漫画ハイキュー‼︎から学ぶ

東京オリンピックの開会式だったはずの日の、数日前に、ハイキュー‼︎の本誌連載は終わった。
いつから読んでたのか、なんで読み始めたのか、全く思い出せないが、連載中に出会えて良かったマンガのひとつである。

ただの部活青春物語ではない。

登場人物たちはもちろん、成長していく。その姿を見て感動する。それは、間違いない。最初は、というか途中までは、スポーツ漫画の醍醐味であるチームとしての成長や努力の美しさ、汗と涙の結晶を描く漫画として読んでいた。それだけでも素晴らしい漫画であることは間違いない。

でも、それだけではなかった。それだけではなかったことに、終盤気付かされて毎週泣くはめになった。なんなんだ、まったく。

君たちの何もここで終わらない
これからも何だってできる
‼︎!
42巻第369話 武田一鉄

監督の武ちゃんはバレーは素人だし、先生としてもまだ若い感じ。なのに、試合に負けたあとに、なんでこんなことが言えるのだろう。人格の形成が仕事だとしても、なかなか言えることじゃない。というか、スポーツ漫画でこんなこと言えるのがすごい。

試合に負けたときの武ちゃんの名ゼリフ、まだある。大好きなやつ。

〝負け〟は弱さの証明ですか?
君達にとって〝負け〟は
試練なんじゃないですか?
地に這いつくばった後
また立って歩けるのかという
君達がそこに這いつくばったままならば
それこそが弱さの証明です
8巻第69話 武田一鉄

これも最初に見たとき、武ちゃんは仙人かと思った。青葉城西に、及川さんに負けた、あの試合のとき。負けることが糧になることは、経験則で知っている。だけど、消化不良になることの方が多いと思う。でも、この言葉を知っていれば、負けが負けで終わらないことに気付ける。起き上がるきっかけになる。負けを怖がって挑戦しない現代っ子に、伝えていきたい言葉。

バレーは繋ぐ。ボールを、人を、縁を。

「バレーボール(排球)」
コート中央のネットを挟んで
2チームでボールを打ち合う
ボールを落としてはいけない
持ってもいけない
3度のボレーで
攻撃へと
〝繋ぐ〟球技である
1巻第1話

バレーはボールを繋ぐ球技。でも、ハイキュー‼︎がつないだのは、ボールだけじゃなかった。チームメイト。因縁の相手。師匠と弟子。試合で芽生えた友情。選手とマネージャー。監督とコーチ。プレイヤーと応援。現在と将来。

ハイキュー‼︎のキャラはみんなが生きてる。サブキャラがサブじゃない。それぞれが、バレーを通して自分なりに考え、過去から学び、成長していく。黒尾さんの卒業後を知って、号泣ですわ。黒尾推しではなかったのに…

こうやって、全部つながってるんだなと最終章に入って気づかされ、感動が色濃くなる。ずっと好きな漫画だったけど、一生手放せなくなった。

語りたいけど語り始めるとなかなかまとめられないので、これはここまで。また書きたいことは、次のnoteに書くとする。

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