【書評】『希望の国のエクソダス』
この本は2000年に発表された村上龍著の小説です。
村上龍は1952年アメリカ海軍の基地である長崎県佐世保市に生まれました。高校時代には学校の屋上をバリケード封鎖して無期謹慎処分になるという破天荒ぶりを発揮していたようです。1976年、アメリカ軍基地の町・福生で麻薬と乱交に明け暮れる若者の姿を描いた『限りなく透明に近いブルー』で第19回群像新人文学賞、第75回芥川龍之介賞を受賞し、デビューしています。2000年、引きこもりの青年が戦争に魅了されていく様を描いた『共生虫』を発