詩「庭」
夏がくる
庭は緑で満たされる
名前のない草
もしかしたらある
きっと知らないだけ
節のあるやつ
花を咲かすやつ
太くて長いやつ
もさもさと茂るやつ
風にふらふら
雨にゆらゆら
ひっこ抜く
また生える
また伸びる
おいしい土じゃないのに
カタくてカサカサしているのに
陽もあまりあたらないのに
それなのにココがいいの
もしかしたらイヤかも
スキではないよね
ひっこ抜かれるし
そんな君たちを見ているのは飽きない
背景
日当たりの悪い我が家の庭は雑草だらけです。水はけも悪いから何か植えても枯れてしまう。
それなのにカチカチで、カサカサの不思議な庭なんです。
暑くなってくると雑草との格闘がまっているのに、家の中からながめているのは嫌いじゃない。
手入れのしていない庭でも生えてくるコイツらを、容赦なくひっこ抜く。
ミミズはいるのに土は死んでいる。
それなのに力強く伸びてくる。
今シーズンも付き合ってやるか、という気持ちになります。