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東京の休日#57 〜紅葉美しい庭園と国宝を愛でた午後のこと〜

あたたかな秋の日の午後、

『財団創立80周年記念特別展
根津美術館の国宝・重要文化財』
2020年11月14日(土)~12月20日(日)

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を訪れました。

根津美術館が保有する
国宝7件、重要文化財88件が
全て公開されるとても特別な展覧会。

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設立80周年記念ということで
叶った展示とのことです。

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ちなみに、
「国宝」や「重要文化財」は日本にある
意義深かったり、稀有な技術であったり、
特別なかたが手がけたりしている
美術工芸品や資料や建造物をさすそう。

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その中に外国からきたものも含まれる
ことは今回初めて知りました。


そんな貴重な数々の作品の中で
印象にのこった17件を今回はご紹介します。

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1.《風雨山水図(ふううさんすいず)》

展覧会の幕開け飾ってくれた
中国の紙本墨画です。

ちょうど美術館へ到着した頃
強い風が吹き、雨がぱらぱらと降ってきたので
こちらが一作品目で驚きました。

みていると絵画の中の風を
感じれらることには
さらに感動しました。


2.《漁村夕照図(ぎょそんせきしょうず)》
中国・南宋時代 13世紀

霧のかかったひんやりとした空気が
こちらに伝わってくる絵画でした。

(↑作品と解説は、こちらからご覧いただけます。)



3.《観瀑図(かんばくず)》
日本・室町時代 文明12年(1480)

滝の流れが生き生きとしていて
音が聞こえてくるような作品。

(↑作品と解説は、こちらからご覧いただけます。)



4.《夏秋渓流図屛風(なつあきけいりゅうず)》
日本・江戸時代 19世紀

水の色合いの美しさに加えて
右側のにぎわいのある夏景色と
左側の静けさひろがる秋景色が
調和していてとても素敵でした。

(↑作品の解説は、こちらからご覧いただけます。)

こちらは
11月29日(日)までの展示となっています。

12月1日(火)〜13日(日)は
尾形光琳が描いた
国宝 燕子花図屏風が、


12月15日(火)〜20日(日)は
円山応挙の
藤花図屏風が入れ替えで展示されます。

(↑作品と解説は、こちらからご覧いただけます。)

三度訪れたくなってしまいますよね!



5.《金剛界八十一尊曼荼羅(こんごうかいはちじゅういっそんまんだら)》
日本・鎌倉時代 13世紀

こちらの作品、
近くでみると平坦なのですが

離れてみると諸尊が中に描かれた
円が浮き上がってみえるのです。

(↑作品と解説は、こちらからご覧いただけます。)



6.《青磁蓮唐草文水瓶(せいじはすからくさもんすいびょう)》

美しいブルーと
細やかな蓮のお花や慈姑(くわい)の模様が
印象的でした。

(↑作品と解説は、こちらからご覧いただけます。)


7.《仏涅槃図(ぶつねはんず)》
日本・南北朝時代

最期を迎えられる
お釈迦様の姿が描かれています。

空に浮かぶ月と周りを囲む人々の姿も
とても印象的な作品でした。


8.《那智瀧図(なちのたきず)》
日本・鎌倉時代 13~14世紀

滝が神々しく描かれた国宝です。

自然の中に神が宿るという
日本の宗教観があらわれた作品に感じました。



9.《地蔵菩薩立像(じぞうぼさつりゅうぞう)》
日本・平安時代 久安3年(1147)

綺麗に磨かれたガラス越しにみる
こちらの菩薩像は
目の前にいらっしゃるようでした。

今にも動き出しそうな口元からは
どんなお言葉が発せられようとしているのか
思いを巡らせてしまいました。

(↑作品と解説は、こちらからご覧いただけます。)



10.《饕餮文方盉(とうてつもんほうか)》
中国・殷時代 前13~12世紀

灯りが落とされたお部屋で
三つが神秘的に展示されています。

(↑作品と解説は、こちらからご覧いただけます。)


11.《双羊尊(そうようそん)》
中国 おそらく湖南省 前13~11世紀

観覧券にも描かれている
お酒を供える盛酒器。

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2匹の羊が背中合わせになっている
神話の世界に登場しそうなモチーフです。

(↑作品と解説は、こちらからご覧いただけます。)


13.《春日山蒔絵硯箱(かすがやままきえすずりばこ)》
日本・室町時代 15世紀

壬生(みぶの)忠岑(ただみね)の歌
「山里は秋こそことにわひしけれ
 鹿の鳴く音に目をさましつつ」
を暗示している作品なのだそうです。

(↑作品と解説は、こちらからご覧いただけます。)



14.《秋野蒔絵手箱(あきののまきえてばこ)》
日本・室町時代 15世紀

鹿の背景に描かれた
秋の景色がとても繊細な作品。
すすきや菊がとても美しいのです。

(↑作品と解説は、こちらからご覧いただけます。)



15.《鼠志野茶碗 銘 山の端(ねずみしのちゃわん めい やまのは)》
日本・桃山時代 16~17世紀

一見シンプルに感じられるお茶碗なのですが
みればみるほどに色合いや形やデザインの
複雑さに魅せられる一品です。

(↑作品と解説は、こちらからご覧いただけます。)



16.《銹絵染付金彩絵替土器皿(さびえそめつけきんさいえがわりどきざら)》
日本・江戸時代 17~18世紀

今みてもお洒落だなと思ってしまう
こちらの絵柄。

四季が表現された五枚の絵皿は
どれがそれぞれに春夏秋冬を
表しているかを想像するのが
とても愉しかったです。

正解はあるのかもしれないですが
自分なりに考えてみるのも
面白い美術鑑賞の中の
「遊び」だなと思っています。

(↑作品と解説は、こちらからご覧いただけます。)



17.《色絵山寺図茶壺(いろえやまでらずちゃつぼ)》
日本・江戸時代 17世紀

思わず見惚れてしまった作品。

赤、緑、青の色合いと
のせられた金色、
絵画の背景となっている
焼き物の地の優しい白が
美しく合わさっています。

(↑作品と解説は、こちらからご覧いただけます。)



独断と偏見で選んでしまった
こちらの17作品以外にも
素晴らしい美術作品が
数多くありましたので

皆さまもぜひお気に入りを
見つけてみてください。


そして、庭園のもみじが
見頃を迎えていました!

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「閑中庵・牛部屋」のあたりも

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(柿もなっています。)

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「吹上の井筒」のあたりも
紅葉がとても綺麗でした。

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銀杏の葉がはらはらと舞い落ちた
道も趣深かったです。

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最後に、以前から訪れてみたかった
庭園内のカフェNEZUCAFÉへ。

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ガラス張りの店内からは

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紅葉が目の前にみえます。

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なんとも贅沢な空間です。

ケーキは
モンブラン、チーズケーキ、ショートケーキの中から

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秋の景色を堪能した後だったので
モンブランを選びました。

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栗と中のクリームと
隠し味のチョコレートが
絶妙に合わさってとても美味しかったです!

都内にいるとは思えない
自然豊かな庭園をのぞむカフェでの
時間にとても癒されました。

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紅葉と国宝を
(モンブランも...♡)
愉しむことのできた
根津美術館でのひと時でした!

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二度展示が入れ替わるとのことで
また足を運んでしまいそうです。

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『財団創立80周年記念特別展
根津美術館の国宝・重要文化財』
会場:根津美術館

 東京都港区南青山6-5-1
会期:2020年11月14日(土)~12月20日(日)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:毎週月曜日
 ただし、11月23日(月・祝)は開館、翌24日(火)は休館
http://www.nezu-muse.or.jp
(日時指定予約制となっております。詳細は上記公式サイトをご覧ください。)




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