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ジャニーズだって、今を生きている

ジャニーズの人たちがどんどん辞めていくのを見て、「それもわかるなぁ」と思ったのはいつからだろうか。


小学校高学年か中学生ぐらいからジャニーズにハマり出して、早10年。自分の中で、時代の変化と共に、彼らへの見方が変わっていったことに気づいた。


わたしがジャニーズにハマりだしたのは、いわゆる「ジャニーズJr.黄金期」といわれた人たちが続々とデビューしてから。嵐、NEWS、関ジャニ∞、KAT-TUNあたり。


次第に、赤西仁を始めとして、田口淳之介、渋谷すばる、錦戸亮、最近だと手越祐也と続々と辞めていく。まさか関ジャニ∞が5人に、KAT-TUNが3人に、NEWSが3人になるなんて、あの当時は全く想像もしていなかった。昔の動画を見ると、「あゝ、かつての青春よ」と嘆く反面、「あゝ、やっぱり人間だなぁ」とも思う。


彼らがグループやジャニーズを辞めた多くの理由として、「一つの場に留まらず、広い世界を見て、挑戦したい」という気持ちがあること。


世間一般の人にだって通ずるところはあるはずだ。1つのキャリアステップとしての「転職」。特に「個の時代」と言われる今だからこそ。


ジャニーズだって同じだ。株式会社ジャニーズ事務所という一社に勤めたあと、次のキャリアへと踏み出していっている。


でも、彼らは人として当たり前のことだと思って辞めると、世間から批判を浴びてしまう。仲間を見捨てただとか。日本の集団主義だったり出る杭は打たれるだったり、「個の時代」と言われる中でもまだまだそんな文化が根付いているんだなぁと思う。


NEWSに所属していた手越くんが、記者会見を自ら開いたことに興味本位で見てみたが、「自分にはやりたいことがいっぱいあって、ジャニーズにいるだけではできないこともやりたい」というようなことを言っていた。この言葉には今を生きるわたしたちとの親近感を感じる。


しかし、ここでまた世間がざわつく。「どうせうまくいかない」「ジャニーズにいればいいのに」。確かに、グループというブランドがなくなってからは、かつての人気は出ないかもしれない。あの山Pですら、NEWSを抜けてからはソロのCDでオリコン1位が取れない時期もあった。


でも、彼らが求めているのはジャニーズでいる時のようにたくさんの人から好かれ、大きい舞台に立てればそれでいいのだろうか。本質的な幸せはたくさんの人から評価されることじゃない。


辞めた人たちを見ていると、本音を包み隠さず、今まで言えなかったからこその、開放感を感じる。「ようやく、今の時代を生きれるようになった」と言わんばかりに。


大手に勤め、終身雇用が評価される時代はもう終わった。続けることだけが全てじゃない。世間的に評価されるようなことだけが全てじゃない。そして、「自分らしく生きたい」という欲求は誰しもあるんだと気づいた。


ジャニーズだって、時代の変化を感じ、その中で共に生きている。そう思えるようになる日が来るとは、わたしも大人になったもんだ。

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