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実験のお供にトリス #00076

バイオ実験では、試薬のpHを一定に保っておくことが非常に重要です。特に酵素を用いる実験では重要。なぜかというと、酵素には個々の酵素が最大限に力を発揮するpHが存在するからです(至適pH)。自分の実験にはどんなpHが最適なのかを把握したうえで、そのpHで最大限に緩衝作用を示す緩衝液を選択するのが大事なのです。何となく実験室においてあるバッファーを使ってはダメですよ🙅(中富)

 今回の主役は『トリス(正式名称:トリスヒドロキシメチルアミノメタン)』です。トリスを用いた緩衝液は、トリス塩酸塩(Tris-HCl)、トリス酢酸EDTA(TAE)、トリスホウ酸EDTA(TBE)等があります。トリスは非常に強い緩衝作用を示し、安価であることから、様々な実験で多く用いられます。

00:40 今回のテーマはトリス!
01:50 トリスの正式名称
02:44 トリスの緩衝作用
04:12 トリス使用時の注意点
06:02 トリス塩酸緩衝液
08:50 トリスを用いたその他の緩衝液

補足・訂正

 動画でのトリス塩酸緩衝液の説明のところで、なぜ酸に「塩酸」を使うの?という質問がありましたが、塩酸がよく使われる明確な理由は調べてもよく分かりませんでした。ただ、塩酸ではなくマレイン酸を用いる「トリスマレイン酸緩衝液」ってのもあるそうです。知らなかった…!!


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