第一回Kire Ta Otakuアニメ対談「10年代アニメの総括。」

はじめに

アバラ(PSP Social 以降ア) 「10年代アニメの総括というテーマで。だいたい最初は10年代、2010年から2019年までの良かったアニメだとか好きだったアニメだとか思い出深いアニメを昔から順に振り返って。それで一度10年代を振り返って今までの比較とかもしつつ、10年代ってどういう時代だったかをまとめようって感じで。」

みちる(moreru 以降み) 「そしたら、あれだね。俺自体は数が圧倒的に少ないし見識が浅いから、話を聞く係でいいかな。」

しおん(地底湖 以降し) 「俺もそんな持ち玉少ないから(笑)。」

ア 「俺もそんなめちゃくちゃ多いわけではないし(笑)。」

最近見た10年代アニメ

ア 「最近見た10年代のアニメってなんかある?俺ちょうど『それ町』を見てたんだけどさ。」

し 「おお〜(笑)。」

み 「それは知らないな。」

ア 「シャフトの新房さんが作った日常アニメなんだけどさ。なんていうんだろ、SFだとかミステリーだとか色んなものを混ぜて最終的に下町の日常をやってるアニメなんだけど。opアニメーションが梅津泰臣さんっていう…『Zガンダム』のopとか描いてる有名なアニメーターが描いててすごいかっこいいんだよね。」

し 「そうなんだ(笑)。」

ア 「あとは『MEZZO FORTE』とか『A KITE」とかやってる人。18禁アニメだからかたまにTwitterで盛り上がったりするんだけどね(笑)。まあその梅津さんがopアニメーション描いててそれがすごいカッコいいからね、youtubeとかなんでもいいからop見てみるのも凄い良いと思う。」

し 「大人気だったよね。」

ア 「本編も新房さんのシンメトリーだとか魚眼使ったりだとかカッコいい演出が多くて。オシャレだし楽しいしかつ可愛いから暇な時とかに見てもいいと思う。」

し 「新潟の高校にいた頃、大好きな女の子がいたわ(笑)。」

ア 「今でも好きなアニメだし、この間やった『映像研には手を出すな!』の作者も原作のファンだって言ってたはずだよね。やっぱ凄い良い漫画だし原作の方も面白いからね。日常漫画なのにいっぱい伏線が散りばめられたりして(笑)。」

『魔法少女まどか☆マギカ』について

し 「三人の共通項としては…この間話したけど二人とも『まどマギ』好きなんだよね?」

ア 「そうだね、その話は絶対しなくちゃ。」

し 「まどかマギカ凄い好きだったな。『叛逆の物語』って映画三回観に行ったんだよね(笑)。あの頃ってアニメ映画観に行くと特典もらえるとかあったでしょ。」

ア 「『ラブライブ』とかね(笑)。」

し 「そうそう、ポストカードもらえるってのがあって。クリスマスに僕は三回目を観に行ったんだけど、クリスマスには特別な特典があったのよ。それで僕1人で観に行ったの、クリスマスに『まどマギ』を1人で(笑)。そしたらその時になんだったかな…みんな見に行くような映画がやってて、凄いカップルがいっぱいいる中で洗練された人だけが『まどマギ』の列に並ぶんだよ(笑)。それがなかなか高揚感があるというか…(笑)。」

ア 「あれやったの何年だっけ?2012か13だよね?俺が中1とかだったはずだから…。」

し 「そんぐらいだよね確か。」

ア 「まどかマギカもシャフトだよね、さっきのそれ町と同じで。監督も新房さんだし。」

し 「そうだね、まどマギもシャフトだ。」

ア 「やっぱ0年代終わりから10年代アタマの方のシャフトの勢いって凄かったなって思う。それまでもいっぱい良いアニメ作ってたけど、『化物語』ぐらいから始まるさ…。新房さんのアニメって凄いカッコ良いじゃん。中学生の時は憧れたしこれが日本で一番クールなアニメだと信じてた(笑)。」

ア 「あとまどマギと言えばこの間バーでしおんさんと"まどかマギカはセカイ系じゃない!"って話をしたよね(笑)。」

し 「まどかマギカは自己犠牲の話では無いんじゃないかって話をね。」

ア 「一見まどマギでは社会ってモノが描かれてないように見えるし少女たちの目の届く範囲で世界が動いてるから一瞬セカイ系の影響下のように見えてしまうけれど、キュゥべえっていう手も足も出ない存在であってかつ善でも悪でも無い存在がいる時点で社会ってものがメタファーとして描かれているって話をしたよね。」

し 「ほむらがまどかを何度も助けようとして助けられなくて、最後まどかがほむらの気持ちに気づいていって…って話で自分の身を挺して女の子を守るって構図に見えがちだけど、自分を捨てるだとか自分を概念にしちゃうのは別に自分の意思でやってるっていうよりはキュゥべえっていう理解を超えた存在に巻き込まれてやってる。その結果に苦しい思いをしてでも戦わざるを得ない、でも戦わざるを得ないってのを描いてるのかなって思う。」

ア 「あとまどかマギカでいつも思うのは2011年ってゼロ年代のアンチテーゼ的なアニメが多かった年だと思うんだよ、『輪るピングドラム』とかさ。」

し 「ああ、なるほどね(笑)。」

ア 「俺まどかマギカで注目するべきなのはループモノってところだと思うんだ。同じ日々が繰り返されるって…ハルヒでエンドレスエイトがやったじゃない?ゼロ年代に空気系がワッと流行って終わらない日常が提示された。それへのアンチテーゼ的な部分もあって、最初に空気系っぽい世界観を提示しといて終わらない絶望をまどかマギカは提示したわけでさ、ちょうどそれが震災の年と重なったってのは大きい出来事だと思う。」

ア 「輪るピングドラムも結局地下鉄サリン事件、世代の罪を忘れるなって話じゃない。最初からサリン事件の話をずっとやってて、加害者の息子の話と被害者の息子の話をやり続けて絶望的なモノが終わらない話をピングドラムはやり続けたわけじゃない。」

し 「なるほど。」

ア 「2011年って10年代の中では特異な年だと思ってて、ゼロ年代へのカウンターを起こそうと思ってたアニメが多かった年だと思う。それ以外にも好きだったアニメいっぱいある年だけどね、『シュタインズゲート』とか…シュタゲもループモノだよね。」

入れ込んでたアニメと京アニ

ア 「まあ他にも俺『電波女』も好きだし『THE IDOLM@STER』も好きなんだけど(笑)。」

し 「うわ、懐かしい(笑)。」

ア 「覚えてる?電波女と青春男。あの神聖かまってちゃんがopやってた。確か最終回が放送されなかった気がするんだけど…。」

し 「どうだったっけ、うっすら覚えてるわ(笑)。…電波女の内容全然思い出せないな。どんな話だっけ?」

ア 「俺結構好きだったんだよ。自称宇宙人の女の子と主人公が出会って、主人公が女の子の宇宙人の部分を暴こうとするっていう…青春ラブコメの。」

し 「あ、大亀あすかが。」

ア 「そうそう(笑)。エリオだよ、藤和エリオ。俺ラノベ全部持ってるから(笑)。『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』も全部持ってるからね(笑)。」

し 「嘘つきみーくんとかめちゃくちゃ懐かしい、すげえ懐かしい。」

ア 「中学の時は電波女とあと俺『はがない』結構直撃世代なんだよ。ブリキの絵が好きで入間人間とブリキが組んだ『トカゲの王』っていう良いんだが悪いんだからわかんないやつも好きだったよ。『俺を好きなのはお前だけかよ』も出た時は買ったな、あれは高校の時だったけど。」

し 「俺が凄い入れ込んでたのは『中二病でも恋がしたい!』とか『PSYCHO-PASS』とか…あと何気に『一週間フレンズ。』とか。」

ア 「懐かしい(笑)。中3の時だよ、2014だから。線の細い感じで可愛らしかったしな(笑)。」

し 「あ、2人は同い年なんだよね?。」

ア 「いや、みちるくんは俺の2つ下とかだよね。」

み 「そうだね、世代的にもあんま被ってないし。中学生ぐらいの頃全くアニメ見てなかった、最近だね。」

ア 「やっぱ京アニはデカかったよね。」

し 「中二病でも恋がしたい!とか今思うと"は?"って感じだけどね(笑)。」

ア 「勝手にしとけよ!って思うよね(笑)。」

し 「なんか…中二病じゃねーよな(笑)。あれは中二病じゃない。あれは精神年齢が低いだけだよ(笑)。」

ア 「そうそう。萌えキャラって色々属性が盛られてるけど結局さ、ビックリするほど頭が悪いから中二病とか関係ないんだよな(笑)。」

し 「自分の感情をコントロールできなくて高まるところまで高まって、低まるところまで低まったその延長線上に誇大妄想みたいな中二病的要素があるはずであって。ああいう戦いごっこみたいなのを毎回やってるのは小ちゃい子供がスーパーでやってるような感じだよね。」

ア 「あれでもさ、オタクくんの憧れじゃない?。ああいういつまで経っても小ちゃいままで。俺最近ずっとゴジラシリーズの映画見てるんだけど、今ゴジラごっこがしたくて仕方ないもん(笑)。」

し 「ハハハ(笑)。」

ア 「まあ小鳥遊六花好きだったな。opの指くるくるやってお尻振って、あれ可愛かったし。『ふもっふ』からテレビシリーズ始まって0年代〜10年代を駆け抜けたよね、京アニは。本当にすごかった。京アニがアニメ作ったらみんな見てたし毎回覇権って言われてたし。」

し 「『境界の彼方』から若干失速した感じあったけど。」

ア 「そうだね。『甘城ブリリアントパーク』とかそこまで盛り上がんなかった気がするよね。でも『響けユーフォニアム』が放送当時もワッと盛り上がったじゃない?そっかフラフラしつつもヒットは飛ばし続けたよね。」

し 「俺よくわかんないんだけど『けいおん!』とか『らき☆すた』って何年なの?」

ア 「『けいおん!』は2009で『らき☆すた』が2007じゃなかった?。」

ア 「京アニの転換期でもあるよね、『氷菓』とかの頃って、あからさまにキラキラしだしたじゃない。もともと京アニの作画って端から端まで動かすことをモットーとしてるって言うかさ、その辺に磨きがかかったのがこの頃だと思うんだよな。」

し 「『けいおん!』は山田さんの影響で喜ぶ人も悲しむ人もいっぱいいたから(笑)。」

ア 「山田尚子さんと堀口悠紀子さんの2人、『けいおん!』と『たまこマーケット』やったあのコンビは凄まじかったのは確かだし前に話したけいおんの功罪はまた今度話すとして(笑)。」

Key作品

し 「みちるくん最近何してるの?。」

み 「最近特になんもしてないよ。『Angel Beats!』と『STEINS;GATE』とかあと色々本当にチマチマ見てるだけだよ。」

ア 「"天使ちゃんマジ天使"だ。」

し 「俺中学校の掃除の時のBGMが『Angel Beats!』だった(笑)。放送部のオタクの子が曲流したらそれで良いってことになったらしくて、2年生の時も3年生の時もずっと『Angel Beats!』だった。」

ア 「凄い流行ってたし…今でも結構人気なんじゃない?Keyアニメって『Angel Beats!』以前と以降で結構分かれるでしょ?。『CLANNAD』とか『AIR』とかと。」

し 「確かに。」

ア 「『Angel Beats!』からP.A. WORKSになったよね、それまで京アニなんだよ。本当は出崎版の『AIR』とかあるんだけど(笑)。」

し 「俺『CLANNAD』で挫折したんだよね。」

ア 「ああ〜、俺は頑張って全部見たな。」

し 「どうなの?。頑張って全部見たら面白い?。」

ア 「面白いかどうかは人それぞれだから置いておくとして、俺は京アニの演出とかがあんまり気に食わない人間だから(笑)。『響け!ユーフォニアム』見た時も思ったけど女の子が泣いてる顔を画面いっぱいにアップで写すな!って人間だからさ(笑)。」

し 「それはそうだよね、めっちゃわかるわ(笑)。」

ア 「でも女の子の可愛さって言うか…だーまえのヒロインっているじゃん?すげえ馬鹿なやつ。あれが好きだったら超楽しいんじゃないかな。可愛い可愛い〜って(笑)。」

し 「それを好きになれるアバラくんが凄いよね。昔はキャラクターを凄い極端な形にして楽しむのが多かったじゃん。アニメがそんなに浸透してなかったってのもあると思うんだけど、そんな奴いないだろってキャラでもアニメーションでそういうキャラ付けをしてみんなそれを楽しむ文化。そういうクラシカルなものを楽しめる人間は強いと思う。」

ア 「アニメが実写と一番違うところってさ、画面内ほぼ全部人の手でコントロールできちゃうところだと思うんだよ。結局人がコンテ切って手で絵描いて、キャラの見た目から風の強さまで原画マンとかが全部描いて…って実際にカメラ向けた時ってそうはいかないじゃん。偶然風がちょっと強かったとかあるわけで。」

し 「うん。」

ア 「それが何かって言うとアニメーションって完全なフィクションとして成立してるんだよ。例え事実を基にしたとしてもアニメになれば全部嘘になる。だからこそアニメの中に出てくる人って実際に存在する人より嘘の多いキャラクターにした方が馴染むと俺は思ってるんだよね。萌えキャラって必要以上に目がデカかったりわざとらしく体を動かしたりするじゃん?。でもアニメの中だとむしろ自然に見えちゃう。それがアニメの大きい魅力の一つかなって思ってるんだよね。」

し 「なるほど(笑)。」

ア 「なんか一個リアリズムを追求するアニメの方が俺は好きなんだけどね(笑)。」

タツノコリメイク

 
ア 「2013〜15のアニメでこれを語りたいって言われるとちょっと悩んじゃうんだよね。『PSYCHO PASS』とか今でも好きなアニメはいっぱいあるんだけど…思い出すのは『聖剣使いの禁呪詠唱』とか『精霊使いの剣舞』とかああいつのばっかり思い出しちゃって(笑)。『プリズマイリヤ』とか(笑)。」

し 「君と出会わなかったら一生聞くことのなかったようなタイトルをいっぱい聞くよね(笑)。」

ア 「『俺ガイル』とか好きだったしあと『ラブライブ!』はめちゃくちゃ流行ってたな、周りみんな好きだった。オタクっぽい奴みんなラブライバーだし俺もスクフェスやってた。ちょうど『THE IDOLM@STER』の劇場版もこの頃だった。でもなんか懐かしいねで終わっちゃうんだよね。」

し 「『たまこマーケット』がこの頃だったね。」

ア 「『ささみさん@がんばらない』とかもこの頃か。」

し 「あれ田中ロミオだっけ?。」

ア 「いや違うよ、田中ロミオは『人類は衰退しました』だよ。ささみさんは監督新房で作者はえっと『狂乱家族日記』の人だよ。」

ア 「あとこの頃だと『ガッチャマンクラウズ』とか『夜のヤッターマン』とかタツノコのリメイク。」

し 「『夜のヤッターマン』見てた(笑)。」

ア 「山内監督の『キャシャーン sins』みたいなのを期待しちゃってたせいでもっとやれよ!みたいに思っちゃったんだけど。ドロンジャ様がロリになっててそれがすごい可愛かったな(笑)。」

『STEINS;GATE』の思い出

ア 「みちるくんがさっき言ってた「シュタゲ」は俺結構好きだな。」

み 「面白いよね。まだ1話しか見てないけど(笑)。」

ア 「ハハハ(笑)。『TEXHNOLYZE』とあとこの間『無限の住人』やった浜崎博嗣さんが監督やってて1話のコンテもやってるんだけど、あの人の80年代ぐらいのマッドハウス的というか…ハードボイルドというかちょっと大人向けのSFカッコイイみたいな演出がすごい好きで。『TEXHNOLYZE』も正にそんな感じなんだけど、シュタゲの1話も見るとテンション上がっちゃうな。」

ア「あと珍しく今井麻美がテレビアニメでメインヒロインやってたよね(笑)。しおんさんとかシュタゲどうですか?。」

し 「途中でやめちゃった気がするな〜。」

ア 「あ、そうなんだ。」

し 「その頃はそんなにああいうの好きじゃなかったから。今見たらわかんないけど。」

ア 「わりかし楽しいと思いますよ。あんまり本気でSFを期待するっていうよりキャラもので見てくといいと思います。」

し 「見てみるわ。」

愛すべきアニメについて

ア 「2013から14はそんな感じかな。『ディーふらぐ!』とかも見てたし俺はいつでも『モモキュンソード』の話をすることができるんだけど(笑)。」

し 「ハハハ(笑)。」

ア 「で、2015年以降。10年代後半戦は近いから思い出深かったりするのもこの辺になるのかなって思うけど。」

し 「曖昧だけど『キルラキル』と『鬼灯の冷徹』と…あと『監獄学園』とか(笑)。『監獄学園』とかみちるくんオススメだよ。」

み 「ネトフリとかにあったよね。」

し 「なんも考えたくない時に見るといいよ。」

ア 「『キルラキル』もわりかしそうだしね(笑)。」

ア 「俺は今石洋之さんのファンなんだよね、自分でファンって言えるほどかはわかんないけど。『グレンラガン』も好きだし、あの人の金田系のアニメーションもすごい好きだし。『Re:キューティーハニー』っていうガイナックスが東映と一緒に作ったアニメがあるんですけど、1話の今石さんが描いた戦闘シーンがめちゃくちゃカッコ良くて大好きで(笑)。」

し 「うん。」

ア 「あとはやっぱり『天元突破グレンラガン』すごい好きだったし。ガイナックス+島本和彦みたいな(笑)。TRIGGERには思うところがありながらも『キルラキル』はやっぱ好きだよなって思っちゃう(笑)。」

し 「あの頃は『キルラキル』が覇権とか言われてたような…。」

ア 「あの頃何があったっけ?。」

し 「下ネタという概念が…。」

ア 「『下ネタと言う概念が存在しない退屈な世界』!。あのくっだらない…(笑)。」

し 「見てて頭悪くならないか心配になっちゃったけど(笑)。ああいうの見た後自分のセンス落ちてねえか?って心配になっちゃったけど(笑)。」

ア 「ハハハ(笑)。」

し 「これをすごい長時間見てると今まで大事にしてきた自分のアレが…。」

み 「わかる。俺も『なんでここに先生が!?』見た後にTwitter見たら全部面白くて。ネタツイとかが超面白くなってきて。」

し 「ハハハ(笑)。」

み 「終わったなって(笑)。」

し 「麻薬だね、そう考えると。麻薬(笑)。」

ア 「この間『はがない』全部見返しちゃった、1話から2期の最終回まで。どうしてもそういうのが見たくて。しかもめっちゃ楽しんじゃって(笑)。」

み 「俺そういうの結構好きだけどね。」

ア 「いや俺も好きだよ。」

し 「なんか本当に心のギアがさ、おかしくなっちゃう感じ(笑)。本当にそういうのばっかり見てる人たちは見続けることによってギアを一定以上に保ってる。(笑)。」

ア 「俺は救いようのない馬鹿アニメって好きで、ああいうのって昔からあるんですよ。『プロジェクトA子』ってアニメがあって…。」

し 「ああ〜、知ってる。」

ア 「セーラー服の女の子がパンチラしながら銃撃ちまくって戦闘機が飛んでロボットが爆発して大暴れして(笑)。しかもそれが4作も作られて。あれが俺めちゃくちゃ好きで。」

し 「映像見たことあるよ。」

ア 「ああいうのって万人に受けようとか一切考えてないじゃないですか。そういうの見ると昂っちゃうんですよ、俺が見てるぜ…って思いながら。」

し 「ハハハ(笑)。でもなんかわかるわ。俺もあの洲崎綾が出てる…『ダイミダラー』!。」

ア 「け〜んぜ〜んロボ!(笑)。」

し 「『健全ロボダイミダラー』っていう本当に馬鹿なアニメがあるんだよ。『たまこマーケット』好きだったから洲崎綾がすごい好きだったんだよ。洲崎綾が卑猥なこと言うじゃん。卑猥なことをアナウンスして敵を錯乱するわけわかんないシーンがあって、それを聞いて不覚にもドキドキしちゃったんだよね。でもドキドキしちゃった自分が悲しすぎてその回から見るのやめた(笑)。」

ア 「ハハハ(笑)。」

し 「切なかった。そんなの絶対許しちゃいけないことなのに俺マジか!ってなった(笑)。」

ア 「ちょうどこの間『セーラームーン』の第1シーズン見終わったんだよ。結局やってること同じなんだよな。返信シーンにジュピターのパンツの端が一瞬だけ映る…!みたいなさ(笑)。」

し 「めちゃくちゃ一気見してる。」

ア 「普段は真面目な水野亜美ちゃんがマーキュリーになるとスカートが短くて…それのために46話全部見て(笑)。」

し 「ハハハ(笑)。」

ア 「でもなんていうんだろ、バカアニメの文化は絶えないでほしいですね(笑)。この間やった『慎重勇者』も楽しんで見ちゃったし。」

し 「あっ、"慎重勇者ね"!。」

ア 「『この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる』(笑)。あれ意外と動くじゃないですか。」

し 「タイトルが酷すぎる(笑)。」

み 「あれ最後まで見たら泣けるらしいよ。」

ア 「そうなの!?。俺まだ7話までしか見てないんだよね。爆発とかのエフェクトがカッコ良くて見てて楽しいよ。『このすば』とか好きだったら楽しめると思う。」

し 「見てみよう(笑)。」

2016年のアニメ映画

ア 「あとは2016年のアニメ映画とか印象深いな。」

し 「例えば?。」

ア 「それこそ『君の名は。』もそうだし『シン・ゴジラ』もそうだし『この世界の片隅に』とかもそうだし…。」

し 「じゃあ俺は2016から大学か。『君の名は。』とか『シン・ゴジラ』とか初めて東京の映画館で見て、満員の映画館なんて新潟じゃありえないから新鮮だった。」

ア 「あとガルパンの映画もこの頃だったと思う、2015だっけ?。川崎の映画館に見に行ったな。どれも結構長く語れそうだけどみんなどれが印象深い?。」

し 「『君の名は。』ってなんだったの?。」

ア 「ハハハ(笑)。」

み 「俺三回見てるよ、それで三回泣いてる。俺は新海誠大好きだから。」

し 「おお〜(笑)。」

み 「なんの躊躇もなく言える、これは。」

し 「美しい、君の涙が。『ほしのこえ』好きだったな。」

み 「俺一番好きかもな、『ほしのこえ』が。」

ア 「この間自主制作版のやつ見返したんだけど、新海さんって人間を描く気一切ないんだよ、本当に興味ないんだと思う。背景とロボットの戦闘はものすごい綺麗なんだけど、人間だけみんなマルチョンみたいな(笑)。全然可愛くないの。それで思ったんだけど新海さんって結構芸術家タイプなんだよね。話で感動させようとしてるって言うより映像で感動させようとしてるタイプ。だから『ほしのこえ』も『君の名は。』もやってることが一切変わらない。」

し 「うんうん。」

ア 「俺だから新海誠作品って好きじゃないんですけど新海誠はすごい好きなんですよね(笑)。」

み 「それもめっちゃわかるんだよな。狂人だと思う。」

ア 「狂ってると思う。」

し 「ハハハ(笑)。」

ア 「安藤雅司が作監の『ほしのこえ』。」

し 「ずっとずっと好きだよ…ってあそこすごい悲しくて悲しくて仕方なかった(笑)。」

ア 「宇宙に引き裂かれるカップルだとかだんだん遅くなるメールだとか…よくやるよ!って思いながら見てた(笑)。」

し 「ニクいよね(笑)。」

ア 「『シン・ゴジラ』も楽しかったな、庵野秀明のゴジラ。当時そんなにゴジラにハマってなかったから庵野さんの映画として見ちゃったけど…なんだろなあれってアニメだよね。」

し 「そうだね。長回しの映像とかほとんどないもんね。」

ア 「すぐカット切るし。daiconフィルムで『帰ってきたウルトラマン』やった庵野さんが特撮じゃなくてCG使って画面の中100%コントロールしようとしてる。押井守さんが『パトレイバー』の実写ずっとやってるじゃない。アニメの技法使って実写をやるって流れが今きてるんじゃないかと思う。そういう時代を予感させる映画だったなって思う。」

『ガールズ&パンツァー』と水島努

ア 「『ガルパン』も超流行ったよね(笑)。」

み 「あれは俺は感動したな。」

ア 「俺は大好き、だって劇場版のDVD持ってるもん。」

し 「あ、本当。」

ア 「でもコメンタリーかなんかついてたから買ったはずなんだけど一回も聞いてないんだよね。…水島努さんは今クソ忙しいんだろうな(笑)。」

し 「父親から聞いたんだけど、声優さんのとメカニック系の人とのコメンタリーで2パターンあるらしいんだけど上坂すみれだけ後者にいるらしいよ。」

ア 「上坂すみれってサブカル系なものによく出てくるよね。この間80年代ovaのガイドブック買ったんですけどあの人がボトムズについてひたすら語るコーナーがあって(笑)。好きなんだなあって。」

し 「そうだね。」

ア 「あと水島さんといえば『クレヨンしんちゃん』の"ケツだけ歩き"ってあるじゃない。あれ始めたの水島さんらしいよ。アニメスタイルのインタビューで湯浅さんが言ってたんだけど。」

し 「うん。」

ア 「あと水島さんで面白かったのは『じょしらく』を作るときの目標が女の子を可愛くすることだったらしいよ。アニメの監督ってあんまりそういうこと言わないじゃない。日常系作っても家族の大切さだとかそういったことをテーマにしたって言いたがるし。すごい好感持てたな。」

2016年のその他アニメ

し 「2016年は『とんかつDJアゲ太郎』ってのもあったねぇ。」

ア 「ハハハ(笑)。その話した知り合いしおんさんが初めてですよ。」

し 「不発だったよね(笑)。」

ア 「あとは10月クライシス。10月に放送のアニメが軒並み放送延期になるっていう…。『うどんの国の金色蹴鞠』の監督が内部事情を暴露したり。あとは『このすば』の1期もやったな。」

し 「『このすば』(笑)。」

ア 「俺はソシャゲもやってます、☆4のめぐみん持ってます。あとは…うーん『ナースウィッチ小麦ちゃん』のリメイクがやってたけど結局見なかったな(笑)。」

し 「ハハハ(笑)。あとおっぱい揉んでその分ロボットの力が強くなるアニメなんだっけ?。」

ア 「えっ、見てないなそれ。調べておくね。」

し 「調べるほどのものじゃないし別に今話すことでもない(笑)。」※『魔装学園H×H』でした。

ア 「正直この場で話してることなんてだいたい話す意味ないし。『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』とか(笑)。」

し 「あれ電撃大賞の銀賞だよね?。」

ア 「そうそう。イラストがhisasiじゃない。エロ漫画家が挿絵描いてるって中学生的にはヤバいの。みんな『デュラララ!!』ばっか読んでるわけにはいかないしエロいのが買いたいんだよ。だから俺7巻ぐらいまで持ってるんだよね(笑)。」※『ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った?』の作者は前作で電撃大賞金賞を受賞してデビューしてました。

し 「めっちゃ好きなんだ。」

ア 「いやそんなことなかった。正直惰性で買ってた。当時はアニメ化されてないラノベを読んでることがめちゃくちゃカッコいいと思ってたのもある。あれ確かみちるくんに貸したよね?。」

み 「あ〜、持ってる。何にも読んでない。なんか色々捨てる覚悟いる。」

ア 「凄いよ。ネトゲの嫁なんか女の子じゃないと思うじゃん、女の子なんだよ。」

し 「ハハハ(笑)。病気だよな。」

ア 「なぜか知らないけど全員主人公のことが好き。」

し 「そういう系って主人公何もせずに好かれるよね。何もせずに好かれたいだなんて…すごい怠慢な願望だなって(笑)。」

ア 「いい加減にしろよ!って思っちゃう(笑)。気持ちはわかるんだけど。」

し 「てか『ポプテピピック』って2018?。」

ア 「そうだね、『ポプテピピック』に関しては結構ちゃんと語るべきだと思ってる。これは後で詳しく話すとして(笑)。今は『リゼロ』で好きな女の子の話とか。」

し 「『リゼロ』ってなんだっけ…レム?。」

ア 「そうそう、死んでは生き返ってギャルゲのマルチエンド全部やるみたいなアニメ。結構メタ的な視点のアニメだと思う。」

し 「そういう話なんだ。」

ア 「ファンタジー異世界をメタ的に見れる主人公が冒険したりなんだり…ってのが増えたと思う、イマイチ乗り切れてないんだけど(笑)。そういうアニメのハシリなのかな?。」

『ゆるキャン△』最高

し 「2018年冬に『ゆるキャン△』が放送スタートだったかな。」

ア 「あ、全部見ました。すごい良かったです。」

し 「見ました(笑)。」

ア 「演出とかも結構抑えてるじゃない、あんまり派手じゃないっていうか。女の子の可愛さをあんまり押し付けてこない、あの引き具合でこっちが入り込みやすくなってた。あとあのアニメ結構動かしたがりだよね。」

し「そうそう。」

ア 「7話かなんかの女の子が並んで歩いてるシーンなんだけど、歩幅の違いに左右の揺れに前後の体重移動も描いてて超かっこいいと思った。やりやがったな!みたいな(笑)。」

し 「『ゆるキャン△』は僕の人生の答えかもしれない。僕がバンドとかで表現したいものは全部『ゆるキャン△』に詰まっている。」

ア 「答えを出すのが早い(笑)。」

し 「なんというか…物語にするための物語って結局作者都合であって、その都合の中でしかいられないのかって気持ちになるんだけど。もっとリアリティを落とし込んで些細な心の機微みたいなもの、ふとした瞬間のキラキラした人間関係をさりげなく描いてるんだよね。」

ア 「そうそう。『ゆるキャン△』って結構振れ幅が狭いよね。日常も人間関係もそんなに派手に動かない、それが一種のリアリズムになってる。良い意味で地味だから嫌味なく入り込める。」

ア 「あとなにがあったっけ?。」

し 「『かぐや様は告らせたい』。」

ア 「あ〜流行ったね。告らせろよって思ったけど(笑)。今空気系の延長線上のラブコメ流行りだよね。『からかい上手の高木さん』とか。」

ア 「『ゾンビランドサガ』とかも好きだった。あと『宇宙よりも遠い場所』がなんかの賞を取ったとかなんかで…。」

し 「詳しいな(笑)。」

ア 「あれも見たよ。人気出たし見とくか〜って。良いアニメだったんだけどそんなに顔をアップで写さないでくれって思いながら(笑)。」

し 「うんうん。」

ア 「花田十輝といえば俺は『アイドルマスター XENOGLOSSIA』なんだけど、確か井口裕香さんの初主演なんだよ(笑)。春香ちゃんとインベルっていうロボットが恋愛するってアニメで。」

し 「ハハハ(笑)。」

ア 「『ゾンビランドサガ』の町おこしみたいなのも流行ってたよね。フランシュシュの曲聴いてたし可愛かったし。」

ア 「俺は『THE IDOLM@STER』が最初に見たアイドルアニメなんだよ、錦織さんが監督の。やっぱガイナックスから来た人で動かしたがりの人だからライブシーン全部描いて動かすんだ。それが当たり前だと思っちゃってた(笑)。」

し 「ハハハ(笑)。」

ア 「あとは安倍吉俊さんと佐藤卓哉さんの『RErided -刻越えのデリダ-』ってのが始まってすごい楽しみにしてたのに1話が全然ダメで(笑)。主人公が坂をゴロゴロッて転がり落ちたあとタイムカプセルにアレ!って入っちゃって。いい加減にしろよ(笑)。」

し 「あと俺は『鬼滅の刃』の1話見たよ。」

ア 「どうだった?。」

し 「1話の時点では面白いかもってならなかったな。」

ア 「ああ〜。」

し 「でもダークファンタジーって流行るじゃん。『ハガレン』も流行ったし『進撃の巨人』も流行ったし。ちょっと暗めで男子受けも女子受けもするものって定期的に流行るんだなって思うよね。」

ア 「今の世代のオタクってキャラクターでものを見るじゃん。キャラを中心に見るしキャラものとして作られる。その状態でダークファンタジーだとかハードなSFをやられるとショックを受けるじゃない。多分『鬼滅の刃』がそういったものの初体験だった人が多かったんだろうね。」

し 「そうね。」

ア 「『けものフレンズ』の騒動ってこの頃だっけ?。」

し 「ちょっと前かな、2019は2期やった頃じゃない。」

ア 「そうか、確か『リトルウィッチアカデミア』やってた頃に1期が流行ったんだよね。たつき監督が2期になって監督を下されてオタクが怒ったっていう…。」

し 「大炎上した。」

ア 「監督がTwitterで余計なことを言ってさらに燃えたっていう(笑)。」

し 「確か『けものフレンズ2』の最終話が大炎上して、ニコニコのコメントで埋め尽くされて画面が見えないっていう。」

ア 「流行ったからどっちも見たんだけど、2期も別に酷い出来とは思わなかったな。どっちも特になんとも思わなかったけど。」

し 「まだ見てないからわかんないけど。」

ア 「いや別に見なくていい(笑)。『さらざんまい』見た方が絶対楽しい。」

し 「ハハハ(笑)。」

ア 「あとはネトフリオリジナルみたいなのが流行り始めたのかな、『DEVILMAN crybaby』とか。最近も吉成さんが『BNA』やってるし。」

し 「はいはい。」

ア 「でもこんなもんですかね?。『ダンベル何キロ持てる?』をみちるくんが見てたなとか(笑)。」

し 「ハハハ(笑)。」

ア 「去年だったら俺は幾原さんの『さらざんまい』が一番楽しかったな。」

※この辺でみちるくんが寝落ちして反応がなくなりました。

まとめ アニメと現実の距離

ア 「そしたら10年代を振り返ってみてどうだって話をしていきたいんだけど。結構まとまりないよね、10年代って(笑)。」

し 「確かに。」

ア 「昔と比べて量も増えたし。去年ぐらいから毎クール1話は全部見るようにしてるんだけど40本ぐらいあるんだよね。そんなことしてたら移り変わりは激しいよなって(笑)。」

し 「ハハハ(笑)。」

ア 「『鉄腕アトム』でテレビ漫画が始まって、『宇宙戦艦ヤマト』で大人向けのテレビアニメが始まる。そこに思想が持ち込まれて『機動戦士ガンダム』になって、90年代の閉塞感が盛り込まれた『新世紀エヴァンゲリオン』が作られる…みたいなアニメのムーブメントの代表を語るのが難しくなってきてると思う。」

し 「うん。」

ア 「10年代の後半を語るのと前半を語るのでモノが変わっちゃう気がする。10年代って総括しにくい時代だと思う。やろうって言ったのは俺なんだけど(笑)。」

し 「10年代って昔確立された表現を踏襲しつつ、新しいモノを入れつつ、あるあるみたいなものも入れつつみたいなモノが基本だったかなって思う。」

ア 「リバイバルというより…ある種のオタク的な教養を持ってることを求められたり、逆にそれを楽しむことによってオタク的な教養があることを保証されたり。そういったものは増えたように感じるね。」

し 「今までの歴史を前提として作られる典型が『ポプテピピック』なのかなって思う。」

ア 「俺もそう思う。あとあれが一番革新的だったのって初めからコミュニケーションツールとして提供されたアニメってところだと思う。」

し 「なるほど(笑)。」

ア 「今みんなTwitterとかで繋がってる時代でアニメとか漫画ってどんどんコミュニケーションツールになってたと思う。オタク人口がワッと増えたというか。」

し 「うんうん。」

ア 「その中でオタクらしさを保証してくれるものでもありそれを知ってることで繋がることができるもの、かつ画面のキャプチャを一枚貼るだけでリプライに使える(笑)。」

し 「ハハハ(笑)。」

ア 「あとはアレってインターネット世代であることを前提としたアニメだと思う。見終わったらすぐにタグをつけて元ネタだとか感想の話をして…みたいなものを最初から狙って作ったのは『ポプテピピック』だと思う。」

し 「うんうん。」

ア 「ポプテピピックの監督がこの間『ギャルと恐竜』ってアニメ始めたんだよ。」

し 「ああ〜、見てるよ。」

ア 「あれも同じ作りになってるじゃん。30分を二つに分けてアニメパートと実写パートで同じ話をやるみたいな。これ見るとわかるんだけど前半のアニメーションもあんまり動かしてないんだよね。アニメ制作のカロリーが低く作られていて、かつキャッチーな構成になってる。これ多分アニメでバラエティ番組やろうとしてると思うんだよね。」

し 「うんうん。」

ア 「バラエティ番組って本来そうじゃん、会話の材料として使われることを目標にしてるというか。そういったものを最初から狙ったアニメが作られ始めてるように見える。」

し 「うん。」

ア 「Vtuberとかもアニメーションとアイドル番組の中間地点に見える。あれは二次元の女の子がリアルタイムで動いて自分にも反応してくれたりするわけじゃん、アニメと現実の距離がどんどん接近してるんだよね。」

し 「なるほどね。」

ア 「それってさっきの『シン・ゴジラ』でも同じなんだよ。実写映画とアニメの距離が近づいて混じっていってる。そういう意味で確立されたオタク文化の中のアニメから逸脱しようとした『ポプテピピック』は恐ろしいアニメだったと思う。…どうでしょう(笑)。」

し 「インターネットの中でオタクの世界って確立されてるじゃん。そのタイミングで話題にしやすさを盛り込みまくった系の…この声優はケンシロウとラオウだねみたいな(笑)。そういうのもさ、今だからこそいじれるし話題にできるし。今まで培ってきたものを利用して面白いものを作ろうとするってぺこぱの漫才みたいだなって思うけど。」

ア 「ハハハ(笑)。」

し 「完全オリジナルって言うよりは、これだけ歴史があるからこそできるものがアニメっていう表現を使ってたくさん作られるなって思う。」

ア 「今までアニメの中で培われた萌えキャラとか動きっていうのがアニメから出て行ってるよね。解き放たれつつあるというか。どうやってまとめればいいかわかんなくなってきた(笑)。」

し 「まとまったんじゃない?」

ア 「10年代って時代は、今までのリバイバルもしつつ"アニメというものが現実世界にどんどん近づいていった時代"だった。振り返ってみるとそうだよね、だんだん近づいていってる。Vtuberなんか衝撃だったし。」

し 「そうだね。」

ア 「嬉しいような、俺の愛したアニメとは違う方向に進んでるのが寂しいような。でも俺はアニメと心中する気だから(笑)。」

し 「ハハハ(笑)。いや〜面白かった。」

『ギャルと恐竜』

ア 「そしたら最後になんかある?オススメのアニメとか宣伝とか。」

し 「『ギャルと恐竜』は前半だけで良い!。」

ア 「ハハハ(笑)。『ギャルと恐竜』俺は1話だけで良いと思う!。」

し 「元から好きだったんだよ…。」

ア 「そうそう、元からのファン的にはどうだったの?。」

し 「マジでアニメパートすごい良くて、恐竜もギャルも可愛いし良いなって思ったんだよ。演出もちゃんとあの漫画の良さを分かってる感じしたし…。見栄晴が出てきてからは誰だって(笑)。」

ア 「ハハハ(笑)。」

し 「いいんだよ!あの漫画はポプテピピックみたいにナンセンスギャグみたいなノリじゃなくて。言葉が通じてるかどうかわからないギャルと恐竜の間のコミュニケーションに心があったかくなるみたいな良さがあるのに……。作品の構成を大胆に使ってみましたってのはやめてくれよ!って(笑)。」

ア 「1話見たときは原作のファンまあまあ怒るんじゃないかと思った(笑)。」

し 「私はウンザリしている(笑)。」

ア 「そしたら俺は『ギャルと恐竜』は1話だけにしとけ、しおんさんはAパートだけって事で…。」

し 「Aパートだけにしてくれって(笑)。」

ア 「俺は今『デジモンアドベンチャー』のリメイクにムカムカしながらもデジモンって名前がついてるから見てる(笑)。あと『ゾロリ』の1話はなかなか良かったな。」

し 「へー、見てみよ(笑)。」

ア 「じゃあこんなところで。お開きにしましょう。」




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