【読書】自分なくしをゆるく提案してくれる~『さよなら私』(みうらじゅん)~
「見仏記」シリーズからスタートし、結構集中的にみうらじゅん作品を読んできましたが、とりあえず一区切りと思い読んだのが、『さよなら私』です。
↑kindle版
集中的に読んできただけに、「自分なくし」をはじめ、『マイ仏教』など、他の作品でも書かれていたことが出てきます。
じゃあ読まなくても良いかというと、もちろんそういうわけでもなく、『マイ仏教』より更にゆるく、人生のコツが書かれているので、悪くありません。
以下、印象に残った部分。
みうらじゅんお得意の、同音異字で言葉の意味をちょっとずらすものです。ある意味ちゃんと自分のことは知り尽くしているのに、それでも限界を超えたことを望んでしまったり、逆に限界を手前に持ってきてしまったり、やっかいですね。だからこそ、
ということになります。
鋭い! 深い!
一方で、じっくり解く必要すらないのかもしれません。
シンプルなだけに、難しいです。
良い言葉も知りました。
これ、ほんとそう思います。学生時代に修学旅行に行った時とは違う発見が、絶対あるはずです。でも当時も意外と真面目に「見仏」していた記憶があります。数人で前後に並び、それぞれずらして手をあげて、千手観音風の写真を撮ったりもしていましたが(^-^;
個人的には勝ち負けにあまり囚われないようにと教えているつもりですが、生徒たちは入学時からすでに異様なまでに勝ち負けにこだわっているので、そこから考え方の転換を図らせるのは難しいです。はぁ。
「自分を無くせ!」と声高に叫ぶのではなく、こういう風にゆるく提案してくれるのが、みうらじゅんの優しさだと思います。
やはり読んで良かったです。
↑文庫版
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