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のりますか

「よい子のみんなはマネしないでね」

普段、テレビの仕事をしていますが最近見ているのはYouTubeばかりです。

テレビで見る番組は、経済ニュースくらい。ただ、経済に興味があるというより、放送内容が「より純度が高いのでは?」と思ってしまうから。

ニュースは、テレビのジャンルでいうと報道です。報道は、原則ノンフィクションです。とはいえ、ネットを中心に「マスゴミ」などと揶揄される理由の一つに、偏向報道が紛れ込んでいることもあります。

あくまで例えばですが、新橋の駅前で「政策」についての街頭インタビューがあったとします。「あなたは、肯定派?否定派?」

肯定、否定、どちらの意見も出てきます。でも、テレビは公共の電波ですので公正中立に伝えなければなりません。肯定意見、否定意見の内訳は同じであるはずです。

ですが、ヒトの脳って、最後に聞いた言葉を覚えているものです。肯定・否定、数が一緒でも、「最後に流れる人の意見」に引っ張られる可能性もなきにしもあらずです。

「厳密に言うと、これってさぁ…」って、考える人もいるでしょう。その点、経済番組は、割と数字中心だから淡々と見ていられる気がします。一方で、なんでもアリアリのYouTubeは、そもそもそういうメディアだから余計なことを考えずに見るのに最適です。

YouTubeで心配なことと言えば、江頭2:50さんがやっているチャンネル登録者数208万人のエガちゃんねるのコンテンツが、子どもに有害という理由で、運営サイドにBANされないかというくらいでしょうか。
※エガちゃんねるにご興味ある方は検索でお願いします

エガちゃんねるでやっている、一見馬鹿げたこともかつてはテレビの役割でしたが、コンプライアンスやらなんやらで、時代が変わりました。

かわりにエガちゃんが、よい子がマネしないように、危ないことはすべて引き受けています。まぁ、最近の子どもは、やっていいことといけないことの分別くらい、大人が思うよりわかっている気もします。


ところで「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」という番組があります。アメリカのテレビ局で放送され、世界40か国以上でフォーマット販売されています。

フォーマット販売というのは、番組のフレーム・仕様をそのままに、言葉や出演者といった中身を変えて放送する形態です。かつて世界中で放送されていた「クイズミリオネア」も同じです。

小学5年生でも解ける、つまり義務教育を受けている人ならわかるはず、という問題に挑戦する番組。お国は違えど、小学5年生レベルは、世の中のスタンダードってことでしょうか。

「小学5年生レベル」という感覚ですが、自分自身、番組のナレーション原稿を書く際、ずっと以前から気にしていたことです。難しい内容でも、それを説明するのに小学5年生でも理解できるような、言葉やフレーズを選ぶようにしています。

なぜ、小5なのか。あくまで感覚値ですが、年齢が二桁になる頃には、ある程度のボキャブラリーと理解力がついているだろうという考えです。仕事でも趣味でも10年やれば、そこそこ玄人って言えそうだし…

ただ、5年前に発表された、ある調査結果が気になっています。

2005年以降、アメリカの音楽チャート「ビルボード」のシングル部門のポップ、ロック、R&B、ヒップホップ、カントリー部門で、少なくとも3週間ランクインした225曲の歌詞についての調査です。

「1文の長さ(単語数)、単語の長さ(平均音数)」から文章の難易度を分析したところ、ヒット曲の歌詞の読解レベルは、小学3年生、アメリカの教育制度で8歳レベルだったといいます。

世の中のスタンダードは、小5よりさらに下がって小3か!

ジャンル別でみると、カントリーミュージックが小学3.3年生レベル、R&Bとヒップホップは、2.6年生レベルだったといいます。

大人から見て歌詞のレベルが低めの曲がヒットの可能性大。「Hey!Hey!YoYo!Yeah!Ooh!BABY!」って繰り返していれば、ヒットするのか?


そういえば、2年前、水曜日のダウンタウンで、歌詞に「BABY」が多発する曲のランキングを発表していました。

1位は、布袋寅泰の「スリル」 BABYが91回出てきます。

「スリル」と聞いて、ピンとこなければ、こちら。


そう、エガちゃんが登場する時に流れる、アノ曲です。

歌詞に「BABY」が多発する曲のランキングの2位は、COMPLEXのBE MY BABY。こちらも布袋さんです。

エガちゃんx布袋さん=ヒットの黄金律


小学5年生の教科書には載らないんだろうな…

沖縄出身のお笑い芸人さんが命名してくれたペンネーム/テレビ番組の企画構成5000本以上/日本脚本家連盟所属/あなたの経験・知見がパワーの源です