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26.「令和の白拍子」番外編!ニコニコ超会議に出演させて頂いた件について《超歌舞伎》

「令和の白拍子」こと、花柳まり草(はなやぎまりくさ)こと、まりちゃんです。

先日、2020年8月16日、まりちゃんの夢が一つ叶いました。

前回の記事でも告知させて頂きましたが、「ニコニコネット超会議」というビックイベント内で行われた「超歌舞伎公演」に参加させて頂いたのです。

中村獅童さん初音ミクちゃんによるコラボ公演である「超歌舞伎」

無観客とはいえ、まりちゃんにとって久しぶりのお舞台。まして、憧れのニコニコ超会議。

中村獅童さんをはじめとする出演の皆様の格好良すぎる背中や、イベント成功のために膨大な時間をかけて準備されたスタッフの皆様のお姿を見て、今回の公演について様々な想いが溢れて参りました。

なので今回の公演にちゃんと向き合って、想いのいろいろを書き残しておきたいなと思いました。本筋の「まりちゃんずストーリー」からは相変わらず脱線しておりますが、今回の記事もどうぞお付き合いくださいませ。

それでは参りましょう!!!

萬屋!!!初音屋!!!

■コロナによるイベント延期

この「ニコニコ超会議」、本来ならば今年の4月に幕張メッセにて開催される予定でした。しかし皆様ご存知の通り、新型コロナウイルスの感染拡大により、イベント開催を中止せざるを得ませんでした。

そんなビックイベントのトリを飾るステージとなる「超歌舞伎」も、たくさんのお客様の前で上演されるはずでした。ミクちゃんの曲が大音量でかかるラストの場面では、出演者もお客様も「サイリウム」を振って一緒に盛り上がる・・・それが本来の超歌舞伎の姿のはずでした。

イベント開催のためにずっと準備をなさっていた運営スタッフの皆様や、獅童さんをはじめとする役者の皆様の口惜しさは如何許りであったかと思います。

それでも、諦めずに時期を待っていらした運営スタッフの方々の想いが、今回の「ニコニコネット超会議」の開催実現につながりました。

8日間開催されたこのイベントですが、生放送視聴のネット総来場者数は、何と1773万8806人を動員する結果となりました。なんかもう、凄すぎます。

この凄まじい注目度を鑑みるに、幕張メッセへの参加を楽しみにしていた方が沢山いらして、皆様も同じように悔しい思いであったり遣り場のない思いをなさっていたんだなぁと思いました。

皮肉なことではありますが、この「コロナ禍」というピンチがあったからこそ、イベントに対する注目度はいつも以上に高まり、結果としてこの大飛躍がなされたとも言えるのではないかとも感じました。

また、様々なエンターテインメントの開催が中止となる中、家にいながらにして視聴ができるネットの世界のエンターテインメントへの関心が、今まで以上に高まっているとも思うのです。

とにかく、どんな状況にあっても・・・かえってピンチの度合いが大きければ大きいほど・・・恐れずに向き合えば、そのピンチが翻って「チャンス」になる可能性が大きいのではないか?

大きなピンチに屈することなく、それを更なる飛躍の土台としてしまう「逆転の発想力」を持つこと。人生においてはマイナスからプラスへの発想の転換がとても重要なのだと、学ばされたのでありました。

■ネットだからこそ

注目が高まっている「ネット世界のエンターテインメント」

「超歌舞伎」は何年も前から配信されていましたが、このコロナ禍により、様々な公演がネットで公開されることになりました。中止になった歌舞伎座での公演も舞台稽古がYouTubeで配信されましたし、「図夢歌舞伎」と銘打って配信専用の歌舞伎公演も世に出ることとなりました。

日本舞踊家の先生方もオンラインサロンを開かれたり、YouTubeに踊りをアップらされたりしています。

まりちゃんは元々SNSを積極的に使っていましたが、コロナ禍によって「伝統」と「ネット」の距離感が急激に縮まった感があります。

ネット配信には視聴数に制限がありませんから、今回の超歌舞伎も最終的には「20万人」のお客様がご視聴くださいました。国境を越えてのご視聴も沢山あったと見受けられます。

自身が表現する中身であったり技術は「古典」であらねばならぬと思うのですが、そのアウトプットの方法はどんどん進化していく必要があると感じる昨今です。いろいろなボーダーを優雅に越えていける存在になりたいな〜、なんて思うまりちゃんであります。

また、今回の超歌舞伎公演をご覧になったお客様から「カメラワークが素晴らしかった」とか「コメントが客席を流れていく演出がとても面白かった」というご感想を頂きました。

私もタイムシフト予約した公演を見て、全く同じように感じました。

まるで見ているこちら側も舞台に立っているような視点や、舞台を上から覗き込むような視点でも撮影がなされていました。

舞台で繰り広げられるパフォーマンスが素晴らしいのはもちろんなのですが、それをどう切り取り、手を加え、料理した上でお客様に「配信」という形で提供するか。

当日は何台ものカメラが用意され、カメラマンの皆様も「黒衣」を纏って参加されていらっしゃいました。

表に立つ者だけでなく、沢山の方のアイディアと準備とチャレンジによって、今回の配信が成立していることを是非知って頂きたいです。

■獅童さんの漢気

さて、我らが兄貴、中村獅童さん。私もずっとお舞台・映画・テレビにて拝見しておりましたので、こうしてご一緒に舞台に立てていることが未だに信じらません笑

初めてお目にかかった時は、正直「ちょっと怖そう・・・」とビビっていたまりちゃん。ですが、そんなこと1ミリもなかったんです。めちゃくちゃお優しい方なんです。

私たち出演者への労いはもちろん、スタッフの方への細やかなお心配りも欠かされないその姿。「真ん中に立つ方」とは、「舞台に関わる沢山の方の想いを背負って表舞台に立つ方」とは、まさにこういう方なのだ、と思います。

そんな獅童さんのお計らいで、今回は澤村國矢さんとお弟子さんであり殺陣師さんである中村獅一さんが、「W主演」という形で佐藤忠信役を務められることになりました。

梨園の世界はどうしても縦割りの社会。それが良いか悪いかをここで論じる必要はないので触れませんが、「お弟子さん」と呼ばれる方々が真ん中のお役を任されることが殆どないのもまた事実。

獅童さんはこれからの歌舞伎のあり方に一石を投じる意味合いも含め、それが例え賛否両論巻き起こったとしても、行動にうつされたのだと思います。

フィナーレでの國矢さんと獅一さんのご挨拶に「胸を打たれた」「思わず泣いてしまった」という沢山のコメントやSNS投稿を目にしました。お客様の心にも共感や感動が巻き起こっているのに、とても感激したまりちゃんなのでありました。

■まりちゃんと「超歌舞伎」

「超歌舞伎」は、名前の通り様々なボーダーを超越して存在しています。

アナログとデジタル、実在と非実在(役者さんとミクちゃん)、新進役者さんの登用(梨園の定説を破る)、女性舞踊家の歌舞伎出演(本来ならば歌舞伎は男性だけが出演)などなど・・・。

そして、それらの試みは決して独りよがりなものではなく、沢山のお客様に受け入れられ、楽しんで頂いています。

昔もこれからも、時代の最先端をいくのは日本が誇る伝統芸能「歌舞伎」であって欲しいと思います。何度も申し上げるようですが最初にこの企画を立ち上げた方々には頭が下がる思いです。

踊りが上手い人、様々なことを知っている人は沢山いらっしゃいます。それは、上を見ても下を見てもキリがありません。でも、「自分自身にしかできないことが、まりちゃんだからこそ出来ることや魅力がきっとあるはずだ」と、昨年の南座での超歌舞伎公演に参加してから思えるようになりました。

そういう風に考えられる様になったのも、こうした時代の最先端の風を感じたり、獅童さんの生き様を間近で拝見しつつ、直接お話を伺えたことが非常に大きいと思います。

出演の機会をくださった藤間勘十郎先生ことご宗家には感謝してもしきれません。

ちなみに、オタクまりちゃん的には自分の名前が「ニコニコ動画」の画面にぶわーーーーーと流れた光景は、本当に忘れられないものとなりました。皆さん、沢山の大向こうをかけてくださいまして、本当にありがとうございました。

さ、というわけで本日はこれ切り・・・是非、また上演の機会がございましたら「超歌舞伎」にお越しくださいませ♪

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