小説を書くということ(1)
<創作活動と読書について>
小学生
小学生(記憶にあるのは5年生くらい)の頃から物語を書いていた。最初に完結させたのは自分の経験をベースに書いた、フィクションのキャラクターの小学校生活のお話だ。物語とは言っても絵本(百均に売ってある「落書き帳」の1ページを二等分し、上には絵、下にはそれに対応するストーリーを描いていた)で、しかも自分の体験をほぼそのまま書いていたので、純粋なフィクションではない。それに、今考えてみれば小学生のあの頃の画力が全盛期だったと思う…
本をよく読む小学生だった。ファンタジーやSF、冒険ものをよく読んでいた。このジャンルは今も三大好きなジャンルなので、幼い頃の読書の経験は本当に大事だ。毎週土曜日に市立図書館に行き、借りられる上限maxの10冊を毎回借りては、次の土曜日には全て読み終わっていた。暇さえあれば読書、休み時間は読書、家に帰ってきても読書、寝る前まで読書。授業中は想像力を働かせて色々と考えていて、先生の話をろくに聞かずに怒られたこともあった。
中学生
こうして空想が好きなどこかふわふわとした小学生時代を送ったので、その空想力が存分に発揮される創作活動に興味を持つのは自然な流れだったのかもしれない。とにかく、中学生に入ってから、さらに色々なファンタジーを書き始めた。小説が好きな友達にも出会って、(今では全く考えられないのだが)恋愛もののシリーズものをいくつか書いた。我ながら、恋愛ものを書くのは上手だったと思う。
そしてついに、今もずっと続けているシリーズものの執筆に取り掛かった。その時はまさか、自分が大学生になってからもこの作品と向き合い続け、そして大学生になっても完成しない(笑)事になろうとは思ってもみなかった。今思えば、高校受験からの現実逃避として始めたのかもしれない。とにかく、今までは書いては完結したりしなかったり、完結してもすごく短い作品ばかりだったので、これが初めての最初(でおそらく最後の)の長編シリーズものの作品となった。
この頃読んでいたのは湊かなえ。後味が悪いのに、なぜか何作も読んでいた。東野圭吾も読んだ。小学生の頃は外国の本ばかり、そして高校大学と外国の作品しか読まない人生を歩んできた自分にとって、最後にしっかり日本人作家の本を読んだのは中学生の頃で、人と話す時も、この時の記憶を総動員している。
高校生
高校では文芸部に所属した。ここまで見ていれば自然な流れだ。一年生後期から部長も務めた。週に集まる日数を1日から2日、そして多分3日へと増やした。やる気があった。めちゃくちゃ楽しかった。夏休み前は部誌の作成へと勤しんだ。やる気がなかった他の部員に対して怒ったこともあった。鬱陶しかっただろう。ごめん。創作がめちゃくちゃ楽しかった時期だ。部誌は文化祭で配るとともに、県大会へと出品もした。好きなものを書いて佳作を取って、輝いていた。この頃は例のシリーズものを書くとともに、短編執筆の全盛期だった。短編をあんなに上手くかけたのは、多分この高校時代が最初で最後になるだろう。
読書の方ではスティーブンキングにどハマりした。人間の描写がめちゃくちゃ上手い。それに、ありえなそうでありえそうでありえない「もしも」の状況が純粋にめちゃくちゃワクワクした。スタンドバイミーがめちゃくちゃ大好きな子どもだった。本を読んで映画も見て、セリフ集(セリフ全部載ってるやつ)まで買った。そしてもちろん、今でも大好きだ。
大学生
大学生。色々と思い出したくないくらい、大変な思いをした。間違いなく人生の中の挫折で、色々な経験をして同時に成長もした大学生活。戻りたいかと言われれば全く戻りたくはないが、苦楽を共にし新しいこともたくさん学び、全てが新鮮だった。
もちろんシリーズものの創作は続けた。まだ、全然終わっていなかったからだ。やる気がある時には6時間ぶっ通しで書いたりもするのに、気持ちが離れていると全く取り組まないこともある。気まぐれすぎて、終わりが見えていなかった。
高校生の頃まで、アナログに原稿用紙に書き込んでおり、全10作のうち4作目までが完成していた。大学生になってからは、それを膨らませつつ、Wordに書き写すことが使命になった。中学生、高校生の頃より想像力は劣るかもしれないが、文章力は上がっている。原稿用紙60枚くらい(四万字くらい?)の原稿を、pcに移す際に十万字まで膨らますことは、時間はかかるが、さほど難しくはない。大学生の割に自由に創作の時間を取れない中、また私の創作活動がスタートした。
そして、今に至る。大変すぎてそれどころじゃなかった時期を経て、おそらく今いちばん熱心に、中高の時のように創作に取り組んでいる。だが、全10作のうち完成しているのは2作だけ。これは先が思いやられる。
大学に入って、色々な経験を糧に、より深い文章が書けるようになったと思う。ありがたいことに、作品を楽しみにしてくれる読者もついてくれた。物理学について知識をくれて、タイムトラベルについて真剣に考えてくれるような友達もいる。私の趣味のために、色々な人が手助けしてくれるのは本当にありがたいことだ。いらないと思うけど、製本したら読者の方々には全巻無料でプレゼントしようと思う(「逆に無料でもらっていいの?」と言ってくれた神みたいな友達もいた。ありがてえ)
ということで、想定の10倍くらい長くなってしまったので、続きはまた別の記事に書きたい(本当はこの項目をシリーズ化する気はなかったのだが…)。
読書についてちらっと触れましたが、私の読書愛はこんなもんではないのでいつか作品ごとに記事を書きたいです。
つづく。