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台湾の本たち

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台湾文学から爪の先ほど台湾に関わる本まで
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【社会科学】 台湾研究入門

【社会科学】 台湾研究入門

私的書評>「何でもある宝島」台湾を第一線で研究する地域研究者たちがいる。本書は、台湾という存在に関心を抱いた者すべてに開かれた入門書といえよう。台湾の歴史・政治・社会・文化を理解する上で重要なキーワードをわかりやすく解説している。日台の若手からベテランまで、多様な研究者が参画している点も評価できる。「台湾とは何か」という問いに多角的な視点で当たってみたい人におすすめ。巻末の用語集も必見。

気にな

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【台湾文学】 バナナボート

【台湾文学】 バナナボート

バナナボート 〜台湾文学への招待〜
シリーズ:発見と冒険の中国文学⑥
著者:白先勇、張系国 他
監修者:山口守
訳者:野間信幸、下村作次郎、澤井律之、山内一恵
発行者:蓮見清一
発行所:JICC出版局
初版:1991年9月10日

戦後台湾文学が9作品、収録されている一冊。

*2021.8.25読了。台湾文学館にて。

1.読書のヒント
2.ネタバレなしの作品紹介
 鍾理和「故郷」
 白先勇「永

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【伝記】100歳の台湾人革命家・史明 自伝 理想はいつだって煌めいて、敗北はどこか懐かしい

【伝記】100歳の台湾人革命家・史明 自伝 理想はいつだって煌めいて、敗北はどこか懐かしい

現実は小説よりも、、、衝撃の伝記

「革命家」と呼ばれる人物って一体どんな方なんだろうと思いつつ、本書を手にとった。
表紙のイラストは、とても迫力がある。

読み始めると最後までとまらなくなる。
そんな、ジェットコースター・ノンフィクション。

この本で、史明さんをはじめて知った。

台湾人に史明さんのことを話すと、
「え、あのひと歴史上の人物だと思ってた。まだ生きてるの?」
と言われた。

元総

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