福田美蘭展に行ったぜ〜。

ただのかんそうぶん。後で役に立つとは到底思えん。

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福田美蘭展、めっちゃ良かった。最終日に行ったおかげか、人も多くなくてゆっくり鑑賞する時間もあったし、最近疲れてたので静かな雰囲気で絵画に圧倒される感覚が心地良かった。来る人たちはみな探偵のような神妙さで展示を覗き込んだり、絵画に込められた意味を拾い出そうとしているように見えたけれど、「伝統絵画をオマージュして現代的な視点と織り交ぜる」という福田美蘭の芸術の特性上、ガイドに頼る人が目立った。単に浮世絵の壮大で威厳ある雰囲気を楽しめる作品もあれば、五輪を皮肉った批判的な作品もあったりして幅広く楽しめた。その中でも一際目を引いたものを共有するねヽ(;▽;)


まずこれ。「きめだし(画用紙自体に凹凸をつける)」による雪吹雪の繊細な美しさを、コロナウイルスの飛沫感染シミュレーション動画における粒の拡散に"見立てて"福田美蘭が再構築・加工した作品らしい。一つの技法で疫病の危うさ/それによって失われていく景色の相反する2つを同時に表現してるのがエモい。

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つぎこれ。

「市川團十郎の虎退治」 

人間が向き合う危機(虎・疫病)に対して撲滅ではなく共存・共生を目指すというメッセージって言ってた気がする。これやっぱ微妙やわ

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あとこれも良かった。
これは市川團十郎の「にらみ」をテーマにした展示の一部なんだけど、にらみによって邪気を払い、無病息災の効用を求めて当時の人々は客席に集まったんだって。コロナ禍を乗り越えるために目の部分の絵葉書を配るという粋な計らいをやってた。みんなにもお裾分けします。

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芸術は端的に言ってしまえば何かを創作によって表現することだけど、それは日本の伝統絵画の「見立て(別の物で置き換える)」にどうやら真髄がありそうで、展示を通して絵画と歌舞伎(やその他の芸術文化)の繋がりを感じられた。歌舞伎では「襲名」なるシステムで人を神に見立てる。市川團十郎というシンボルを人から人に継ぎ渡すことで強大な力が宿されると信じられていて、(←ヒロアカのワンフォーオールみたいでワロタ)その一つが不動明王をルーツとした「にらみ」でもある。

20平方メートルはあろうかという大きな額縁に飾られた「市川團十郎白猿襲名披露 口上」の迫力はマジすごかったよ。


アホか。睨んで病気がなくなるわけねえだろ。マスクしろ。コロナ早くなくなるといーなー

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