思い出がスパイスになる
この人と飲むアイスコーヒーは特別おいしく感じる。
落ち着く。
と思うことがあった。
当たり前のようにその人とアイスコーヒーを飲んでいた時は、
当たり前に「冷たくておいしい。」くらいにしか思えなかった。
※これは未練がある話ではないヨ
数年前に別れた元恋人と、久々にランチすることがあった。
相手が結婚し、仕事の関係で遠くにもいくのもあって、
彼なりに決着?最後のお別れ?をしたかったという。
(完全に別れてから偶然会うことはあっても、意図して会うこともなく、たま~に連絡がふと来るくらいだった)
料理が出てくるまでに時間がかかるようだったので、先にアイスコーヒーを頼んで一口のむ。
「え、めっちゃおいしい!!」
話が進むにつれ、飲み進めるにつれ「やっぱり、おいしい!!」とアイスコーヒーのおいしさを感じた。
料理がでてくるまでカナリの時間がかかったけど、全然気にならなかったし、
料理が来たころには久しぶりの再会と話でお腹がいっぱいになっていた。
ご飯食べ終わった後も、何だか話たりなかった、お互いそう感じていたようだ。
私の様子をうかがいながら「パンケーキでも食べますか?」と聞いてきてくれた。
(正直、私の様子や機嫌、気持ちをうかがって察そうとしてくれるところやパンケーキというちょっと私がくいつきそうなものを控えめに提案してくれたところがやっぱり素敵だと思った。)
お腹いっぱいだからと断り、これ以上話してもキリがないと思ってそのまま帰ることに。
そして、その夜彼から連絡があり「もう連絡できないように僕のLINEをブロックしてください」と要望された。
私は普通に友達でいいじゃんと思っていたけど、そうはいかないこともある。
私はなぜか泣きながらブロックした。笑
「なんであの人と飲んだアイスコーヒーはおいしかったのだろう」と、他のコーヒーを飲みながら思う。
彼との楽しい思い出、悲しかったこと、辛かったこともすべて、
すべての思い出がスパイスとなって効いていたんだと気付いた。
この人とのスパイスもたくさん。
でも、もう終わり。
わたしは新たにたくさんの思い出とスパイスを作っていく。
できれば最高においしい私にしか作れないスパイスをつくる。
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