鶴ケ谷典俊

合同会社manabico。株式会社ワークシフト研究所 講師・研究員。慶應義塾大学大学院…

鶴ケ谷典俊

合同会社manabico。株式会社ワークシフト研究所 講師・研究員。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修了(MBA) ケースメソッド型セミナーの教材開発・授業設計・授業運営を担当。

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  • 訪問看護経営・マネジメント勉強会マガジン

    • 14本

    訪問看護経営・マネジメント勉強会の会員向けマガジンです

記事一覧

経営数字との付き合い方(5)ー利益の分析ー

 前々回では売上高の分析を、そして前回は費用の分析について考えてきました。今回は売上高と費用の分析をセットで行うことで、売上高ー費用で算出される利益の分析につい…

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経営数字との付き合い方(4)ー費用の分析ー

前回は、訪問看護ステーション経営における売上高について分析をしました。  売上高を様々な角度から分析することで、自ステーションの状態がどのようなものであるかがわ…

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オンラインのケースメソッド型セミナーで講師がzoomから落ちてしまった時の対応

 そもそもzoomから落ちてしまわないようにするのが一番大事です。  しかし、PCトラブルでzoomから落ちてまった時の対応方法を準備しておくことは有益であると思います。 …

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経営数字との付き合い方(3)ー売上高の分析ー

 前回、ここでいう経営数字とは以下のような意味があるという話をしました。  訪問看護というサービスを提供するために、人・物・お金・情報・知識などなどをどこかから…

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経営数字との付き合い方(2)ー経営数字とは何かー

数字が苦手な人が多い?  数字というのはみなさんが毎日目にしているものであると思います。例えば、時計で今何時か見ますし、買い物をすればお金を払います。体温計で熱…

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ケースメソッド型セミナーの最中に講師が”思いついて”しまった場合にどうするのか

ケースメソッド型セミナーは参加者の発言によって形作られます。そのため、ある参加者の発言から講師が”思いついて”しまうこともあります。こんな時、講師としては思いつ…

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経営数字との付き合い方(1) ー自己紹介ー

今回は自己紹介なので記事全文が無料で読むことができます。 合同会社manabicoの鶴ケ谷典俊といいます。弊社ではケースメソッド型セミナーの企画から実施までを担当してい…

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発言が出ない時のケースメソッド型セミナーをしている時の講師の心境

ケースメソッド型セミナーは参加者の発言がなければ成り立ちません。講師経験が少なかった時、教室がシーンとしてしまった際の焦りは計り知れないものがありました。背中に…

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ケースメソッド型セミナーを準備するときに最初に考えること:参加者を知ること

ケースメソッド型セミナーに必要な3つの要素は参加者とケースと講師です。セミナーを準備するにあたって、どの要素を起点に考えはじめるかというと私の場合は参加者です。…

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ケースメソッド型セミナーで参加者が怒り出してしまった時に講師はどのように挽回すれば良いのか

ケースメソッド型セミナーの場合、基本的に挽回は不可能です。議論には流れがありますので、そうなってしまった場合の対応策は非常に限られてしまします。 レクチャー型に…

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ケースメソッド型セミナーでたくさんの手が上がった時、誰を指名するのか

ケースメソッド型セミナーは発言がなければ始まりませんので、発言を求めての挙手はとてもありがたいものです。たくさんの手が上がった時に誰を指名するかについての私のや…

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ケースメソッドで教えることがそこそこ安定してできるようになったタイミングはどんな時だったのか

ケースメソッド型セミナーの講師をするようになって最初の頃、私はたくさんの失敗をしています。失敗談については別の記事にゆずるとして、そこそこ安定して講師をすること…

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オンラインで行うケースメソッド型セミナーで使用するケースを作成するときに気をつけていること

ケースを作成するときは、教育目的と議論を通して獲得してほしいことを考えるのは大前提です。私の場合、この大前提を踏まえて3つくらい気を付けていることがあります。 …

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オンラインでケースメソッド型セミナーをするときに事前に確認しておくこと:機器編

対面の時は事前の確認は会場についてでしたが、オンラインの場合は機器の確認が必要になります。私の場合だとオンラインでケースメソッド型セミナーをするときに事前に機器…

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対面でケースメソッド型セミナーをするときに事前に確認しておくこと:会場編

私の場合だと対面でケースメソッド型セミナーをするときに事前に会場を確認しておくポイントは以下の通りです。 時計の位置 講師が参加者側に向いたときよく見える位置に…

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オンラインでのケースメソッド型セミナーに必要なたったひとつのもの:Noteshelf

対面でのセミナーと比較すると、オンラインでケースメソッド型セミナーを行うときに問題になることは色々とあります。一番悩ましいのは「板書」です。実際に自分の後ろにホ…

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経営数字との付き合い方(5)ー利益の分析ー

経営数字との付き合い方(5)ー利益の分析ー

 前々回では売上高の分析を、そして前回は費用の分析について考えてきました。今回は売上高と費用の分析をセットで行うことで、売上高ー費用で算出される利益の分析について考えていきます。

利益という経営数字は何から出来上がっているのか

 利益は、売上高から費用を引いた残りのことです。利益は翌年以降の投資に使えたりします。税金もこの利益から支払われます(厳密には違いますが、おおよそとしてはこのくらいの理

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経営数字との付き合い方(4)ー費用の分析ー

経営数字との付き合い方(4)ー費用の分析ー

前回は、訪問看護ステーション経営における売上高について分析をしました。

 売上高を様々な角度から分析することで、自ステーションの状態がどのようなものであるかがわかりますし、また、今後どのようにすべきかのヒントを得ることができます。

 しかし、訪問看護ステーション経営において、売上高だけを見ていればいいかというとそうではありません。費用についても考える必要があります。

 そこで今回は売上高とセ

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 オンラインのケースメソッド型セミナーで講師がzoomから落ちてしまった時の対応

オンラインのケースメソッド型セミナーで講師がzoomから落ちてしまった時の対応

 そもそもzoomから落ちてしまわないようにするのが一番大事です。
 しかし、PCトラブルでzoomから落ちてまった時の対応方法を準備しておくことは有益であると思います。

まずは落ち着くこと

 私の場合、いきなりPCの電源が落ちてzoomの接続が切れました。給電がうまくいっておらず、PCのバッテリーが0になったことが原因でしたが、その直後は何が起きたかよく分からずに思考が一旦止まりました。事務

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経営数字との付き合い方(3)ー売上高の分析ー

経営数字との付き合い方(3)ー売上高の分析ー

 前回、ここでいう経営数字とは以下のような意味があるという話をしました。

 訪問看護というサービスを提供するために、人・物・お金・情報・知識などなどをどこかから集めること。そして、それらを目的にあうやり方で組み合わせて訪問看護を利用者様に届けること。これらの営みに関係するあらゆる数字。

 今回は、経営数字と聞くと多くの人が思い浮かべるであろう売上高について考えていきます。

売上高という経営数

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経営数字との付き合い方(2)ー経営数字とは何かー

経営数字との付き合い方(2)ー経営数字とは何かー

数字が苦手な人が多い?

 数字というのはみなさんが毎日目にしているものであると思います。例えば、時計で今何時か見ますし、買い物をすればお金を払います。体温計で熱を測ればそこにも数字があります。また、数字を頭の中で使うことも毎日していることでしょう。
 ところが途端に、仕事で使う数字になるとよくわからない、となる方が多い気がします。数字はそれだけを見れば数字が並んだものでしかありません。その数字に

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ケースメソッド型セミナーの最中に講師が”思いついて”しまった場合にどうするのか

ケースメソッド型セミナーの最中に講師が”思いついて”しまった場合にどうするのか

ケースメソッド型セミナーは参加者の発言によって形作られます。そのため、ある参加者の発言から講師が”思いついて”しまうこともあります。こんな時、講師としては思いつきをどのようにすべきなのでしょうか。
極端に考えれば、思いつきを活かして、事前に用意していた授業計画を捨てるという道と、思いつきは表には出さず、事前に用意しておいた授業計画に従うという2つの道があるように思えます。

基本的には”思いつき”

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経営数字との付き合い方(1) ー自己紹介ー

経営数字との付き合い方(1) ー自己紹介ー

今回は自己紹介なので記事全文が無料で読むことができます。

合同会社manabicoの鶴ケ谷典俊といいます。弊社ではケースメソッド型セミナーの企画から実施までを担当しています。いわゆる研修講師というのが現在の私の仕事の大きな部分となっていますが、私自身のビジネスパーソンとしての下地は前職(東証一部上場の化学メーカー)での財務と経理の経験にあります。前職ではこのベースの上に事業部門で損益に責任をもつ

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発言が出ない時のケースメソッド型セミナーをしている時の講師の心境

発言が出ない時のケースメソッド型セミナーをしている時の講師の心境

ケースメソッド型セミナーは参加者の発言がなければ成り立ちません。講師経験が少なかった時、教室がシーンとしてしまった際の焦りは計り知れないものがありました。背中には冷や汗がつたり、この沈黙をどうしようかと講師が喋り過ぎてしまい、余計に沈黙が続くということもありました。今は沈黙があっても焦ることがなくなりました。ケースメソッド型セミナーで沈黙が起きた時、私の場合は以下のようなことを考えています。

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ケースメソッド型セミナーを準備するときに最初に考えること:参加者を知ること

ケースメソッド型セミナーを準備するときに最初に考えること:参加者を知ること

ケースメソッド型セミナーに必要な3つの要素は参加者とケースと講師です。セミナーを準備するにあたって、どの要素を起点に考えはじめるかというと私の場合は参加者です。

ケースメソッド型セミナーに参加する人たちはどのようなことをこのセミナーに求めているのだろうか。どんなバックグランドを持っているのか。参加者の人たちは将来どんなふうになりたいのか。このようなことを想像しながら、セミナーのテーマをどのような

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ケースメソッド型セミナーで参加者が怒り出してしまった時に講師はどのように挽回すれば良いのか

ケースメソッド型セミナーで参加者が怒り出してしまった時に講師はどのように挽回すれば良いのか

ケースメソッド型セミナーの場合、基本的に挽回は不可能です。議論には流れがありますので、そうなってしまった場合の対応策は非常に限られてしまします。

レクチャー型に切り替える

現実的にはこの一択ではないでしょうか。そのセミナーで学ぶべきポイントをレクチャーで伝えるというスタイルに切り替えるのです。最悪の事態に備えてレクチャー資料を用意しておくことが必要になりますが。

討論計画の一部を捨てて仕切り

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ケースメソッド型セミナーでたくさんの手が上がった時、誰を指名するのか

ケースメソッド型セミナーでたくさんの手が上がった時、誰を指名するのか

ケースメソッド型セミナーは発言がなければ始まりませんので、発言を求めての挙手はとてもありがたいものです。たくさんの手が上がった時に誰を指名するかについての私のやり方をご紹介します。

まずは一番先に手が上がった人

発言する勇気に応える意味もあって、一番先に手が上がった人を指名するのがとても大事だと思います。例えば、同時ぐらいに2人手が上がるのが早い人がいた場合ば、「じゃあAさんに発言してもらって

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ケースメソッドで教えることがそこそこ安定してできるようになったタイミングはどんな時だったのか

ケースメソッドで教えることがそこそこ安定してできるようになったタイミングはどんな時だったのか

ケースメソッド型セミナーの講師をするようになって最初の頃、私はたくさんの失敗をしています。失敗談については別の記事にゆずるとして、そこそこ安定して講師をすることができるようになったと感じたタイミングは明確に思い出すことができます。

ホワイトボードではなく、久しぶりに黒板にチョークで書く機会がありました。今年の3月のことでした。白いチョークを持ち、黒板に文字を書き始めました。ホワイトボードにマーカ

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オンラインで行うケースメソッド型セミナーで使用するケースを作成するときに気をつけていること

オンラインで行うケースメソッド型セミナーで使用するケースを作成するときに気をつけていること

ケースを作成するときは、教育目的と議論を通して獲得してほしいことを考えるのは大前提です。私の場合、この大前提を踏まえて3つくらい気を付けていることがあります。

長くて3ページ

学生としてビジネススクールに通っていた頃はそれこそ30ページで付属資料もたくさんついているケースとかもありました。ページ数がそれなりにあるケースというのは論点もたくさんあって、学ぶことも多いと思います。長くなければケース

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オンラインでケースメソッド型セミナーをするときに事前に確認しておくこと:機器編

オンラインでケースメソッド型セミナーをするときに事前に確認しておくこと:機器編

対面の時は事前の確認は会場についてでしたが、オンラインの場合は機器の確認が必要になります。私の場合だとオンラインでケースメソッド型セミナーをするときに事前に機器を確認しておくポイントは以下の通りです。

ライト

ないとあるとでは大違いです。丸い形のライトを使ってます。これがないと講師である私の顔色が悪く見えてしまうので面倒がらずに用意します。

マイク

結局、ヘッドセット型に落ち着きました。使

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対面でケースメソッド型セミナーをするときに事前に確認しておくこと:会場編

対面でケースメソッド型セミナーをするときに事前に確認しておくこと:会場編

私の場合だと対面でケースメソッド型セミナーをするときに事前に会場を確認しておくポイントは以下の通りです。

時計の位置

講師が参加者側に向いたときよく見える位置にあると良い。壁の上側にあるとやりやすい。例えば講師が腕時計をチラチラ見ると参加者は発言がしにくくなるので、参加者に時計を見ていることがわからずに確認できる位置に時計があるとよい。時計が会場にない場合は、時間の確認に工夫が必要となる。

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オンラインでのケースメソッド型セミナーに必要なたったひとつのもの:Noteshelf

オンラインでのケースメソッド型セミナーに必要なたったひとつのもの:Noteshelf

対面でのセミナーと比較すると、オンラインでケースメソッド型セミナーを行うときに問題になることは色々とあります。一番悩ましいのは「板書」です。実際に自分の後ろにホワイトボードを置いて書いたり、あるいはWordやPowerPointを使う方もいらっしゃいます。

私の場合は参加される方の発言を書き留め、繋いだりしながら議論を進行させていきたいので、対面での黒板やホワイトボードのように「ペンで書ける」と

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