、コミュニケーションデザイナーという職種自体に触れてこなかったのでかなり新鮮でした。
そしてそのさまざまなコミュニケーションデザイナーさんたちとブースを介してお話しして感じたのが、みなさんコミュニケーション自体をデザインしているなという点です。
単純なコミュニケーション能力の高さかもしれないと感じるところもありますが、みなさん出展者側として出ている際もブースを訪れて来てくださった際も、気持ちの良いコミュニケーションを取られる方が多く優しい気持ちになりました。(同じことが好きなもの同士という側面もありますが…。)
自分自身はコミュニケーションが苦手で、黙々とデザインと向き合うことが楽しくてデザイナーになったという節があるので、コミュニケーションをデザインすることは今後取り入れていかなければいけないスキルだなと強く感じます。
今後に活かせる発見・学び
企画・ノベルティの充実
今回、私自身がノベルティを作成してみた上で、さまざまなブースを回る中で思ったのは「企画がしっかりしていて納得感のあるものが多い」「ノベルティにとても力を入れている企業が多い」という2点でした。
中でも老舗メーカーさんとのコラボレーションで飴と金平糖のノベルティを配っていたM3さんからは「すごい」という感想しか出てこないほどの驚きと発見を与えていただきました。デザイナーさんが自ら動き発注まで漕ぎ着けたという話を聞き、積極性の大事さを痛感しました。
またすべての企業さんのブース共通で言えるのは、デザイナー主導で体験設計からノベルティまで企画を立てて、今回のDesignship2024に臨んでいたということ。タイミーの出展にあたっては、準備の時間がかなり短く、企画部分から立ち会っていなかったので不明点はあるものの、もう少し準備の期間を多く取り、体験を豊かなものにできたらいいなという希望があります。そのあたりは来年を楽しみに機会を伺っていこうと思っています。
デザイナーは、すべての事象をデザインできる力があると信じているので、いろいろなことに積極的に関わっていきたいと改めて感じる機会にもなりました。
組織デザインのはなし
先ほども言及したとおり、すべての事象をデザインできるのがデザイナーだと考えていましたが、その気持ちをより強くしたのがGMOのデザイン組織を立ち上げ大きくしていった岡本 くる美さんの登壇「デザインの力でサービスの価値を追求していたら、組織全体をデザインしていた話」を聞いたことも影響しています。
デザイナーを名乗りつつも、臆さずにさまざまな領域をデザインしていき、結果として組織全体のデザインをしているというお話を聞き「かっこいいな」と素直に感じました。なんとなく組織というものは上層部の意思決定の裁量が大きく、末端の社員だとなすすべのないことなのかなと思っていた節があります。デザイン組織創生の部分から携わっていらしたこともあるかもしれませんが、そういったことを抜きにしてもポテンシャルの高さや、デザインについて真摯に取り組んでいることが伝わってきて、素敵だなと思いました。そういう組織に属するデザイナーはとても働きやすく、やりがいを感じられるのだろうなと想像できました。
最近私自身も組織のデザインについて考えることがあったので、今後の参考にできたらなと思うと同時に、マインドがとても良かったのでリスペクトしていきたいです!
デザインに裏付けを
今回ノベルティに携わらせていただいた際、私はデザインを感覚的・直感的にしていたのですが、橋田 規子さんのセッション「エモーショナルデザインの実践」を聞いて改めなければならない部分があるなと感じました。
プロダクトデザイナー出身である橋田さんのお話は、とても理路整然としていてデータに基づいた授業のようにも感じるもので、とてもすんなりと入ってきました。たとえば、瓶をデザインする時は、ターゲット層である若者が「どのような形の瓶を好むか」という実験データを取り、そのデータを基にデザインを設計する。以前私がメインで仕事にしていたグラフィックデザインの領域ではあまり意識したことがない部分でした。(単に私だけかもしれませんが…)
webデザイナーとして仕事をする中で、クリック数などのデータを基に考えることが多くなりました。そういったこともあり、データや実験などの客観的な裏付けを基にしたデザインを作るということをもっと意識していかなければならないと感じました。
今まで感性でなんとかしてきた部分があるので、デザインの裏付けという面を強化することでデザイナーとしての成長も見込めるのではと思います。
ユニバーサル、さまざまな面を想定した配慮
私にとって初めての経験だらけのDesignshipでしたが、会社の仲間が登壇する姿を見ることも初体験でした。株式会社レアゾン・ホールディングス、株式会社モリサワ、株式会社タイミー 3社のパネルディスカッション、感情を喚起するブランディングデザインを聞き、マネージャーが楽しそうに話す姿を見ることができてとても良かったです。
「感情」というワードが大きく関わってくるディスカッションでした。そんな中で私自身が「感じた」部分を書きます。内容というよりは感じた部分です。
話を聞いている中で、「デザインを届ける時のアプローチが恋愛と似ている」という言葉を聞いた瞬間、私の中で時が止まってしまいました。なぜなら私の周囲には恋愛をしない人(=アセクシャル・アロマンティック)がいるからです。楽しく話を聞いていた中で、この言葉を聞いた瞬間、気になって仕方なくモヤモヤとした感情になってしまいました。
多くの人は全く気にならずに話を聞けたのかもしれませんが、私は「恋愛」を誰でもするものだと暗に言われていることへの違和感と疑問を強く感じてしまいました。今後はこの自分の感情を大事にして、デザインする際や言葉を発信する際にはさまざまな人(=さまざまな背景を持つ人)が自分のクリエイティブ、言葉を見るということに気を付けたいなと強く感じました。
DesignShip2024に参加してみて
今回2日間、Designship2024に参加してみて感じたのは、総合的な満足度の高さでした!デザインについて深く考えていらっしゃる方の意見を聞けたり、またフルリモートのため集まる機会が少ない自社のデザイナーとの意見交換や交流もできたり、多方面でコミュニケーションを取ることへの満足感が高かったです。
そして他社ブースを回って感じたことは、企画と準備の大切さです。総じて企画やクリエイティブの素敵さや驚きが自社より強く感じ、少々劣等感を覚えてしまうほど素晴らしいものが多くありました。今後の参考にすると同時に、次回開催時の自社のクオリティアップに繋げていきたいと思いました!
さまざまな会社のたくさんのデザイナーさんが参加するイベントに、参加できてとても嬉しく楽しかった2日間でした!