第99回全国高等学校ラグビーフットボール大会準々決勝を見て

今日は、第99回全国高等学校ラグビーフットボール大会準々決勝の4試合を見た感想を書こうと思います。

まずは、第一試合の
「流通経済大学付属柏高等学校×東福岡高等学校」
の試合についてです。
CTBの位置に立つ選手(CTBの選手ではないときがあった。)からのフラットなロングパスでタッチライン際の選手の走力を生かしていました。
今そこにあるスペースを生かしたり、1v1の状態を生かしたり、そこの優位性を生かしていたと思います。
さらには、BDからボールを最初に受けるFWのポッドの突破力も素晴らしかったと思います。
ポイントを作りに行くのではなく、突破をしていたことが印象的でした。
その3人が広く立つことで相手DFを広げて、1v1の状態を作り出していたから突破できたのだと思いました。
自らの強みである、「1v1での優位性」を生かして試合を進めていたと思います。

次に、第二試合の
「県立御所実業高等学校×東海大学付属大阪仰星高等学校」
の試合についてです。
両チームとも、グラウンドの横幅いっぱいに選手を配置して、ボールをよく動かしたのですが・・・何となく、濃淡がないように感じました。
もしかしたら、それだけDFが良かったということなのかもしれません。
お互いのDFの圧力が良かったから、双方のATの良さを消していたのかもしれません。
双方のATが、ただただリサイクルをさせられていたように見えたような気がしました。
ATがどうのというよりも、DFが素晴らしい試合だったということだと思います。
前に出ること、タックルのインパクト、その後のリフォーム、それぞれが素晴らしかったということですね。
試合終了間際の数分間は、その証拠だったと思います。

そして、第三試合の
「大阪桐蔭高等学校×桐蔭学園高等学校」
の試合についてです。
桐蔭学園のラグビー勘と言いますか、ラグビーナレッジと言いますか、そういったものが光った試合だったと思います。
ここを攻めたら、こうなる。
このタイミングでBDに仕掛けたら、ボールを取ることができる。
こんな文字にできるようなものではないかもしれません。
練習の上に、鍛錬を重ねて、身体化されたものだと思います。
それが、試合の随所に見られた一戦だったと思います。

最後に、第四試合の
「京都成章高等学校×常翔学園高等学校」
の試合についてです。
ボールがよく動きましたし、コンタクトが激しかった試合だと思います。
攻守の入れ替えが多かったのは・・・ちょっとプレーに雑なところがあったからかと思います。
プレーに50:50な部分が多かったと思います。
一つのパスにしても、一つのタックルにしても、不確実なものが多かったと思います。
とはいえ、夢中になって試合を見ていました。
一つのプレーに対する思いに、プレーの精度は関係ありません。
否、もしかしたら・・・プレーに対する情熱が溢れたから、あのような試合展開になったのでしょう。
一日に4試合も見ると最後はだらけてしまうのですが・・・最後の最後に、いい試合を見せていただきました。

ということで、明後日の準決勝に進んだチームが決まりました。
そして、抽選の結果対戦相手も決まりました。
「常翔学園高等学校×県立御所実業高等学校」
「桐蔭学園高等学校×東福岡高等学校」
両方の試合とも楽しみな一戦ですね。
お正月休み最後の日、とても楽しみな一日になりそうです。

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