#19 School of Rock 2016/11/16

寒かった〜。この日は非常に寒かったです。早朝からGeneral Rushの列に並んだのですが、身体の芯から冷えました。NYの冬をなめたらあかんですね。
NYに小旅行に来ていたトビタテ2期の先輩から連絡をいただき、一緒に観劇してきました。演劇の勉強が目的でイギリスへ留学していた方で、共通の話題もたくさん。すぐに話に花が咲いて盛り上がりました。新しい情報もゲットできたり、この数ヶ月で本当に出逢いに恵まれているなと実感しています。


School of Rock (11/12/2016)

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ミュージカル界の大御所Andrew Lloyd Webberの楽曲がキャッチーなRock musicalです。2003年に公開された映画は皆さんも知っているでしょうか?私は映画は見た事がなかったのでストーリーは知らない状態で観劇でした。
三要素+α
ミュージカルと聞くと「歌・ダンス・芝居」の三要素が求められるものだと思う人が多数だと思います。しかし、作品やその中の役によって求められるものは違います。主役級のミュージカル俳優が全く踊れないこともありますし、ダンサーとして出演してる人が歌えないこともあります。それぞれが自分の強みを持っていて、それを使える作品にアプローチしていきます。
さて、School of Rockはこの三要素に留まりません。(ダンス要素は少ないですが。)楽器が加わります。オーケストラとは別に、役者自身が生演奏を繰り広げます。この作品一番の見どころです。
さらに子役にそのスキルが求められるのです。4人の子役がハイレベルなギター、ベース、ドラム、ピアノを披露します。歌や芝居のスキルは特にずば抜けているという印象は受けませんでしたが、楽器が弾けるというだけでもう頭が上がらないといった感じです。
他にも歌姫役の子役や高度な演技力が求められる子役など、それぞれの役に合わせてキャスティングがされています。Rockという音楽にフォーカスを当てているので、コンサート要素の強いミュージカルといったところでしょうか。
Rockを生んだ国
例えばRock musicianの名前が羅列されたり、名曲が流れたり、という場面が多く出てきます。その時の親世代の観客の盛り上がりが半端ないです。(子供達はハテナだと思いますが。)
そしてRockは若者が反抗を示すために生まれた音楽であるという基礎知識が定着しています。Rockを生んだ国だからこそ、そのメッセージ性が強まるのかなと思いました。
幕開けとラストシーンはどちらもライブコンサート形式。劇場がいきなりライブ会場に変わります。新感覚のミュージカルでした。
子役の育成
相当ゆるいのでしょう。(笑)それは彼らの行動を見ていれば分かります。端の席だったので袖中が若干見えました。舞台に出る前の子役たち、とっても楽しそうに踊っていました。(笑)
私の経験からすると、第一に観客から見切れている(見えてしまっている)という時点で日本ではアウトです。見切れ線がしっかりと引かれていて、子役たちは「ここから出たらお客さんに見えてしまうからね!」と警告されます。第二に、私が子役だった時は、舞台上に出て行く前の緊張感や集中力が求められました。
今だから言えますが、某有名ミュージカルに出演した時、まず稽古場、劇場に入ったら携帯電話やゲームは預けます。持ち込んでいいものは宿題か本。年上は年下の面倒を見て、本番前はみんなで決められたウォーミングアップ。大人キャストと交流する時間は無いに等しく、舞台上で顔を合わせるだけといっても過言ではありませんでした。
これをこちらの子役がやっているとは到底思えません。大人の役者と同じように扱われていると思います。同等だからこそカンパニーの仲の良さが感じられて、それが作品自体のパワーに繋がっているのは確かです。
何が理由か断言することはできませんが、舞台上で集中力が切れているのかな?と思う場面が少しありました。ただ、タイミングがずれたら終わり、というようなダンスシーンなどの完成度は高かったです。
子役の育成方法の違いは未だ謎ではありますが、少しずつ解明していこうと思います。


Then…

Broadway musicalは作品一つにつき一つのカンパニーを立ち上げ、チケットが売れ続ける限り公演を続けるというスタイルが基本です。カンパニーの結束は作品の質を上げ、ロングラン公演への要となります。この特有の商業方法だからこそ、Broadway musicalは成功しているのでしょうか。
余談ではありますが、大学のテストやプレゼンの山場を越え、あとはホリデーシーズンを待つのみになりました!気づけば残された時間は少ないぞ!ということでまだまだ留学生活満喫します。今後ともお付き合いくださいませ〜。

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Be Hope, Be Mare!

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