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【メンタルヘルス】高橋まつりさんのニュースをみて

今朝、NHKのニュースの中で、高橋まつりさんについての特集がありました。

4年前の今日、過労自殺で亡くなった女性です。
東大から電通というエリートコース。かわいらしい顔立ちの女性だったこともあり、世間は大きな衝撃を受けました。

当時の私は、テレビや本人のTwitter等で、まつりさんの人柄について知るうちに、とても他人事だとは思えなくなりました。どこか自分と似ている部分があると感じたからです。

そこで、この事件について、「メンタルヘルス」という観点で、私なりに考えた事をお話します。



一般的に「うつになりやすい性格」があるということは、よく知られている話だと思います。

真面目、努力家、責任感が強い、完璧主義…

それらは自分の強みにもなりますが、行き過ぎると、大きなストレスを生むことがあります。

おそらく、私はその典型です。
「真面目だね」「努力家だね」と言われたことが何度もあり、うつ病も経験しています。

あるとき、この「うつになりやすい性格」が、自分の「ある特性」と、深く関わっていることに気がつきました。

「他人の欲求を満たすために生きている」

ということです。

どうすればあの人が喜んでくれるか
どうすればあの人に認められるか
どうすればあの人に愛されるか
どうすればあの人に嫌われないか

そんな風に、他人の気持ちばかり優先してしまう。

自分の気持ちをいつもないがしろにしているため、心や体に負担がかかっていても、限界になるまで気づけない。

例えば、私は高校時代、いわゆる優等生でした。通信簿はオール5、試験はいつも一番。

でも、楽しいと思って取り組んでいた勉強は、ほとんどありませんでした。親や先生にほめられたい一心で、我慢しながら勉強していたのです。

そんな中、勉強のストレスを暴飲暴食で発散するようになり、しまいには過食嘔吐を繰り返すほどに、事態が悪化しました。



上記のような特性は、私が精神医学の本を読んだ限りでは、

「不安型愛着障害」
「不安型の愛着パターン」

…というものに、当てはまります。
(医師の診断があったわけではありません。)

そして私は、まつりさんにも、同様の傾向があったのではないかと感じました。

医者でもない人間が、会ったこともない人に対して、診断の真似事をするなんて、大変失礼なことだと理解しています。

それでも、書かずにはいられませんでした。不快な気持ちになられる方がいたら、申し訳ありません。

もし、詳しく知りたい方がいれば、

岡田尊司著「愛着障害 子ども時代を引きずる人々」(光文社新書)

という本を読んでみてください。

ただ、もし本当に、まつりさんが心に問題を抱えていたとしても、この事件の責任が、彼女自身や育てたお母様にあるとは思えません。

あの労働環境では、たいていの人間が、冷静な判断などできなくなると思います。


まつりさんのお母様、高橋幸美さんは、講演会の中で「命より大切な仕事はない」というメッセージを伝えているそうです。

私も、その言葉に賛同します。「自分の心身の健康を何より大切にしよう」と心がけていれば、世知辛い世の中も、うまく生き抜いていけるのではないでしょうか。

お母様の活動、陰ながら応援したいと思います。



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