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ライブハウスについて 凄く長い文章を書きました。

昔、付き合ってた人にプリクラ見せたら『これ、めっちゃ可愛いじゃん!いや、まじで』って言われ『そ、そうかな///この時よりは多少太ったからなぁ…』って極めて控え目に言ったら『あ、(お前)じゃなくてこっちの娘』って言われ時が止まった私ですが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか?

まず、これをどこで書こうかとても迷った。書くことそのものも迷った。けれど自分の記憶と記録として残しておきたいなって思ったから書くことにした。

先月下旬から、行く予定だったライブは全て延期か中止になった。振替公演が決まっているのは一箇所、時期は10月末。決まってくれているだけでもとてもとてもありがたい。どのバンドもその辺りを目指して日程調整するだろうから箱を押さえるのも並々ならぬ苦労があるのでは、と想像する。

演っているライブもある。勿論それは知っている。私の勤めている会社はそれなりに大きな規模の会社で、万が一、本当にすごい確率で自分が罹患してしまったらと思うと、その行動履歴の中にライブハウスがあった時、自分の好きな場所が自分の責任で途端に危険に晒されることを思うと、やはり躊躇してしまう。

毎日、満員電車に揺られる矛盾を感じながらも、毎朝、36度5分の体温に、全然行けるんじゃないか、と思いながらも。

日々、私のタイムラインに流れてくる、ライブハウスに対しての世間の風当りや、バンドマンの楽器を持っているだけで肩身の狭い思いをしている、というようなツイートを見るたびに、とても苦しくなった。

そしてついに先週、とうとうその行き場のない感情が溢れすぎて決壊した。同じく音楽が好きでこの現状に心を痛めている人の言葉を集めて今まで見たこともないスピードで一枚のライブハウスに関係する企画書を作り上げた。企画書と呼べるようなクオリティでは全くないんだけれどとにかく作った。

それはいつも作る一応収益を意識したようなものではまるでなく、やるとしたら完全に持ち出しになってしまうような内容のものだった。個人が好きなライブハウスに数万円寄付したところでなんの解決にもならない。そもそも好きなライブハウスなんて山ほどある。だからこそ何かしらのアイデアを出してやるしかない、と思った。

企画内容は単純なもので、ライブハウスがどれほど良い場所か、ただただ知って欲しいという内容だった。人は知らないものには親近感も湧かないし、自分に遠いものにほど尖った言葉を投げつける。

風評被害をなんとかしたいという一番の理由に、ライブハウスやバンドに還元できる仕組みを無理やり肉付けしたような稚拙な内容の企画書、それでも何かせずにはいられなかった。ライブに行けない鬱憤も限界に達していたのかも知れない。

私にはすでに自分も勤めている会社以外に個人で動かしている企画やら何やらがある。関わってくれている大切な人たちがいて、大きなお金はそこには動かせない。やるなら老後の定期積立とか切り崩してやるしかない。そんなことを考えながら、信頼できる何人かの人に連絡を取って寝た。

翌朝、私の特に大好きなライブハウスの一つから、私が考えるよりも数億倍素晴らしく完璧と言えるほどの企画と、私が思うよりも数万倍大きな音楽やバンドへの愛情と情熱を目にした。背負っているものがまるで違う。そう思った。

そこでようやく目が覚めた。

前日連絡を取った中に、私個人の企画を実現することができた恩人とも言える人がいて、即興で作った企画の話を持っていった時に「そういえば、あの件は今どんな感じ?」と尋ねられたことを思い出した。

あ、今、私にできることは私がみんなを巻き込んで始めたことをやり遂げることであって、昨日今日の思い付きで書き殴った企画を遂行することではない。それに気がついた。

ライブハウスや音楽の現場では私が想像する以上に現場のことを考え、それぞれが必要なことをやっている。ということを改めて痛感する出来事だった。

私には私の持ち場がある。もしかしたらそれをやんわり教えてくれたのかも知れないな。考えすぎかも知れないけれど。

この状況が落ち着いたら、たくさんライブハウスに通おうと思った。たくさんドリンクを飲んで、行ってみたいと興味を持ってくれる友達を連れて、それが自分にできる最善だと思った。

ここでは多少身バレすることを恐れているのでその内容を書けないんだけれど、前日から沢山のリツイートが流れいるので検索するとすぐに出てくると思います。

つい最近、自分が不甲斐ないなぁと思うことがあって、今回も同じ気持ちになった。こんな時に自分の好きなものを守れるだけの力と資金力があればと本当に思う。正直、個人でものを動かすようになってからは前みたいなお金の使い方が出来なくなった。少しでもこれから事業として形にしていこうとしているものに注力しなければ、という責任感もある。

それは先に書いた私の企画でお世話になった恩人と呼べる人や、絶対に無理だろうと思っていた話を引き受けてくれた人、そんな人たちに本来なら自分一人の力では到底出来ないことを実現させてもらった。うつらうつらと自分の感情に任せて寄り道してたんじゃ申し訳が立たない。

この件で話をしていた方々には少し落ち着いたら改めて話そうと思う。
もしかしたら違う形で、いつになるかはわからないけれど、何かしらをやるかも知れない。

でもまずは、自分のフィールドにある今一番大事なことをやり遂げようと思う。そして有事の際には自分の大好きな場所や人たちに大きく貢献できるような人間になりたい。今はそういう意味で強くなりたいと心から思う。メンタルは既に超強いから。

学生時代、仲の良いバンドのチケットを手売りしてた頃の、地元の馴染みのあるライブハウスのことや、最後まで完成しなかった曲のこと、友人の家の地下にあるバンド練習場の景色など、久しぶりに思い出した週末でした。



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