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摂食嚥下障害とはなんですか


摂食嚥下障害とは


摂食は食べること、嚥下は飲み込みと言う意味になります。
つまり食べること・飲み込みに問題があることになります。


普段わたしたちは「食べ物」を目で認識し、そして口へ運び噛み砕いて飲み込むと言う動作をしています。
これらの動作は特に意識をすることもなく当たり前のように出来ます。



しかし病気や認知機能障害のところからこの動作を行うことが難しい場合があります。
眼の前に食事があっても、それが「食べ物」であると認識出来なかったり、口へ運ぶことも、噛み砕くことも、その砕いた物を飲み込むことも。


出来なくなってしまうことがあります。
この状態を摂食嚥下障害といいます。



その主な原因疾患


脳血管障害を伴った麻痺や神経症状、筋疾患、加齢による筋力低下などです。
摂食嚥下障害の大きな要因の1つが脳卒中。

原因疾患の約40%になります。


脳卒中になった人のうち急性期(病気になった状態がおおよそ2週間)の人で約30%の人に誤嚥が見られるそうです。
慢性期(病状が落ち着いてきた)までで誤嚥が残る人が約5%になるそうです。

約5%と聞くと少ない数字ですが、日本では約40万人の新たな脳卒中の人がいるので、年間にして約2万人の人が摂食嚥下障害が出ていることになるのです。



病気以外の原因


摂食嚥下障害は病気以外の部分が原因で起こることもあります。
それが、身体の衰弱や加齢に伴う嚥下(えんげ)障害です。その原因としては、

・サルコペニア(筋肉減少症とも。全身の筋肉と共に食べたり飲み込んだりするのに必要な筋肉まで失うことがあり、予防が大事)
・舌で押しつぶしたり、噛む力が弱くなり、食べ物を飲み込みやすい形にまとめる機能の低下
・歯が弱いこと
・残っている歯の数・義歯の不具合でも起こる
・唾液の質や量の変化
・飲み込む時のスピード
・喉仏の位置の低下
・無症候性脳梗塞(隠れ脳梗塞)の存在
・注意力や集中力の低下
・合併疾患や多くのお薬の副作用

と言う部分から起こりやすいです。



注意したいこと


摂食嚥下障害は、病気で身体の機能が低下している人、高齢である人、脳卒中などの後遺症のある人に見られます。

なので、家族や職員はこの症状が見られないか、よく観察しておくことが大事になってきます。

・食事中にむせることがある(特に水分でむせることが多くこのため水分を避けることに)
・食事中ではないのに突然むせることがある(ツバでむせている)
・飲み込んだ後も口の中に食べ物が残っている
・ご飯より麺類を好んだり、噛む力の低下や歯のトラブルで噛まなくて良いものを好む
・食事の後がらがら声になる
・体重が減った
・毎日飲んでいる薬を飲まなくなった
・水分を取りたがらない(排尿の回数や量の減少)
・発熱を繰り返す(誤嚥性肺炎の疑い)
・夜間も咳き込む

以上で見られる場合は医師に相談と診察を受けてもらうことをお勧めしたいと思います。


介護歴が約10年くらいの者です。これからの介護の未来とビジネスモデルについて色々思いあぐねています。介護の未来が明るものになるようにしていきたいと思っています。