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【スタートアップを調べてみた!】Docusign:電子署名SaaS世界王者の成長戦略とは

世界で98万の顧客ベースを有するDocusign。我々のポッドキャストの中で米国の認知度は70%超と推測すると説明したが、同社によると海外シェアも74%と圧倒的。市場自体も成長過程であろう。日本ではシャチハタ(15年)や富士ゼロックス(20年)との事業提携を梃に事業拡大を図っている模様。

Docusignは電子署名から電子契約のプロセス全体に事業領域を広げる為、①契約準備、②契約実行、③契約管理の領域でも新サービスの投入を続けている。同社は、Sales ForceやSlackなど世界で活用されるSaaSサービスとの連携が進んでいる点を強みとして説明。

最近では、AIを活用した契約分析技術を有するSeal Software、監査対象の取引をリモートで完結できるLiveoak Technologies、ブロックチェーンを使った契約書の自動締結サービスを提供するClauseの買収等、事業領域を拡大する為のピース集めに注力している模様。今後のM&Aにも注目したい。

海外展開という観点では、ブラジル、独、仏、スイス、英、アイルランド、豪、日をFocus 8としている。契約プロセスは各国の法制度や文化を色濃く反映する為、地の利があると思われるが、他のSaaSとの連携やDocusign自体の提供価値拡大、事業提携を活用して市場シェアを拡大できるか注目したい。

例えば、日本では弁護士ドットコムのクラウドサインが8割を超えるトップシェアの模様。また、GMOサインやNINJA SIGN等の競合もある。Docusignは前述の通りの事業提携を梃に展開。導入事例としては三菱商事、JAL、LIXIL等、大企業での採用も相当数あり信頼性が高い印象。




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