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海外移住ベーシック【制度編】海外長期滞在・海外永住の希望者向け 国籍/ビザ/税務/社会保険の基本知識

こんにちは!

自分で永住ビザを取得して海外移住した経験をもつ筆者により、海外移住に関連する国籍・ビザ・税務・社会保険などの基本知識をお届けいたします。

まず、最初に自己紹介をさせていただきます。

この記事の筆者であるわたしは、高沢マリー と申します。

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運営しているいずれかのサイトを通じてお越しいただいた方がほとんどかと思います。

あらためて「はじめまして」とご挨拶させていただきます♪

「わたしが誰であるか?」については、こちらの記事にまとめてあります。


海外移住」や「海外就職」に関連する部分を簡単にまとめると、

● オーストラリアの独立永住ビザを取得して豪州への移住経験あり。

● 移住→永住者→帰国→行ったり来たりという移住関係の実体験。

● 海外送金、海外就職、海外移住に関するウェブサイトを運営中。​

という感じになります。

さらに、上記に補足すると、本業(国際会計士)に並行しての複業や副業としての経験ですが、

● 豪州の移民エージェントの経験

● オーストラリア認定留学留学カウンセラーの経験

● 海外不動産投資の経験

もあります。

このような体験から、海外移住/海外永住を希望する方々が、「どのような課題や疑問をかかえることが多いか」「どのような知識が不足しがちか」についても、深く理解しています。

✔ 本記事の信頼性

● 海外永住権を取得しての海外移住した経験

● 海外永住者としての日本&海外での税務/社会保険の実体験

● 永住者として日本へ帰国した経験

● 国際会計士としての会計&税務に関する知識&経験


この記事を書こうと思った理由

この記事に、海外移住の制度に関連する内容をまとめようと思ったのには、理由があります。

というのは、これまで公私にわたって「海外移住をしたい」という方にたくさん出会ってきましたが、移住希望者なら知っておくべき基礎知識を知らないケースがとても多いなと感じていたからです。

「ネットで調べればわかる」ことでも、たくさん情報がありすぎて、短時間で「一定の質を保った基本情報」を把握するのは簡単ではない、という点にも気付きました。

運営しているサイトにも移住関連のお問い合わせを多くいただいてきましたので、内容は多岐にわたるが、一貫して基礎レベルをまとめてあるものがあれば、お役にたてる部分はあるのではないかと考えました。

第1章から第3章までは、海外在留の日本人の統計データやビザの基礎知識などもまとめてあります。どなたでも無料でお読みいただけるので、海外移住に興味がある方の参考になればうれしいです。

第4章以降は有料になりますが、国籍・ビザ・税務・社会保険で海外に長期で住む方が知っておきたい基礎知識に加えて、たとえば

● 他国の国籍を取得する場合の法律と現実
● 永住権の保持と喪失について
● 国民年金の任意加入の意外なメリット

など、広くは語られていない内容についても触れています。

2020年10月いっぱいは、モニター価格となっていますので、ご興味をもたれる方は、ぜひこの期間にご購読いただき、ぜひご感想やコメントを頂戴できればうれしいです。

モニター価格は、スタバのカフェモカ(グランデサイズ)一杯分の価格ですので、コーヒーでも飲みながら、海外移住についての具体的調査の「とっかかり」にしていただければと思います。

尚、この記事はボリュームが多いので、場合によっては、今後、複数の小さな記事に分割する可能性もあります。(その場合は、もちろん今回の記事をご購入いただくほうがお得になります。)


海外の永住権について


海外の永住権をもっていると、ただ「海外に住む」というだけでなく、人生の選択肢が増えます。

海外で働いたり、起業したり、あるいは、海外で何もしないで住み続けることもできます。子供がいれば、次の世代にわたっても、人生の可能性が大きくなります。

夢があると思いませんか?


✔ 海外の永住権をもつ5大メリット

① その国にずっと住み続けることができる⇒何をするにも自由

② その国に住み続ける義務はない⇒日本国籍があれば日本へ戻れる

③ 基本的に国民と同じ価格で教育/社会保障が可能⇒教育に大きなメリット

④ 一度永住権を得れば、基本的に移民法の変更のリスクがない。

⑤ 日本に住民票を移せば、日本の健康保険を利用できる。


筆者は、オーストラリアに永住者として住んでいたときに、自分自身も含めての世界中からの多くの移民者を見て、「生まれた国」と「生活していく国」、さらには「後半生を生きる国」は違ってもよいのだな~と思いました。

さらには、生活の主な拠点となるベースの国をもちつつ、「1年のうちの一定の期間は別の国や地域で生活をする」というスタイルも、(一時的に感染ウィルスの影響などはありますが)長期的には広がりつつあります。

このような「移動力」もったライフスタイルを現実のものにするには、日本でも海外でも生きていける「スキル+語学力」とともに、それを可能としてくれる長期滞在ビザや永住ビザが可能となる滞在先・国を選ぶことも大切です。

特に、海外永住権の取得を視野に入れている場合には、幅広い視点が必要です。

なぜなら、長期の滞在ビザから永住ビザへの変更の場合、長い期間がかかるケースが多くあるからです。最終的に永住ビザをとれるまでの間、雇用先や職種などに自由がきかずに、不自由や不安を感じながらの生活になりがちです。

その点で、当初から、あるいは早い段階で永住ビザを取得できれば、現地でのライフプランが明確になる、という点で大きな安心につながります。

特に、既に子供がいる方、あるいは将来的に子供をもとうという方にとっては、③の教育費という点で、大きな魅力になります。

相対的に日本の平均所得が下がっている(そして将来的にも下がり続ける可能性が高い)ので、海外での教育を現地と同じ価格で受けて「日英バイリンガル」をめざせるという点は、海外永住権をめざす大きな理由になっています。

また、「教育費」という金額的なことだけでなく、日本における一般的な学校教育のあり方に疑問を感じている方にとっては、より多様性のある海外での教育、つまり「教育の質」という点から「海外移住」を考える方も増えつつあります。


さて、上記の5つのメリットについては、さらに深い考察が必要です。これらのメリットを活かすためには、関連するリスクも理解しておく必要があるからです。

この記事では、このあたりについても、深く掘り下げて解説していきます。

また、海外市民権(国籍)や健康保険の問題など、永住者があまり語らない(語れない)グレーな部分についても、移住/永住を希望するなら、今後に備えて留意しておきたい点について言及いたします。

海外移住/海外永住というライフプランニングにおいて、とても大切なことばかりですが、学校では教えてくれないことばかりです。


この記事の内容について


この記事の具体的な内容に関しては、下記のとおりに多岐にわたっております。

✔ 海外に長期で住む場合のビザの基礎知識
✔  海外永住ビザと海外長期滞在ビザ
✔ 永住権と市民権
✔ 海外永住権の保持
✔ 二重国籍/日本国籍の放棄
✔ 居住者と非居住者
✔ 居住者と非居住者の課税所得の範囲
✔ 海外移住と租税条約
✔ 全世界課税と居住地課税
✔ 海外移住と住民税
✔ 海外移住と健康保険
✔ 海外移住と国民年金


海外移住/海外永住先の決定は、人生における大きな選択といえます。

その選択において詳細を調べる前に、どのような点に留意しておくべきかを把握し、海外移住/海外永住に関する知識レベルを一定レベルまで引き上げておくことは、海外移住/海外永住へのファーストステップ(第一歩)となります。

この記事では、

● 「海外移住したい」と真剣に考えているけれど、実際のところ、さまざまな制度については、知識が薄くて不安だ・・・。

● できれば一時的な海外移住だけでなく、「海外永住権」の取得も視野に入れている。でも永住ビザや海外の国籍取得って、よくわからないな~。

と感じている方のために、海外移住/海外永住に関する基礎知識をたっぷりと説明しています。

全体で4万字を超えるボリュームとなっていますので、最初にざっと通読いただいたあと、海外移住の準備の状況に応じて、必要な箇所を参照するような使い方も可能です。

この記事には、筆者が海外移住する前に知っておきたかったな~と思う情報も入れ込みました。永住権を視野に入れている方であれば、ぜひこの情報も把握したうえで、移住/永住先候補を選んでほしいと願っています。

全14章のうち、第1章から第3章までは無料でどなたでもお読みいただけますので、ぜひご利用いただければと思います。


この記事の想定読者について


この記事は、主として以下のような読者さまを対象としています。

✔ この記事の想定読者

●『海外移住』、特に『永住権取得』を視野に入れている方

● 海外移住に関する国籍・永住権・税務・社会保険の基礎情報を短時間で把握したい


今は、インターネットを通じて、たくさんの海外移住情報を手に入れることができます。しかし、たまたま手に入った限られた情報をベースに海外移住へと突き進んでしまうと、たくさんある移住ビジネスに関するコマーシャリズムに流されがちです。

まずは、基礎的な知識をしっかり把握して、自分(と家族)にとって海外移住に関する課題や論点を整理してください。

そして、そのうえで、移住/永住の候補先の専門家や移住エージェントの意見・アドバイスを仰ぐようにしてください。

そうすることで、情報に流されることなく、自分と家族にとって本質的な観点で、海外移住/海外永住への手続きを進めていけるのではないかと思います。


✔ この記事を特に必要としない方

● 海外移住/海外永住に関して、既にかなりのリサーチをして十分な知識を得ている方

● 海外赴任・留学・ワーホリなどで、すでに海外に住んだ経験のある方

● 結婚や投資などにより、制度的に自動的に海外永住権を与えられるタイプの海外永住権をめざしている方


すでに海外移住/海外永住に関しての知識が豊富にある方にとっては、当noteの内容は、復習にあたる部分も多く含まれているかもしれません。

下記にある「もくじ」を一読なさって、そのように感じられる方は、あらためて当noteをご購入いただく必要はないかと思います。冷静なご判断をお願いします。

ただ、そのような方であっても、当記事がカバーする分野で基礎知識に不安を感じる場合には、ぜひ当記事の内容を今後の海外移住/海外永住プランづくりの参考にしていただければ幸いです。


この記事の特徴について


この記事の主な特徴は、以下の通りとなっています。

✔ 本記事の特徴3つ

① 海外永住希望者が留意すべき国籍・税務・社会保険の基礎を学べる

② 海外長期滞在ビザ・海外永住ビザ・海外の国籍の違いを理解できる

③ 自分(たち)にとって海外移住/海外永住先として選ぶべき国の条件を理解できる

上記を理解することにより、

● 「永住というより海外に長期での居住/滞在をめざすのか?」

あるいは

● 「海外永住権の取得を視野にいれての海外移住をめざすのか?」

を考える際の、自分(と家族)にとっての課題や論点が見えてくるはずです。


ご購入前の留意点について


この記事のご購入にあたっては、以下の点をご留意ください。

✔ 購入前の留意点

●当記事は、「海外永住」「海外移住」に関して、個人が留意しておきたい一般的な基礎知識を説明したもので、個別ケースを想定したものではありません。

● 節税などの税務アドバイスを指南したものではありません。また「法人税」「相続税」などについても、当記事のカバー範囲ではありません。

● 各国の移民法は頻繁に変更になるので、当記事で基礎知識を得たのちは、必ず各国の最新の移民法の確認をしてください。

● 必要に応じて、各国の移民法弁護士、移民エージェントなどの専門家へ相談をするようにしてください。


海外移住、特に海外永住ビザ取得をめざす場合には、いろいろな準備と戦略が必要になります。

日常のなかで、これらのプロセスを進めていくのは、たいへんです。しかし、それは自分にとっても(家族にとっても)、人生の新しいステージへつながる夢のあるプロセスです。

『ひとつひとつ可能性を調べて、可能性のない道を捨てて、可能性のあるものを追い求め、そして実現していく』という、本気で取り組んでいく人生プロジェクトともいえます。

移民法という法律に基づくので、近道や裏技はありません。でも、できるかぎり調べることで、可能性の高い方法、そして幸運の扉が開きそうな方法を選ぶことはできます。

このステップをも楽しんで、人生の可能性を広げていきましょう。


もくじ

【海外在留の日本人】
第1章:海外在留の日本人の推移【全体・長期滞在者&永住者・人口比】
第2章:海外在留日本人の国別・都市別の推移と傾向
海外移住/海外永住に関するビザの基本
第3章:海外に長期で住む場合のビザの基礎知識
 コラム① 留学の目的が変わっていく時代
 コラム② ワーホリを戦略的に使おう
~有料部分スタート~
第4章:海外永住ビザと海外長期滞在ビザ
国籍と永住権の基本
第5章:永住権と市民権
第6章:海外永住権の保持
第7章:二重国籍/日本国籍の放棄
 コラム③ 2つのパスポート問題
海外移住と税務の基本
第8章:全世界課税と居住地課税
 コラム④ 永住権を放棄する?
第9章:居住者と非居住者
第10章:居住者と非居住者の課税所得の範囲
第11章:海外移住と租税条約 
第12章:海外移住と住民税
海外移住と社会保険の基本
第13章:海外移住と国民年金
第14章:海外移住と健康保険
おわりに


第1章から第3章は、無料でご覧いただけます。

第4章からは有料となりますので、ご承知おきください。

尚、当noteは適宜アップデートしていく予定です。

【注意】
現在は、感染症に関連して、各種のビザについて通常とは異なる措置が取られています。このnoteでは、必要に応じて現況に触れつつ、主として通常期の状況について解説しています。その点をご留意ください。


第1章 海外在留日本人の推移【全体/国別/都市別】

当記事をお読みいただいている皆さまは、近い将来に海外に長期で住むことをお考えかと思います。

実際に、海外にはどのくらいの日本人が住んでいるのかご存知でしょうか?

この章では、海外に在留している日本人のデータを概観してみましょう。

【海外在留の日本人総数の推移】

まずは、外務省による「海外在留邦人人数調査統計」から、海外にいる日本人の総数の推移を見てみましょう。

この調査統計では、海外に3ヵ月以上在留している日本人の数を調査してまとめています。

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《外務省「海外在留邦人数調査統計」のデータより筆者作成》


海外在留日本人の数は、1989年(平成元年)には約58万人でしたが、2018年(平成30年)には約139万人となりました。

海外に在留(長期滞在または永住)している日本人は、平成の30年間で約2.4倍となったわけです。

139万人というと、県サイズでいえば、だいたい滋賀県141万人や山口県136万人の人口にあたる人数です。

滋賀県は、2020年の都道府県の人口ランキングでは、全47都道府県で第26位ですから、だいたい中堅サイズのひとつの県の人口がそのまま海外に在留していると考えることができます。

人口が一番少ない県である鳥取県の人口は約55万人。これと比較すれば、海外在留の日本人は、鳥取県人口の2.5倍もいることになります。

これが「多いと感じるか、少ないと感じるか」は、個人によって印象は異なると思いますが、少なくとも、海外に在留している日本人は、日本人が存在している「サイズ」としては、決して少なくない数であるといえるでしょう。

【海外在留日本人の内訳】

外務省の統計では、海外在留の日本人は、以下の2つのグループに分かれます。

海外長期滞在者:海外に3ヵ月以上にわたって在留している日本人

このグループには、基本的に永住ビザ以外のビザで長期滞在している全ての人が該当します。

第3章で説明するさまざまなビザカテゴリ(学生ビザ、就労ビザ、ワーキングホリデー、個人事業主ビザ、事業家ビザ、投資家ビザ、退職者ビザ、ロングステイビザなど)で、海外に3ヵ月以上滞在している日本国籍の人が該当します。

海外永住者:海外に永住している日本人

このグループには、居住国の永住権(永住ビザ)を取得して海外に住んでいる人が該当します。

従来は、居住国の市民(国籍を持っている人)あるいは居住国の永住権を持っている人と結婚することにより、新たに永住権(家族移住)を取得する場合が、このグループの代表的な状況でした。

近年は、各国の移民政策によって、国によってさまざまな方法により永住ビザを取得することが可能となっており、その代表的なものは、スキル・終了、投資、事業、抽選などによる方法です。詳しくは、第3章で説明いたします。

これらの2つのグループの内訳と推移は、以下のグラフで表されます。

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《外務省「海外在留邦人数調査統計」のデータより筆者作成》

1989年時点において、海外在留の日本人のうち、海外長期滞在者は約88万人で全体の約63%、海外永住者は約51万人で全体の約37%でした。

1989年(平成元年)から2018年(平成30年)まで期間に、海外長期滞在者と海外永住者は、以下のように推移しました。

● 海外長期滞在者:約34万人(1989年)⇒ 約88万人(2018年)約2.6倍

● 海外永住者:約25万人(1989年)⇒ 約51万人(2018年)約2倍

どちらも着実な漸増を継続していますが、海外赴任、留学、ワーホリ、ロングステイなど、長期滞在の状況が多様になっていることを反映して、海外長期滞在者の増加率が大きくなっています。


【海外在留の日本人の全人口に対する比率】

次に、海外に在留している日本人(海外長期滞在者と海外永住者)の、日本人の全人口比に占める割合の推移を見てみましょう。

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《外務省「海外在留邦人数調査統計」のデータより筆者作成》

2018時点においては、海外在留日本人は、全人口に対する比率は1.1%でした。つまり、日本人でありながら「住む場所は別の国」という層が全日本人の1%強存在しているわけです。

また、過去と比較してみると、海外在留日本人は、1989年(平成元年)の0.48%から、約30年間で2.3倍増加しています。

今後、日本の人口は減少していくにもかかわらず、海外在留日本人のトレンドは増えていくことが予想されるので、全人口に対する海外在留日本人の比率は、さらに増加傾向が続くと予想されます。

次の章では、このような海外在留日本人が、多く滞在している国・都市を確認してみましょう。

第2章:海外在留日本人の国別・都市別のデータ


この章では、前章と同じく外務省による「海外在留邦人人数調査統計」から、海外在留日本人の地域別の動向を見ていきましょう。

【海外在留邦人の国別の人数】

2018年の海外在留日本人の上位25ヶ国の人数は、以下の通りとなっています。

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《外務省「海外在留邦人数調査統計」のデータより筆者作成》

国別でみると、米国が一番多くて約45万人(全体の約32%)、つまり海外在留の日本人の3人に1人は米国に在留しているわけです。

次に多いのが、中国が約12万人(約8.6%))、オーストラリア約9万9千人(約7.0%)、タイ約7万6千人(約5.4%)、カナダ約7万4千人(約5.2%)となっており、これらの上位の5ヶ国で全体の約6割を占めます。


【海外在留邦人の国別の推移】

下の表は、2018年時点での海外在留日本人が多いトップ25ヶ国にについて、2013年(平成25年)から2018年(平成30年)までの推移を表したものです。

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《外務省「海外在留邦人数調査統計」のデータより筆者作成》

上記からは、以下のことが見てとれます。

● 多くの国で、在留の日本人が漸増しています。

● しかし、中国、英国、南米各国では漸減しています。

● 増加率の高い国としては、ベトナム、オランダ、メキシコ、韓国、ニュージーランド、タイ、インド、マレーシア、ドイツなどが挙げられます。これらの増加の理由は国により異なりますが、国より海外赴任者と家族、ワーキングホリデー、フリーランス、ロングステイなどが考えられます。


【海外在留邦人の都市別の推移】

2018年の海外在留日本人の上位25の海外都市圏は、以下の通りとなっています。

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《外務省「海外在留邦人数調査統計」のデータより筆者作成》

やはり、米国の大都市圏の人数は多いですね。米国本土のロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコ、サンノゼ、シアトル、シカゴの6都市、さらにホノルルを加えて米国の7都市が、上位25位に入っています。

さらに特筆したい点としては、以下の2点が挙げられます。

● 東南アジアの大都市からは、バンコク、シンガポール、クアラルンプール、ホーチミンの4都市が、上位25位に入っています。

● オーストラリアから4都市、カナダから2都市、ニュージーランドから1都市が、上位25位に入っています。


下の表は、2018年時点での海外在留日本人が多いトップ25の都市圏について、2013年(平成25年)から2018年(平成30年)までの推移を表したものです。

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《外務省「海外在留邦人数調査統計」のデータより筆者作成》

上記からは、以下の点が見てとれます。

● 増加率が高い都市には、ホーチミン、ブリスベン、台湾、バンコク、メルボルン、トロント、ゴールドコースト、ホノルル、オークランド、シドニーなどが挙げられます。

● 特にバンコクは、大都市のなかで増加率が高く、2013年は第4位でしたが、2018年にはニューヨークとバンコクを抜いて、ロサンゼルスに次ぐ第2位となりました。

● 米国本土の各都市は全体的に漸減しているものの、ホノルルが増加しているため、米国全体では漸増となっています。

● ワーキングホリデーの人気国であるカナダ、オーストラリア、ニュージーランドの各都市は高い増加率で増えていました。

● 減少が目立つ都市としては、ロンドン、上海、サンパウロが挙げられます。

【海外在留日本人の長期滞在者と永住者の内訳】

ここでは、海外長期滞在者と永住者の内訳は、都市によってどの程度なのかを見てみましょう。

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《外務省「海外在留邦人数調査統計」のデータより筆者作成》

長期滞在者と永住者の割合には、「各国の移民制度」や「日本からの移民の歴史」が影響しています。

上記から、全体的な傾向として、以下のことが見てとれます。

● 米国は、長期滞在者と永住者がほぼ半々です。

● 南米は、永住者が大部分を占めます。(日系人と考えられます。)

● カナダ、オーストラリア、ニュージーランドは、永住者の方が長期滞在者より多くなっています。(居住国の市民との結婚、スキル移住制度などにより永住者が増える環境が整っていることが理由として考えられます。)

● アジア各国の都市は、長期滞在者が多く、永住者は少ない傾向です。海外赴任者と家族が多い点、移民制度的に永住ビザが他地域に比べて一般的ではない点などが理由として考えられます。

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上記のデータにおいて、皆さんが海外長期滞在や海外永住をお考えの国や都市は、どのくらいの日本人が長期に居住しているでしょうか?そして、どのような変化をしつつあるでしょうか?

日本人が多ければ、日本人向けのサービスが充実していますので、日本人としては便利な点が多いといえます。

また、経済が発展しつつある国、住環境や教育環境が充実していて安全な都市は、やはり滞在の人口が増えています。

日本人の滞在人数と推移の動向は、移住先の国を選ぶときのひとつの指標として参考にしてください。


第3章 海外に長期で住む場合のビザの基礎知識

この章では、海外移住を考えるうえで、まずは理解しておきたいビザの基礎知識、特に海外で数カ月以上の長期で住む場合のビザについて概説いたします。

国によって、個々のビザの名称は異なり、すべての国で該当のビザタイプがあるとは限りません。

しかし、移住/永住先の国を選ぶにあたって、その国のビザ制度/移民制度に、この章で説明するどのようなビザタイプが存在するかを知っておくと、ビザ戦略をたてるのに役立ちます。

尚、すでに海外赴任、留学、ワーホリなどの経験がある方は、このあたりのことはご存知のことも多いかと思います。その場合には、直接に第4章へ進んでください。

【基本知識1】90日までならば多くの国にビザなし滞在可能(通常期)

外務省(日本)のホームページには、(通常期における)ビザ免除国・地域(短期滞在)として多くの国・地域が掲載されています。

【注意】
感染症の影響で、多くの国でビザ免除措置が当面の間停止されている点にご注意ください。

● 通常期において、これらのビザ免除国・地域での滞在では、商用、会議、観光、親族・知人訪問等を目的とする場合には、入国に際してビザを取得する必要はありません。

● 上陸許可の際に付与される在留期間は、ほとんどの国で90日となっています。(ただし、インドネシア・タイ・ブルネイは15日、アラブ首長国連邦は30日)

● それ以上の期間を超えて滞在する場合には、ビザを取得する必要があります。

● 国によって細かい要件が指定されている場合があります。

【参考】ビザ免除国・地域(短期滞在)(外務省)


つまり、これらの相互免除のほとんどの国においては、およそ3カ月までならばビザ免除で滞在をすることができるというわけです。

この点は、特に、以下のようなケースでの留意点へつながります。

● 日本と海外を「行ったり来たり」で「海外で就労しない」「3ヵ月未満の滞在」であれば、必ずしもビザを取得する必要がない。

● 「セミリタイア/退職後に海外移住したい」と考える場合、大前提として、毎回の滞在が3ヵ月未満なのか、それ以上の長期なのかを検討するとよい。あるいは、年間の滞在日数などの制限から、別のビザを取得する必要があるかを検討する。いずれにしても、医療や税金を考えて、「本当に滞在国のリタイヤメントビザや永住ビザを取得する必要があるか」を吟味する。


具体的には、個々の国の移民法とビザ種類、本人の希望や状況に応じて、「どのビザがよいのか」を検討する必要があります。

しかし、「行ったり来たり」や「退職後の移住」の場合には、意外にビザなしの滞在で済む場合が多くある、という点も留意しておきたいです。

いずれにしても、上記の在留期間を超える場合は、滞在国とその滞在の目的によって、必要なビザが必要となります。

次のコーナーでは、その代表的なビザのタイプを見ていきましょう。


【基礎知識2】海外に長期滞在(数カ月~数年)できる代表的なビザ

ここでは、普通の日本人が海外に数か月以上の長期滞在をする場合の代表的なビザの種類を概観しましょう。

【注意】
ビザ(査証)の制度は、滞在先の国によって細かく異なります。
ここでの情報を基礎知識として、次のステップとして、滞在国を決めるにあたっては、必ずその国の正式&最新のビザ情報で確認するようにしてください。


✔ 訪問者ビザ(観光ビザ/短期商用ビザなど)

国によってビザの種類や名称は異なりますが、多くの場合、相互ビザ免除期間あるいはその国のビザ免除期間を超える滞在の場合、観光ビザ商用ビザが必要となります。

一般的な傾向として、滞在期間が長くなるほど、必要な書類が多くなりビザ取得のハードルがあがります。6ヵ月以内、12ヵ月以内の滞在であれば、比較的容易にビザ取得できる国も多くあります。


✔ 学生ビザ

学生ビザは、その国の教育機関に通う場合に必要になるビザです。短期間であれば、学生ビザを必要としない国もあります。

● 基本的に、留学している期間にわたって学生として滞在できるビザです。

● 学生ビザ取得のための要件としては、学校側からの入学許可書、学費納入証明、健康診断などが求められる場合が多いです。

● 入学後も、学費納入・出席率など、学生ビザ継続のための要件を満たす必要があります。

● 学生ビザでは就労できない国が多いですが、国によってはパートタイムや夏休みなどの休み期間に就労が可能なところもあります。

● 学位取得をした卒業生に対して、数年間の就労可能なビザを出す国もあります。留学→移住/永住をめざしたい場合には、このような国を選ぶようにしましょう。

● 学生ビザのほかに、研修ビザ文化交流ビザなどのカテゴリーが設けられている場合もあります。

家族を伴って正規留学をしようという場合には、以下の2つの点についても留意が必要です。

● 学生ビザ所有者の配偶者が現地で就労できるか
● 学生ビザ所有者の子供の現地校学費が現地料金か?外国人料金か?

これらの扱いによって、総額の留学予算に大きな影響を与えます。

留学先を考えるとき、留学する本人の視点で留学先を決めがちですが、「家族全員の総合的メリット」を考えて留学先の国を決めるという視点にも留意が必要です。

コラム① 正規留学の目的が変わっていく時代
日本の海外と比較した相対的な所得が減り続けたため、海外の学費そのものが日本人には高すぎるコストとなりつつあります。

さらに、これだけインターネットが発達して、オンラインで海外の大学レベルの授業を受ける機会が増えてきている状況で、語学と学位のためにだけに非常に高いコストのかかる海外留学をする意味は、減りつつあります。

その反面、グローバルな視点で人生やキャリアを考えたい、あるいは、日本の将来リスクに備えて海外移住や海外永住を考えたい、と考える人が増えてきています。このような人たちには、海外留学は移住/永住に近づく一つの方法として捉えられています。

なぜなら、正規留学により学位を得た学生を対象に数年間の就労可能なビザを出したり、永住ビザ申請の審査においてその国での教育経験に加点を与えたり、というように、移民制度において正規留学生を好意的に扱っている国があるからです。

海外留学が、「海外永住権へのファーストステップ」と捉えられる時代がきつつあるといえるかもしれませんね。


✔ ワーキングホリデービザ

ワーキングホリデービザは、2国間の取り決めに応じて、相手国の青少年に対して、休暇目的の入国及び滞在期間中における旅行・滞在資金を補うための付随的な就労を認めるワーキングホリデー制度に基づくビザです。

● 日本は下記にある26ヵ国・地域との間で、ワーキングホリデー制度を導入してます。(令和2年6月時点)

● 基本的にビザ申請時に18歳~30歳を対象としていますが、国や地域により多少の違いがります。

● 認められる滞在期間、就学期間、就労期間は、国によって違いがあります。

● 帰りの切符(または旅費)、滞在中の生計に必要な資金、健康であることなどの要件があります。

【参考】ワーキングホリデービザ対象国と年間発給枠(令和2年6月時点)
年間発給枠に制限のない国:

・オーストラリア
・ニュージーランド
・ドイツ 
・デンマーク
・ノルウェー
・ポルトガル
・スウェーデン
・エストニア(日本からエストニア)

年間発給枠の制限がある国:
・カナダ:6,500人
・韓国: 10,000人
・フランス: 1,500人
・英国: 1,000人
・アイルランド: 800人
・台湾: 10,000人
・香港: 1,500人
・ポーランド:500人
・スロバキア: 400人
・オーストリア: 200人
・ハンガリー: 200人
・スペイン: 500人
・アルゼンチン :日本⇒亜200人、亜⇒日本400人)
・チリ: 200人
・アイスランド: 30人
・チェコ: 400人
・リトアニア: 100人
・エストニア(エストニア⇒日本100人)
・オランダ:200人


日本人の場合は、オーストラリア、ニュージーランド、カナダの3ヶ国へのワーキングホリデーが圧倒的に多い状況です。

ドイツやオランダなど、欧州への移住希望者が多い国においてもワーホリ制度があるので、興味のある方は移住を視野に入れてワーホリ滞在を利用する、という戦略もひとつの選択肢となるでしょう。

コラム② ワーキングホリデービザを戦略的に使おう
ワーキングホリデーは、年齢の条件を満たすならば、海外で働くことができる貴重な機会です。

日本においては、以前はキャリアの途中でワーホリへ行くことは、帰国後の転職活動などを考えて、消極的にとらえる層もありました。

しかし、他国出身のワーホリビザ所有者の場合、滞在先の国において自分の専門分野で働いて、ワーホリ期間を海外でキャリアアップできる貴重な経験として使っている人が多くいます。

これからワーホリを考えている方は、他国出身者のように「ワーホリをキャリアに活かす」という戦略も有効です。

● 語学(特に英語)は、できる限り日本で勉強しておきましょう。本気で勉強するならば、日本で勉強するほうが、いろいろな学習の選択肢があります。

● 日本にいる期間に、「海外でも使えるスキル」を身に着けておきましょう。そのスキルを使って現地で働くことは、海外での貴重な経験になります。

● ワーホリ対象国では、日本よりかなり所得が高い国も多いので、しっかり働く人は貯金をして帰国している人もいます。

● 永住ビザ希望であれば、ワーホリで大切な資金を使い果たしてしまうよりも、留学で学位や資格を取得する方が、永住ビザへの近道の場合が多いです。希望国の状況を調べて、「大切な資金を何に使うか」を慎重に検討してください。


✔ 就労(労働)ビザ

就労ビザは、その国で企業等で働く場合に必要となるビザです。

● 国によってビザの名称はさまざまで、細かな種類分けがされている場合が多いです。

● 日本から海外赴任で行く場合も、海外就職・海外転職にて現地就職の場合でも、一般にビザをスポンサーする企業が必要となります。

● その国の労働マーケットに影響ないように、多くの国において、外国人の就労許可については年々厳しくなっている傾向にあります。


✔ 個人事業主(フリーランス)ビザ

国によっては、個人事業主として、自営業のビザが取得できる場合があります。多くの場合、ビザを取得するのに、自営でのスキル・経験・収入などを証明する必要があります。


【注意】各国のフリーランスのビザ制度に留意しよう
フリーランスは、比較的に新しい働き方なので、国によって対応が大きく異なり、日本人が考える想定とは違う場合も多くあります。

たとえば、フリーランス向けのビザ制度が確立されている国がある一方で、フリーランス向けのビザそのものが存在しない国もあります。

現地企業への就労ではなく、日本からのフリーランス収入をベースに海外に長期滞在する場合でも、フリーランスとしてその国に合法的に滞在できるビザを、最新の移民法/ビザ制度で確認するようにしましょう。

グレーな部分をそのままにしておくと、せっかくの海外移住/海外永住のプランが覆されてしまうリスクもあります。

インターネット上の体験談等による二次情報ではなく、必ず各国の移民局などによる一次情報で確認すること、その上で必要に応じて専門家のアドバイスを得るようにしてください。


✔ 事業家ビザ

その国で一定額以上の投資をして事業を起こすことでビザが取得できるものです。多くの場合、金額的な投資だけでなく、これまでの事業家としての経験や、一定人数以上を雇用するなどの条件があります。


✔ 投資ビザ

その国へ一定額以上の投資や不動産購入をおこなうことで、一定期間の滞在が許可されるビザです。金額によって永住権が与えられる制度を設けている国もあります。


✔ ロングステイビザ

呼び名はさまざまですが、長期滞在を目的としたビザで、各国や地域の移民政策により特別に設けらることが多いです。

一般的には、現地での就労は許可されておらず、実質的には長期の訪問者ビザ(観光ビザ)的な位置づけになっています。

そのため、このタイプのビザにおいては、十分な財産や投資収入があるなど、働かなくても海外での生計が維持できることが前提になります。


✔ 退職者(リタイアメント)ビザ

主として退職者がその国に長期間滞在するためのビザです。

そのため、一般的には一定の年齢以上であることが条件になっています。そして、ビザを取得するのに、一定額以上の財産あるいは年金収入の証明が必要になります。


【参考】シニアだけではないリタイヤメントビザ

リタイヤメントビザは、シニア以外でも取得可能な国があります。

そのような国は、若い世代にとっては、海外移住を実現させるための現実的な方法のひとつとなっています。

一例としては、フィリピンのSRRV(特別居住退職者ビザ)は35歳以上、マレーシアのMM2H(マレーシア・マイ・セカンドホーム・プログラム)ビザでは50歳未満でも可能となっています。

各国政府のサイト(参考):
フィリピン退職庁
マレーシア・マイ・セカンド・ホームプログラム(マレーシア政府観光局)


【基礎知識3】海外に永続的に住める永住ビザ

永住ビザは、文字通りに、その国「永く住む」ことができるビザです。

一般的に、その国にいれば「永久に住める」権利を有し、選挙権・被選挙権を除いては、各国の国籍所有者(市民)とほぼ同様の権利を有する場合が多くなっています。

例えば、長期滞在ビザではそれぞれのビザのカテゴリーの条件の範囲のみでの就労や事業が可能となりますが、永住ビザであれば、そのような制限はありません。

また、ローンの審査においても、永住ビザがあれば(ない場合と比べて)通りやすく、さまざまなシーンにおいて、国籍所有者に次ぐポジションとして広く認知されています。

国によって詳細は異なりますが、一般的に、永住ビザを取得する方法にはいくつかのタイプがあり、以下の3つが代表的なものです。

家族による永住ビザ取得:その国の国籍保持者または永住権保持者と婚姻関係・家族関係になって申請&取得できる永住ビザです。

投資による永住ビザ取得:決められた金額以上の規定の投資をすることで得られる永住ビザです。近年は、多くの国において、必要となる金額が高額になっています。(単なる投資の場合のほか、国によっては投資により事業を起こすタイプもあります。)

スキル・就労・起業による永住ビザ取得:高度な技術や不足するスキルを持つ人や、決められた規模以上の起業をする人で、要件を満たした人に与えられる永住ビザです。

抽選による永住ビザ:米国のグリーンカード(永住権)の抽選プログラムが知られています。このプログラムでは、移民の多様化を目的として、移民の率が低かった国々の人々を対象に、年間で一定数の永住ビザを発行しています。

特別な永住ビザ:国や地域への開発や投資などを促すなどの特別な目的をもって与えられる永住ビザです。投資ビザの変形版ともいえますが、ある意味で、永住ビザをお金で購入するようなイメージのビザともいえます。

【参考1】永住権という呼び名であっても・・・
国によっては、ビザ関係の業者が「永住権」「永住ビザ」と訳して呼んでいるものであっても、ビザそのものに更新が必要なものがあるので、注意が必要です。

その場合には、国籍所有者(市民)とほぼ同様の権利を持てる永住権が与えられるのではなく、長期に居住できるというタイプのビザである場合がほとんどです。名称に惑わされないようにしましょう。
【参考2】永住ビザを取得できる可能性有無の違い
東南アジアの、マレーシア、タイ、フィリピンの三国は、海外ロングステイの上位人気国です。

この三国では、それぞれに長期に滞在できるビザの制度が充実していることも、ロングステイ人気の理由のひとつになっています。

ただし、それぞれの国で将来的に永住ビザを取得できるかどうかには、結構な違いがあります。

フィリピン・タイと比較した場合には、マレーシアでは永住ビザ取得には非常にむずかしく、莫大な財産を持っているか、配偶者がマレーシア人である場合に限られます。

東南アジアでの長期居住/海外移住を考える際に、「永住ビザ取得の可能性」についてまで考える状況は限られるかもしれません。しかし、家族移住などで10年以上にわたっての居住が想定されるのであれば、「永住ビザ取得をめざせるのか」という点を、移住先を決めるときの検討事項のひとつとするとよいでしょう。
【参考3】ポイント制度の技術移住制度とは?
スキルによる永住ビザは、その国で求められている技能を持っている人に与えられるタイプの永住ビザです。

多くの国でこのカテゴリーでの永住者受け入れがありますが、客観的に目標としやすい制度として、カナダ、オーストアリア、ニュージーランド、イギリスなどのポイント制の技術移住制度が知られています。

各国により細かい規定が異なりますが、概略を説明すれば、職種、学歴、経験、英語力、年齢などの各項目がポイント化されて、合格点に達すると永住ビザ申請が可能となるものです。

投資による永住ビザのように大きなお金がなくても、普通の人が自分の才覚で海外永住ビザへの道を切り拓ける方法とも言えます。

該当職種や細かい要件が頻繁に変わるので、まずは該当国政府の一次情報を確認することが重要です。そのうえで、信頼できるビザコンサルタント・ビザエージェントの利用をしましょう。

参考サイト:
Eligibility to apply as a Federal Skilled Worker (Express Entry)(カナダ移民・難民・市民権省)
Skilled Independent visa (subclass 189)(オーストラリア内務省)
Skilled Migrant Category Resident Visa(ニュージーランド移民局)
The UK's points-based immigration system: policy statement(イギリス政府デジタルサービス)


永住ビザに関しては、いくつか留意すべき重要な点があります。これらについては、第5章・第6章において説明いたします。


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ここまでお読みいただいて、ありがとうございます。

本章は、ウォーミングアップ的な基礎知識の整理でした。

ここまでの内容は、特にすでに海外経験のある方であれば、知識としてすでにある程度を持っている方も多いかもしれません。

次の章からは、いよいよ当noteの本題に入っていきます。



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ポートフォリオワーカー。独立永住ビザでオーストラリア移住した経験あり。物理専攻⇒キャリアチェンジ⇒USCPA⇒移住&豪州会計士⇒逆赴任で帰国⇒外資系CFO⇒海外企業にリモートワーク。連続スペシャリスト型のキャリアを構築中です。
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