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20200122-そんなこと

「そんなこと」が仮に事実なら、と論議することを躊躇う。そんなことに意味はないからだ。凶暴なエピソードが生活の隙を突いてやってくる。容赦なしに我々を引き摺り込まんと、マインドという怪物が顎を開いて待ち構える。目の前で威容を見せびらかす彼奴から目を離そうとするのは逆効果だ。しかし、逃げるなとは無茶苦茶言いやがる。誰だって引き波を足元に感じれば踵を返したくもなる。今や世帯の頭上に覆い被さった罵詈雑言のビッグウェーブは、そら浚ってやるぞと飛沫を上げて息巻いている。メラトニンはまだか!最も強力な回避を期待してゆっくりと白湯を飲み干す。強張って待ち受けようとも高波が実在の体を叩きつけることは決してないのだ。社会とのハイパーリンクが切れかけている。サーバーの維持費は嵩んでいく。コントロールできる感情はないと理解できていると思い込んでいる。いつの間にか動機を都合よくすり替えてしまった。こんな矮小な錯覚ですらも当然の機序で「そんなこと」だと言うのか。だとすれば人間は不可解で異常だ。猫でもよかったな。長い夜が明けてそんなことを思った。

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