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エッセイ

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#エッセイ

和室のこと

和室のこと

生まれ育った家は昭和初期に建てられたもので最初は和室しかなかったと思われる。生活スタイルの変化に伴ってリビングや応接間というものが途中造られはしたが私にとっては畳や障子やふすまはごく身近なものだった。今国語の講師をしていて都会の生徒たちには畳や障子やふすまを知ってますか、と確認してしまうほどマンション生活ではあまり見かけないものになった。

たまたま13年ほど前に購入した中古マンションには一部屋和

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地獄と餓鬼と畜生

地獄と餓鬼と畜生

義母のススメで月参りに行き始めた私たちは素直な息子夫婦と言えるだろう。おかげで良いお話を聴くことができた。

今月は代理でお若いお坊さんの講話。ご本人は謙遜なさるけれどもとてもお話上手でつい引き込まれる。もともとミッション系の学校に通っていたのでお経よりも聖書の方が親しみがある私。それにこれまで折に触れて出席してきた法事などでお坊さんのお話で心に残るほどのことは残念ながらあまりなかった。近所の噂話

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全米女子ゴルフ

全米女子ゴルフ

サンフランシスコは私が訪れた都市の中で最も好きなところです。ゴールデンゲートブリッジの美しさやクラムチャウダーの入った丸いパン、坂の多い絵になる家、にんにくたっぷりのカニが食べられるフィッシャーマンズワーフ、それに観光で人気のケーブルカーなど、小さいながらも見どころが凝縮された宝石のような町です。

その町の西の端で大変なことが起こりました。ちょうど昨日の今頃女子ゴルフの最終日で熱戦が繰り広げられ

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家族の賞味期限

家族の賞味期限

にぎやかな五人家族を長らくやってきましたが気が付いたらそろそろ賞味期限が切れそうになってきたようです。それもとっても自然に。

高校のない離島などでは15歳から親元を離れるとテレビで見たことがあります。早いですね。きっとそのつもりで育てられたのでしょうけど寂しいだろうなぁ。

18歳で進学や就職で家を離れることはもっとよくあることです。それも早い!寂しい!

我が家の三人娘で最初に家を出たのは次女

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美しい田舎暮らし

美しい田舎暮らし

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、私はNHKで最近ドイツ人で日本に移住した建築家のことを知りました。

場所は新潟県十日町市竹所。その番組は今は見られないようなので探してみると古いものですが短く紹介したYouTubeがありました。

過疎化の進む新潟の村落の空き家を見事に再生された方はカールさんというドイツ人。武道の習得のために若い頃に日本に留学して以来、日本の田舎に魅せられて、50歳で建築の

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春の散歩道

春の散歩道

マンションのゴミ捨て場は我が家から最も離れたところに位置します。朝8時半ごろの収集の前に出しに行くのが習慣で、たまに行ってしまったのを見送って情けない思いをしたことも。出勤するごきげんパパ♡に持っていってもらいたいと思わないでもありませんが社宅時代から「男がゴミ出しなんてできるか!」との刷り込みがあるようで妊娠中含めて一度も持っていってくれた記憶がありません。

それを今日論じるのはやめておきます

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かわいい子には旅をさせよ

かわいい子には旅をさせよ

3人も子どもがいるといろいろユニークです。世の中では一人旅なぞ珍しくもなんともないのでしょうけど、ごきげんママ♡も上の娘二人も一人旅は未経験で、三番目が言い出した時は結構驚きました。

「誰にも話しかけられずにぼーっと眺めたり味わったりしてみたい」

ふんふん、なるほど。なかなか大人じゃない?

この子は秋からヨーロッパに留学することが内定しています。コロナ次第ではありますが。そしてその目標が休み

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“ごきげん”は、いいですね。

“ごきげん”は、いいですね。

日頃なんの功績を上げることもできていない私ですが、ペンネームを”ごきげんママ♡”に決めたことだけは世紀の大ヒットだったなぁと今改めて思っています。少々落ち込んだ時でもnoteを開くたびに”ごきげん”になれます。

昨年六月にnoteを始めるにあたって名前をそんなに深く考えたわけではないのです。「あんみつ姫」とか「三匹のこぶた」とか「だんご三姉妹」が頭に浮かびましたが瞬時に「ごきげんママ♡」に決めま

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結婚相手の見極め方

結婚相手の見極め方

若い男性が年上のシングルマザーと再婚した話を友人から聞きました。その男性は自分の職場から見える向かいのファストフードのお店で働く女性が気になっていたというのです。その女性が(コロナのずっと前ですが)テーブルの上だけでなく、ふちから下まで隅々きれいに完璧に拭き上げる様子を毎日自分のデスクから眺めているうちに惚れ込んで常連になりお付き合いが始まったといいます。そして二人はずっと幸せそうに暮らしているそ

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たまには母をほめてくれ〜

たまには母をほめてくれ〜

友人からのラインが重なった日がありました。まずは喜びの声。

「お先に子どもの学費を払い終わったわ~」

子どもの小学校入学からのお付き合い。本人の希望で専門学校を選び来年で卒業。聞くところによると結構学費が高いそう。その分払い終えた感慨はひとしおだったのでしょう。母は頑張りました。早速祝杯を、というご時世でもなく、ラインで喜びを分かち合いました。

生まれてから経済的に自立させるまで、責任をもっ

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女がどうしたって?

女がいると話し合いに時間がかかるそうですね。それは大変申し訳ないことです。1人質問したら負けずに我も我もと手を挙げずにはおれないのが女性?寡聞にして存じませんでしたわ。この失言の多い人をトップに据えている組織そのものが国際社会で見識を疑われても致し方ないですねえ。

でも待って。この人のおかげで日本の男尊女卑が変わるなら逆にgood jobってほめてあげたい。ここまでひどい人は若い人にはいないかも

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何のために勉強するの?

何のために勉強するの?

子どもの頃、何のために勉強するんだろうと多くの人が考えたことがあると思います。答えは見つかりましたか?

首都圏では中学受験がそろそろ終盤を迎えてこれから大学受験、高校受験と皆が春を前に試練の時。今年はコロナの影響で二次試験を取りやめる国立大学もあるようで、対応に苦慮しているのが分かります。

より良い学校を出てより良い仕事に就いてより良い暮らしをするために小さい頃からお勉強してる、というのがわか

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松屋の焼肉定食,そそられる!

松屋の焼肉定食,そそられる!

中学受験の勉強をしていた数十年前のこと、〇肉〇食に漢字を当てはめる問題がありました。もちろん正解とされるのは弱肉強食なわけですが、ふざけた男子が焼肉定食と答えていたことをなぜか思い出しました。

いつも古紙回収が面倒だと思いながらもまだ紙の新聞をとっている我が家。ネットも併用していますが長年の習慣で紙の方が隅々まで目を通しやすいのです。ごきげんママ♡が通勤していたころは新聞を毎朝電車で読むのがサラ

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暇

昔、年上のいとこが私にこう言いました。

「人生は壮大な暇つぶしだ」

って。まだ子どもで遊びに勉強に忙しかった私はなんのことやら?マークが頭に10個くらい浮かんでそのままになり忘れていました。ふと最近その時の言葉が耳元に蘇ってきたのです。いよいよ暇になったからかも知れません。

結婚以来ずーっと忙しくてちょっとでも時間が欲しくて去年は念願のドラム式洗濯機を買いました。セネカの「生の短さについて」

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