【高校物理】力学分野 「特講 連結2物体問題」
「連結2物体問題」
2つの物体が軽い糸で結ばれたり,軽い棒で結ばれたり,
軽いばねで結ばれたり…,
(連結と呼ぶにはちょっと…という問題もありますが(笑))
そして,その2物体にさまざまな運動をさせます。
大学入試問題を調べてみると,
バラエティに富んだ「連結2物体問題」が次々と見つけられます。
それらを解いていくと…,
力学のテーマが全部そろっているのではないか,
と私は思うようになりました。
分類してみると…,
2次・私大入試の前に「力学」を総復習したい者にとって良い教材になる!
と確信し,この「特講 連結2物体問題」をつくりました。
是非,紙と鉛筆(シャーペン)を用意し,
自分で図を描きながら解いてみてください!
(図を描かず力学ができるようになった生徒を私は見たことがありません)
【解答・解説】は,問題解説がメインですが,
別解や補足,そしてその問題の背景をできるだけ入れて,
さまざまな角度から問題にアプローチできるようにしました。
【特講「連結2物体問題」その1】
東京工業大学(1988年) 過去問解説
「運動量と力積の関係」は,
鉛直方向には,非常に短い時間(重力の力積が無視できるくらい)で
考えることが多いと思います。
この問題ももちろんその立場で解くことができますが,
少し視野を広げてこの現象を眺めてみてください。
新たな発見があると思います。
【二次・私大対策1】力学
— マナ物理 (@manabu_physics) January 17, 2022
特講「連結2物体問題」その1
今月いっぱい「連結された2物体の運動」を扱っていきます。この特講を通して「力学のすべてのテーマをおさえていく」という新しい試みです。 走りながら『武器』をそろえていこう!
添付ファイル(3枚)は東京工業大学(1988年)の過去問です。 pic.twitter.com/on3NZwGf9s
【二次・私大対策1】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 17, 2022
(解答・解説)
「運動量と力積の関係」は,運動量保存則以上に重要な関係式です。別解では,かなづちで打撃を与える直前と直後とでこの関係式を立てました(このとき 重力は撃力ではないので,重力による力積は無視)が,この関係式は短い時間でのみ成り立つわけではありません。 pic.twitter.com/kYjEgZCRth
【特講「連結2物体問題」その2】
東京大学(2011年) 過去問解説
「こんな単純な物体で,これだけ様々な問いがつくれるなんて」
この年の私の教え子(合格者)の感想(感動コメント?)です。
東京大学は,連結2物体問題を,この4年後にも出題して,
「異なるアプローチはまだまだ存在する!」
ということを示してくれました。→ 「その8」参照
【二次・私大対策2】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 18, 2022
特講「連結2物体問題」その2
添付ファイル(4枚)は東京大学(2011年)の過去問です。問題文に「運動量」とあれば,運動量に注目して「運動量保存則」の可能性を探ることができます。しかしそういう物理量が書かれていない場合,「保存する物理量はあるのか」から考えます。 pic.twitter.com/rod6nLQMw6
【二次・私大対策2】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 18, 2022
(解答・解説)
この問題,うまくつくられています。
物体Aが壁に接触しているとき,壁から受ける力積に注意をしよう(これは外力による力積です)。
α と β の大小関係は分かりますか? (補足)として,最終ページに考え方を載せておきました(概算の練習)。参考にしてください。 pic.twitter.com/XsZLzDpXkF
【特講「連結2物体問題」その3】
京都大学(1998年) 過去問解説
動摩擦力がかかっている(動摩擦力が負の仕事をする)のに,
なぜエネルギー保存則が成り立つのでしょうか。
→ それは,車を一定速度 𝑽 で引っ張り続けているからです。
(物体系に正の仕事をしているのです)
この現象は,「摩擦のあるベルト上での単振動」と似ています。
この機会に,両方ともマスターしましょう!
【二次・私大対策3】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 19, 2022
特講「連結2物体問題」その3
添付ファイル(4枚)は京都大学(1998年)の過去問です。動摩擦力がかかる場合の単振動の問題なのですが,「エネルギー保存則を立てて問題を解く」という誘導になっています。どういう「からくり」があるのか,慎重に解いてみてください。 pic.twitter.com/CNl4FKz55c
【二次・私大対策3】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 19, 2022
(解答・解説)
解説の中で,文中にあるエネルギー保存則を導いておきました。少し技巧的(結果を知っている前提での式変形)ですが,式を追ってみてください。
この問題の理解には,下の立教大学「摩擦のあるベルト上での運動」が参考になると思います。https://t.co/bRIDPeJGMn pic.twitter.com/jjtWNeHNqT
【特講「連結2物体問題」その4】
筑波大学(2016年) 過去問解説
座標系の選択のしかたで,物体の運動の複雑さが大きく変わります。
座標系の性質によって,考慮すべきことが変わってきます。
筑波大学は誘導を入れつつ,問うべきところはしっかり問うています。
【二次・私大対策4】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 21, 2022
特講「連結2物体問題」その4
添付ファイル(4枚)は筑波大学(2016年)の過去問です。床から見た運動(静止系 慣性系),台から見た運動(#非慣性系),重心から見た運動(#重心系 慣性系)のどれを選択するのか,またその間の関係にも注目します。絵を描きながら考えよう! pic.twitter.com/DH6WtKgV2g
【二次・私大対策4】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 21, 2022
(解答・解説)
最後の問7はいろいろな考え方があります。私の解説では,常に(台から全体の重心までの距離):(全体の重心から小球までの距離)= 𝒎:𝑴(質量の逆比)となっているので,重心から見た単振動の振幅についてもこの比が成り立っていることを利用しました。 pic.twitter.com/obhlbLJLsd
このレベルの問題(筑波大・千葉大・新潟大・横浜市大など)を
全分野集めれば,非常に良い(教育的な)問題集ができるのではないか,
と思っているのは私だけでしょうか。
⇒ いや, 笠原邦彦さんがいました!
【特講「連結2物体問題」その5】
早稲田大学理工学部(2016年) 過去問解説
・受験生があまり知らない物理量(換算質量)を導入する
・なじみのないギリシャ文字( ξ や η など)を使う
・2つの見方(観測者や座標系の変更)をしなければならない
これは,出題者が「受験生を惑わせるとき」によく使う手です。
対策としては,
・必要なことは問題文に書いてあるので,それにしたがう
これに尽きます。
あとは,ギリシャ文字を練習するというのはいいかもしれません。
「ο」(オミクロン) がギリシャ文字って知ってました?
私が個人的に期待しているのは,
「ω」(オメガ) と「𝒘」(ダブリュー) が混在した入試問題です。
「τ」(タウ) と「𝒕」(ティー)もエエなぁ。
ちなみに,「ρ」(ロー) と「𝒑」(ピー) が混在する入試問題は実在します。
密度ρと圧力 𝒑 なのですが,Δρ とΔ𝒑 が両方出てきて…という問題でした。
(2014年の順天堂大学のⅠ第3問の熱力学問題です)
【二次・私大対策5】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 23, 2022
特講「連結2物体問題」その5
(問題)①
添付ファイル(6枚)は早稲田大学理工学部(2016年)の過去問です。物理・化学の2科目で120分なので,この問題は20分で解かなければなりません(無理!)。とりあえず20分で問10まで解くことを目指してください。問11は解けなくていい。 pic.twitter.com/KrtCRYKa6l
【二次・私大対策5】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 23, 2022
(問題)②
添付ファイルの(通算)7枚目と8枚目は,問8で登場するある物理量の補足説明をしました。問題を解いたあとに読んでみてください。この物理量が気になった(興味を覚えた)人は,「(その物理量名)特講」とグーグルで検索してみよう。noteとYouTubeの私が出てきます(笑) pic.twitter.com/bavlTKlxAV
【二次・私大対策5】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 23, 2022
(解答・解説)①
問11は,私は「2質点+ばね」の物体系を考え,弾性エネルギーを入れましたが,反論は出てくるやろね。しかしそもそも「質点の力学的エネルギー」という言い方がおかしい。厳密な話をすると,「重力による位置エネルギー」は「重力場」に蓄えられているんです。 pic.twitter.com/suyPHSKEWL
【二次・私大対策5】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 23, 2022
(解答・解説)②
添付ファイルには入れませんでしたが,数年前「角川パーフェクト過去問シリーズ 早稲田大学」という過去問解説本がありました。その本では問11の解説は,力学的エネルギーの総和から,ばねが最も縮んだ時の弾性エネルギーを引くというものでした…マジか?! pic.twitter.com/Hhy7gEeYZh
入試問題で「換算質量」が扱われた他の例
【「換算質量」に興味を覚えた人へ 】
毎年,私は(力学分野を終えた)高校3年生に
「特講 換算質量」という講習を行っています。
「換算質量」の知識は受験に必須ではありませんが,
「こんな見方もある」ということを伝えるには最適な教材だ
と感じています。
動画もあります。換算質量の導出から行っています。
【特講「連結2物体問題」その6】
中央大学(2002年) 過去問解説
ばねでつながれた連結2物体が鉛直に落下するタイプの2問目。
ただし今回は,下の物体Bは床と「完全非弾性衝突」をします。
それならば,
この「ばね質量系」は,衝突後はね上がらないのではないか,
と思ってしまいますが,はね上がることがあるのです。
なぜでしょうか。
誘導はありますが,
どの物体系に注目をするのか,立式をする際に見極めてください。
【二次・私大対策6】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 25, 2022
特講「連結2物体問題」その6
添付ファイル(4枚)は,中央大学(2002年)の過去問です。誘導にしたがって解くのですが,どの物体系に注目しているのかを常に考えながら立式しよう。もう少し問題文中のヒントを少なくして,何が起こるのかを答えさせても面白いと思うんやけど…。 pic.twitter.com/3Ih5GkW6tK
【二次・私大対策6】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 25, 2022
(解答・解説)
「離陸」の条件式は,抗力が0となるのときの「力のつり合い」。私たちが跳び上がるときにも同じようなことが起こってます。足の筋肉が収縮することによる弾性エネルギーが運動エネルギーに変わって… 弘前大の問題が思い出されます(笑)https://t.co/07JgSSstL0 pic.twitter.com/hwhJ7nB2Zm
【 単振動問題をさらに解きたい人へ 】
過去の大学入試問題や古い物理問題集の中から,
・ 単振動の基本を復習できる問題(勉強になる問題)
・ 設定が面白い問題
・ 受験生がひっかかりそうな問題
・ 実はこの問題の背景には…という問題
・ 解いていて楽しい問題
に該当する問題を,私の独断と偏見で選び,時には改題を施し,
Twitter で発信したものをまとめました。
【特講「連結2物体問題」その7】
九州大学(2002年) 過去問解説
「相対運動」を苦手としている人が多くなってきていると感じます。
これは,他者目線で物事が見られなくなってきていること
の表れなのではないかと私は危惧しています。
「重心からみる」
「一方の物体にのって,もう一方の物体の運動をみる」
これらは君たちを困らせるための設定ではなく,
そこからみて運動を記述すると,
ものすごく簡単な式で表されるからです。
【二次・私大対策7】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 26, 2022
特講「連結2物体問題」その7
添付ファイル(4枚)は九州大学(2002年)の過去問です。重心に対する物体の相対運動。誘導がていねいなのでそれに従っていけばいいのですが,重心から見た相対速度から(静止系から見た)速度を求めるときに符号でひっかかる者が多い。慎重に解こう。 pic.twitter.com/ST2NOUvBpg
【二次・私大対策7】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 26, 2022
(解答・解説)
sinθかcosθかを見極めるのが苦手な人は,図2や図3のようにθを45°っぽく描くのではなく,20°~30°程度に描きなおすことを勧めます。すると,「とがった方がθ」と分かるので,sinとcosを逆にする間違いが少なくなります。どうすればミスが減らせるかを考えよう。 pic.twitter.com/u0G0GrWOmN
【特講「連結2物体問題」その8】
東京大学(2015年) 過去問解説
「連結2物体問題」で,力学の主要事項をすべてカバーできる
と私が確信するきっかけになった問題です。
東大は,この4年前にも「連結2物体問題」を出題しています。
→ 「その2」参照
静止系から重心系へ,そして静止系にもどります。
これからの入試物理は,「視点の移動」がポイントになってきます。
【二次・私大対策8】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 27, 2022
特講「連結2物体問題」その8
添付ファイル(4枚)は東京大学(2015年)の過去問です。前回の九州大学に引き続いて重心から見た小球の相対運動の問題ですが,一歩踏み込んで,運動方程式を立てます。そして最後は,重心系での運動をもとにして,静止系での変位を求めさせます。 pic.twitter.com/FrsMKCDo7b
【二次・私大対策8】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 27, 2022
(解答・解説)
Ⅱは結局,重心系で見ると小球は「無重量状態」なのです。重心が自由落下するために,重力が慣性力で打ち消されるタイプの問題はたまに見かけます。ばねの単振動と絡めた問題(#重心系)を下にあげておきます。参考にしてください。https://t.co/IodcjsAzc0 pic.twitter.com/GoVDT84CKy
【特講「連結2物体問題」その9】
東京大学(1997年) 過去問解説
「衝突」は,2物体が連結されているとなかなか難しいのですが,
東大は,台に針金をつけ,穴のあいた小球を通すことで,
「連結」されてように見える2物体の衝突問題としました。
この「針金」は小球の運動に制限を与えます。
そこで「束縛条件」が生じるのですが,
結局,「針金」の働きは「斜面」と同じであることに気づきます。
【二次・私大対策9】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 28, 2022
特講「連結2物体問題」その9
添付ファイル(4枚)は東京大学(1997年)の過去問。「物体の衝突と相対運動」がテーマ。今回の問題は厳密には「連結」とはよべませんが…。2物体の運動量の和が0のとき「2物体の運動エネルギーの比」がどうなるかを知っていると,計算が楽です。 pic.twitter.com/Y14EAXxYag
【二次・私大対策9】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 28, 2022
(解答・解説)
今回の問題で「力学的エネルギー保存則」が成り立つのは,「小球が針金に沿って滑り落ちる」という「束縛条件」が成り立っているから。またⅣで,小球がB点を過ぎて針金のカーブに沿った曲線運動を始めた瞬間,加速度は急激に変化する(ただしBCは非常に小さい)。 pic.twitter.com/oOCjkBL2es
【特講「連結2物体問題」その10】
東北大学後期日程(2019年) 過去問解説
厳密にいえば,この問題は高校範囲外です。
「剛体の回転運動の運動方程式」が必要になってくる問題です。
質量のない棒は,回転のしにくさ(慣性モーメント)が0と考えます。
すなわち,「力のモーメントの和が0」なのです(高校範囲外です)。
東北大学は,「力のモーメントの和が0」と文中で言い切って,
なんとか問題を解かせていますが,
「質量のない棒 ⇒ 力のモーメントの和が0」という事実
を知っていないと解けない入試問題も存在します。
個人的に私はそういう出題はすべきではないと考えています。
【二次・私大対策10】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 31, 2022
特講「連結2物体問題」その10
(問題)①
添付ファイル(7枚)は東北大学後期日程(2019年)の過去問。「剛体振り子」の問題。本来は高校範囲外なのですが,ヒントでギリギリ高校範囲内におさめています(不満は残りますが)。誘導がしっかりしているので,それに従ってください。 pic.twitter.com/RW6zV7BCli
【二次・私大対策10】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 31, 2022
(問題)②
添付ファイル8枚目に「マナブ注」をつけておきました。実はこの問題は,ヒントがなければ「アウト」です。剛体の回転運動の運動方程式が必要になり,「角加速度」という舌を噛みそうな物理量も登場する(笑) この辺の話は大学に入ってから学んでください。楽しいよ。 pic.twitter.com/XmJ8CkbWAK
【二次・私大対策10】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 31, 2022
(解答・解説)
こんなところにも「束縛条件」が入ってきます(図から明らかなのですが…)。他に気をつけるべき束縛条件は,「差動滑車」です。半径の異なる滑車が一つの軸のまわりを回るので,それぞれの滑車にかけられた物体の変位の比は半径の比になります(加速度も同様)。 pic.twitter.com/LRxaIDOkMH
【 束縛条件を基本から学びたい人へ 】
「束縛条件」の基本から応用までをまとめました。
講義(7講)&例題を終えた後,
実戦問題,チャレンジ問題,卒業問題へと進んでいく間に,
束縛条件がマスターできるという構成になっています。
動画もあります。束縛条件の基本事項から説明しています。
【特講「連結2物体問題」その11】
京都大学(1990年) 過去問解説
誘導穴埋め問題は,
指定された文字を使って次々と数式で表すことはできるのですが,
その操作が何を意味するのか,
を受験生が考えることが抜けてちてしまう可能性があります。
この京大の問題はその典型です。
その結論は結局何を意味するのかを一度考えてみてほしいと思います。
⇒ ツイートの添付ファイル(最終ページ)の中の「補足」で説明しました。
【二次・私大対策11】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 31, 2022
特講「連結2物体問題」その11
添付ファイル(4枚)は京都大学(1990年)の過去問。京大頻出の「微小変化」および「近似公式」の練習。問題文にも書いてあるけど,近似には2種類あります。近似公式を使う&2次以上の項を無視する。
(1)の結論が何を意味するのか,考えてみよう! pic.twitter.com/LxuZjsK0Ob
【二次・私大対策11】
— マナ物理 (@manabu_physics) January 31, 2022
(解答・解説)
誘導にのれば解けるのですが,誘導にのっているだけでは何をしているのかが分かりにくいと思います。実はこの問題で 中心力しか働かないときには面積速度が一定であること,すなわち「面積速度一定の法則」を証明しているのです(「補足」で説明しておきました)。 pic.twitter.com/yJPEnizXyE
【特講「連結2物体問題」その12】
中央大学(2012年) 過去問解説
物理の応用例として,
「遠くにある星の質量を推定する問題」を取り上げました。
「連星の問題」は入試でたまに見られますが,
ほとんどの問題は,
「2つの星の重心のまわりを円運動している」
という事実を示した上で,
誘導形式で問うてきます。
ただし,その「事実」を発見させる問題もあります(2006年東京大学)。
「万有引力の法則」は,
ニュートンにより「ケプラーの第3法則」から導かれました。
この問題では,その導出を逆にたどっていきます。
⇒ (補足)で説明しておきました。
【二次・私大対策12】
— マナ物理 (@manabu_physics) February 1, 2022
特講「連結2物体問題」その12
添付ファイル(4枚)は中央大学(2012年)の過去問。連星の問題は入試でたまに取り上げられます。特別な知識は必要なく,誘導に従うだけ。後半の計算は有効数字に注意。
ん!? どこが「連結」されているかって? 図を見て(笑) お互い万有引力で…(-_-; pic.twitter.com/C3LY7fW1jX
【二次・私大対策12】
— マナ物理 (@manabu_physics) February 1, 2022
(解答・解説)
問2はなかなか興味深い関係式です。連星の質量の和は,「星間距離と公転周期を測定すれば求められる」ということです。星間距離と公転周期の関係式…,「ケプラーの第3法則」につながります。
最後に「換算質量」に言及しておきましたが,完全に趣味の世界…。 pic.twitter.com/gIfpM62ngk
【 万有引力問題をさらに解きたい人へ 】
まだまだ問題数は少ないですが,興味深い問題を集めてみました。
少しレベルが高い問題が並んでいますが,腕試しにどうぞ。
以上です。
本番で力が出し切れることを祈っています。
マナブ
< 追 伸 >
【受験生へ】
— マナ物理 (@manabu_physics) February 25, 2021
好きな言葉をひとつ
The road to success is always under construction.
(マナブ訳: 完璧は目指さんでエエよ)
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