あの夜、病室のエアコンは壊れてた
深夜0時過ぎ。11年前の今ごろ、わたしは手術室にいた。
いままさに開腹中の時間。背中に麻酔を打たれたけど、こわくて一瞬身動きをしてしまい、やりなおしでもう一回打たれた後くらいか。
足に冷たいやつ乗っけられても何も感じなかったことがわかった瞬間に手術がはじまり、ただただ恐怖だった。
◇◇
何事もなく順調な妊娠9ヶ月。予定日は8月に入ってからだったから、6月末までは仕事をしていて、7月に入ったらいろいろと準備をするつもりでいた。
7月初めの検診で先生の顔色が変わった。すぐに大きな病院を紹介され、その翌日には緊急入院することに。自分が生まれた産院で出産するつもりだったけれど、それは叶わなかった。
2週間ほどの入院。安静にしていたのがよかったのか特に問題もないということで、翌日にはいったん退院の予定になった日の夜。いつものように心音検査をしていたら看護師さんが血相を変えてストレッチャーを運んできた。
「動かないで」「このまま移動します」
心音が…止まったらしい。
私の心臓も止まるかと思った。何事かわからないまま移動し再度検査をしたら、今度は心音が確認できた。
大丈夫。ひと安心。
だけど、このまますぐに出したほうがいいと先生が言う。何を言っているのか聞こえているけどわからない。
今思い出そうとしてもパニックのあまりよく覚えていない。たぶん言われるままに夫を呼んだはずだ。
◇◇
と、ここまで書いて寝落ちしてた昨夜というか今朝でした(笑)
その後、帝王切開で無事に出産した11年前。
深夜だったので朝までは待機室のようなところで過ごしたけれど、この夜はこの部屋だけエアコンが壊れていて翌日の朝から工事の予定だったとか。
記録的な暑さの夏で、窓を開けて扇風機を何台も持ってきてくれたけれど、暑い。とにかく暑い。麻酔が切れてきて痛い。動かせない足がつらい。暑い。痛い。つらい。のどが渇く。動けない。しんどい。暑い。腕には点滴がついていて汗も拭けない。
本当にもう、何度看護師さんを呼んだのか覚えてないくらい呼んで本当に申し訳ない。あまりに叫ぶのでたぶんずっと誰かが側にいてくれたような気もする(^^;)
本当に大騒ぎした夜でした(汗)
ところで、小さくうまれて心配した娘でしたが、その翌日には通常よりもたくさんミルクを飲んで、先生も驚くほど元気な子でした(笑)
あれから11年。
今日はリクエストされた手巻き寿司とケーキでお祝いです。
お誕生日おめでとう。
今年も楽しい1年になりますように!
読んでくださり有難うございます!