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報酬が低いからこそ辞められない理由

前回の記事では、クラウドソーシングの二つの低単価ライティング案件に取り組んだ時の話をしました。

ライティング案件でもデータ入力でも、低単価ならさっさと終わらせるか、見切りをつけて辞めてしまえばいいのに・・・と思いますよね。

ですが、単価が低いからこそ途中で辞められなくなってしまうこともあるのです。

どうして報酬が低い仕事なのに見切りをつけられないのか、低単価ライティング案件の経験から自分なりに振り返ってみました。


元を取らなければならない、という心理が働く

新しい仕事が始まると、マニュアルや作業内容の確認など、覚えることがたくさん出てきますよね。

報酬が低ければ低いほど、作業を完了させるための労力は、受け取る報酬より大きくなっていきます。

もし高単価な仕事であれば、労力に見合うかそれ以上の報酬を受け取れるため、満足して仕事を完了できるわけです。

一方で報酬が低い案件は、報酬を受け取ったとしても労力に見合っていないため、なんとかこれまで自分がかけてきた時間と労力の元を取りたいと思います。

そういう心理状態なので、一つ仕事が終わって離れるチャンスが訪れても、残って次の契約をしてしまうんですね。

あんなに苦しんでようやく20記事を書き終えたのに、次の30記事の契約をしてしまうのです。


その先にある良い未来を想像してしまう

私はこのままこの案件を続けていけば、ライターとしてのスキルや知識、実績を獲得できると信じていました。

これは投資をしている時の考え方と少し似ているかもしれません。
「明日はもう少し相場が上がるんじゃないか」という期待から、いつまでも利益確定できず、どんどん損失が増えていく・・・みたいな。

頭で損切りは大切とわかっていても、誰も未来のことはわからないので、実際に決断するのは難しいですよね。

やはり人間は損をしたくない生き物なので、何かに見切りをつけるのは難しいです。


案件にコミットしてしまい、他の仕事ができない

低い報酬の案件を受けてしまったとしても、同時進行で他の高単価案件を探したらいいのでは?と思う方もいるでしょう。

なぜか不思議なことに、低単価案件の方に注力してしまうのです。

報酬が低い分、もっと頑張って成果を出さないといけない気持ちになります。
成果が出ないのは、努力が足りないからだと。

これまでかけてきた労力と時間という「借金」を背負っている状態なので、返済のために必死に働くことになります。
他の仕事をやっている場合ではありません。


結果的に私は見切りをつけて辞められたのですが、ドツボにはまっているうちは、なかなか抜け出せないものです。

ブラック企業に勤めて苦しんでいる人に「早く辞めればいいのに」と言っても仕方ない、という話をどこかで聞きましたが、近い状況だと思います。


次回は、今後また同じ状況にならないために、私が教訓として考えたことについてまとめたいと思います。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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