モバイル楽器・ギタレレの魅力と活用法
エレキギター一筋で1年半過ごしてきたが、この度浮気をしたので謝罪会見…ではなくその報告をする。ギタレレという楽器をこの度買った。
定義と基本情報
詳細は公式サイトに投げるが、一言で言うと「6弦テナーウクレレ」「マイクロクラシックギター」である。
標準チューニングはADGCEA、4-1弦はウクレレと同じ。ギターのEADGBEを+5、すなわち「5カポ」の状態である。
定価が12000円、楽器店で1万ちょうどくらい。楽器としては安いが作りはしっかりしていてチューニングも安定しており、さすがヤマハ。3000円くらいの安すぎるウクレレなどにありがちな、ガバガバチューニングやフレット音痴の問題はない。
本質的には、ギターかウクレレをやっていた人が手を出すものだと思う。チューニングも違うしギター初心者がいきなり手を出すものではない(コードも弾けないお前が言うな)。
決して「小さいから簡単」というわけでもない。むしろ小さすぎて標準サイズのギターより弾きづらいはずだし、何より、公式(アーティストの演奏)はもちろん「弾いてみた」系ネット動画でギタレレのお手本があまり存在しないので、初心者にはわかりづらい。
ヤマハ的には、このミニクラシックギターの弟分となる。
ナイロン弦なので、鉄弦のアコギやエレキから入ると新鮮。ナイロン弦+小型なので音色的に独特なウクレレっぽさがあるが、後述のモバイル性を重視しないなら普通のクラシックギターを買ってもいい。
なお「ギタレレ」はヤマハの商品名だが、競合他社の製品もある(ネットではまとめて「ギタレレ」と呼称されることが多い)ので興味のある人は以下でググってほしい。
Aria G-Uke
Cordoba Guilele
Ibanezのピッコロギター EWP14WB-OPN
弾き方だが、標準チューニングでギターのように(Cコード→Fコード)弾くか、GCGCEAにしてウクレレのコードを流用して弾くか。私はオープンCチューニングGCGCEGで使っている(音の並びはギターのオープンGチューニングDGDGBDと同じ)。オープンチューニングについては前々回の記事を参照。
おすすめポイント
ウクレレから入る人は完全にバリエーション、ステップアップとして面白いが、持ち運び用にわざわざ買う意味はない。一方、ギターから入ると驚異的な軽さ、小ささこそが魅力。価格的にも手軽に買えるのは大きい。
エレキにくらべるとアコギは空洞でボディはそこまで重くはないが異様にでかいし、荷物としてはかさばる上十分に重い。というか専用のケースだけで立派な荷物。
一方ギタレレはテニスラケット程度のサイズなのでマチのある鞄ならそのまま刺して持ち運べなくもないし、付属の専用ケース(取っ手付き)でも軽い。
活用法として、ライブや発表会などガチの音楽的な場所ではなく、カラオケやバーベキュー、人の家に遊びに行く時などに最適なのである。「使うか使わないかわからないが、一応持っていくか」くらいの集会に。音量的にも、うるさすぎずちょうどいい。
音楽的にもバンドには向かないが、弾いてみた系動画を見てもわかる通り個人の弾き語りなら十分演奏として成立する。
持ち方、構え方は若干難しい。立ちでも座りでもストラップを勧める人が多い。ウクレレのように抱えてもいいが、ウクレレと違ってヘッド側が重いからだ。座ってギターのように右太腿に置くのも、ボディが小さいのでだいぶ位置が低い。
クラシックギター のように左太腿に横に置くか(小さいので足台は不要)、私は立たせるように置くと弾きやすい。各自試行錯誤が必要だが、小さく軽いのでなんとでもなる。昔のゲーム攻略本風に言うと「この続きは自分の目で確かめてほしい」。
ヤマハのギタレレはストラップをつけるピンがないので、がんばって改造するか、ピンのいらないタイプを使おう。
部屋での収納というか置き方だがギタースタンドが余っているならそれでもいい。
が、なんとA4のファイルスタンド(この写真だとはみ出るので、ボックスタイプだと幅がもう少し必要)がなんとぴったりのサイズだ。
ギタレレのボディ厚みが7cm、フレットと弦込みで8cm程度。10cmあればちょうどよく納まる。100均でも買えるし、まさにギタレレ(やウクレレ)のために存在するケース…。
ちなみに前述のようにストラップピンがないので何もなしでも一応自立する(すぐ倒れるのでおすすめしない)。
実際の音やより細かい話はツイキャスでしている(おそらく今後も)ので、よければどうぞ。最新回以外は合言葉ロックしているが、しばらく6/16回だけはしないでおく。
というわけで「しばらく新しい楽器買ってないなあ」なんて人にもオススメ。私の場合、あとは演奏技術というか楽曲を覚えないと。そして何より、弾き語りをして喜ばれるだけの歌唱力が…(´;ω;`)ブワッ(またこのオチか)
7/15追記
ようやくギタレレ音源を上げられました。
楽曲・音源の細かい話はセットになってる音源裏話note(有料)に書きますが、ギタレレについてはここで。オープンCチューニングでCFGコードしか使わない(イントロだけC#)、つまり実質2パターンしか押さえないので簡単なはずが、弾き語りとなると難しかったです…テイク10くらい。
コードはダウン・アップ共に親指の腹で弾いています。爪やピックで弾くとジャカジャカしたアグレッシブな感じになりますが、この曲にはこっちがいいなと。ギタレレはウクレレと同様、指でも弾けるので楽しい。
この音源でもアコギ的に叩く音を入れていますが、ギタレレは曲が弾けない場合でも、カラオケで小太鼓代わりに背面を使ってもいいなと(自己責任です!)。大きさがちょうどいいし、座って歌いながら膝に置いて叩いてもいい(自己責任です!)。楽器の持ち出しは気を遣うが、やはりモバイルこそギタレレの本領発揮なのである。