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【リライト】吉原の遊女の心得

昔の就職と結婚は似ていた。

昔の結婚は、世話役が適当な人を見繕って「アンタたち一緒になりなさい」とくっつけて、一度くっついたらどんなに相手が気に入らなくても「こんなもんだ」と諦めて、我慢しながら添い遂げるものだった。

就職にしても、先生が適当な就職先を見つけてきて「キミはここに行きなさい」つって、一度就職したら、どんなに自分に合わないと思っても「みんな我慢してるんだし」とその会社に骨を埋める。

それが昔の結婚であり、就職だった。

今は、そのどちらも気に入らなければ手放せばいいし、そのハードルは低くなっている。
そのかわり、お世話してくれる人もいなくなった。
結婚相手も就職先も自分で見つけるしかない。

良くも悪くも自己責任。
シビアな時代ともいえるし、自由な時代ともいえる。
私はシビアであっても自由なほうがいいけど、ゆるふわで自由だったらもっといいのにな。

就職に悩んで鬱になったり自殺したりした人のニュースを見るたびに、何らかのセーフティーネットがあったほうがいいんじゃないかと思う。
何かないもんですかね?

20年ほど前、とあるオフ会に参加したことがある。
そこには某キー局の人事部長、某大手出版社の面接官(普段の仕事は編集)といった人も顔を出していた。

その二人に「短い面接時間で応募者の適性とか能力を見抜くのって難しくないですか?」と尋ねたら、二人とも「そんなの見抜けるわけないじゃん」と即答していた。
「コイツと一緒に働きたいと思えるヤツを選ぶんだよ」

文系職の話なので、理系職にはまた別の判断基準があるかもしれない。
「コイツ、癇に障る喋り方するヤツだな。でもこういうヤツに限って仕事できるんだよな。採用しとくか」というケースもあるかもしれない。

なんにせよ、判断するのは人間で、厄介なことに、人間には好き嫌いがある。
本人の努力とは無関係に、好き嫌いでジャッジされるのはかなりキツイ。
それが一生を左右する事案であればなおのこと。

江戸時代の吉原で使われていたという遊女の接客マニュアルにはこう書いてあった。

「客に気に入られようとするな」
「自分がいかにイイ女かというアピールをするな」
「客が客自身を好きになれるような接客をしろ」
「客に『俺ってもしかして自分で思っていたよりイイ男かも?』と思わせろ」
「そう思わせることが出来れば、その客はまた店にやって来る」

裏技的なやり方にはなるが、面接官に対して、そういうアプローチをとるのもアリなんじゃないかと思ったりする。

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お金ほしいな~💰

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前世はリス。趣味は世直し的な何か。

コメント4件

「客が客自身を好きになれるような接客をしろ」

なるほど。色々活用できそうですね!
遊女のマニュアルなんて初めて聞きましたʕʘ‿ʘʔおもしろいな〜。これって、理由がないのにまた会いたくなる人って、一緒にいるときに自分をダメに思わなくても大丈夫な人だったのかなーって思いました。遊女の観察眼というか、人を見る目って、すごいですねぇ…。ううむ。すごい…。
なさじさん
汎用性高いですよねw
るんばさん
あれって突き詰めると「利他心」ってことなのかなと思います。
自分が好かれようとする利己心ではなく
自分が相手を好きになって尊重しようという利他心。
でも、それで金を引っ張ろうってんだから結局は利己心なんだけどw
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